シンプルな形でアピールしているセンスある立て看板のデザイン例

日本は看板天国といっても過言ではないと思います。街に出れば様々なサインやネオンが目に飛び込んで来るだけでなく、電柱やバス、電車の中のつり革などありとあらゆるスペースが広告に埋めつくされています。そこには単に店舗や商品に客を呼び込む目的の為の広告を掲載するという意味合いがあるだけでなく、「広告を出す為のスペースを売る」という発想があるために、本来埋める必要がないスペースにまで広告が張り巡らされているような気がします。

広告とは人の目に多く触れる為のものです。だからこそ、みんなが心地よく感じるビジュアルが求められるものであり、クオリティーの高いデザインである必要があると思います。そこで今回は、数多くある看板の種類の中でも、最もシンプルな形である店舗前の立て看板にスポットを当ててみたいと思います。街にあるサインが全てこんな感じになったら、あなたの街もとっても可愛らしい街になるのではないでしょうか。(※紹介するデザインは当サイトの制作事例ではありません)

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ものを愛する雑貨屋の存在感ある立て看板デザイン

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Labour and waitは、イギリスのイーストロンドンのマーケット地区にある小さなセレクトショップです。店内には世界中から集められた文房具やキッチン用品、インテリア雑貨が所狭しと並べられており、まるで誰かの作業場にお邪魔したかのような空間です。しかしその一つ一つがとても愛着を持って集められているせいか、決して雑然としているわけではなく、思わず手にとってしまいたくなるディスプレイになっています。

深い緑色のレンガで包まれた店舗外観、そして入り口に置かれた立て看板は、古くからヨーロッパで使用されていた台車で作られており、ズッシリとした重量感があります。黒板のような下地にシンプルに描かれた文字。看板は出しっ放しで「OPEN」の文字だけがひっくり返せるようになっています。そう、これこそが本来の「看板」の形ではないでしょうか。無駄のないシンプルなデザインでありながら、物に対するこだわりが感じられるデザインです。

武道の心を巧みに表現したクリエイティブな立て看板

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街を歩いていてこんなものが置いてあったら、「あれ？誰かが廃材を捨ててっちゃったのかな？」思わずそんな風に思ってしまうかもしれません。これはカナダのトロントにあるToronto karate academyの看板です。これが空手スタジオの看板だとわかった時、デザイナーなら誰しも「天才！」と声を出してしまうのではないでしょうか。文字情報は右下に小さくロゴが描かれているだけ。しかし「KARATE」の文字を見て誰もがハッとすることでしょう。

もし、体を鍛えたい、強くなりたいと思っている人なら間違いなくこのスタジオに見学に行ってしまうと思います。また、パッと見た感じは長細い板を無作為に割っただけような看板ですが、上部の割れたトゲトゲ（バリ）の部分を丁寧に丸くしてあるのがわかります。もし、誰かが触ってしまって怪我してしまったら大変ですからね。この辺りも武道の精神を反映した素晴らしい心遣いだと思います。

シンプルだけど自然を感じる花屋の看板デザイン

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ロンドン、イズリントンにある小さなお花屋さん、THAT WILD BUNCH。店の名は「野生の束」のような意味です。クリームピンクの外観がとってもキュートなお店です。その店前に置かれた立て看板がこちら。シンプルに「お花はこちら」と緑色の文字で書かれたサイン。下の方からは同じく緑の文字でコスモスやアジサイなど様々な花の種類が書かれています。箇条書きで横に並べるのではなく、THAT WILD BUNCHの名の通り、地面から力強く自生している感じを表現しつつ、風に揺れる草木の爽やかな様子を見事に表していると思います。看板の隙間に鉢植えの紫陽花がひょっこり顔を出しているのも可愛いですね。

アンティークの椅子を使ったユニークな看板デザイン

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2006年から営業しているMid Ohio Antique & Salvageはアメリカ、オハイオ州コロンバスにあるアンティークショップです。椅子などの家具はもちろんのこと建築の際に使われる装飾やドアノブなど資材としてのアンティークまで取り揃えています。10,000平方フィートもの店内に所狭しと置かれたそれらの商品は見ているだけでタイムスリップしたかのような感覚になることでしょう。そんなユニークなお店の看板もとってもユニークです。

お店の外壁に書かれた店名と住所とともに置かれた四連のスタジアムベンチ。そこに大きく書かれたOPENの文字。これだけで最高にオシャレじゃないですか。これ、座面が跳ね上げ式なので、営業がお休みの時は椅子をたためばいいだけなんです。アンティーク店らしいセンスあふれる看板です。