キャッチと製品写真、ボディーコピーで構成された古典的で王道ともいえる広告を紹介します。スポーツシューズのトップブランドのサンプルをピックアップしてみました。いずれもイメージ素材としては製品写真しか使われていません。(※紹介する広告デザインは当サイトの制作事例ではありません)
製品写真とコピーによる古典的なフォーマットの広告制作例
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サンセリフ系フォントを使い、すべて大文字で書かれた力強いキャッチコピー。全く奇をてらわず、商品の外観がもっとも把握しやすいアングルの製品写真。このふたつの要素がほぼ同じ重さで扱われています。ボディコピーのコラム幅はキャッチと調和するように調整されていることがわかります。製品写真のサイズを慎重に決めたうえで、キャッチにわずかにオーバーラップさせることで、製品写真が前面に浮き上がって見える効果を得ています。キャッチと製品イメージ、ボディーコピーが緊密に結合し、全ての要素が一体化している広告です。
シンプルにもかかわらず惹きつける力の強い広告制作例
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靴が向かい合わせに置かれているのはなぜでしょう。キャッチは「Who’s your daddy?」とあります。これは例えば、勝負に勝った者が負けた者に向かって、どっちが強いかわかったか、というようなニュアンスで使われるスラングです。靴の配置が対決姿勢を連想させるので、そういう緊張感のあるシチュエーションのよう受け取られる可能性があります。しかし、キャッチの右肩の「*」(アステリスク)が写真の下の「*DNA(遺伝)テストは陰性」という注釈へ導くので、このキャッチは文字通り「どっちが父親か?」という意味であることが明確になります。右がオリジナルモデルで、左がその遺伝子を受け継いだ30年後の復刻モデルというわけです。伝説的モデルが最新技術によって蘇ったことを訴求する広告なのです。
ライバルからのユーモラスかつ挑戦的な広告制作例
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こちらはアシックスの広告です。キャッチコピーは「本気のランナーはAirは履かない」と訴えています。そして、そのキャッチを受けて、「彼らはアシックスを履く」という言葉でボディーコピーが始まります。ストレートですね。「Air」とは、もちろんナイキのエアーシリーズのことです。衝撃吸収のために気体を使ったナイキに対して、アシックスはソールにジェルを封入しました。このキャッチの「put on airs」という英語は、気取る、お高くとまる、という意味も持っているので、「本気のランナーは気取らない」という意味にも解釈できます。ナイキエアーがファッションアイテム化していることを揶揄(やゆ)しているのでしょう。ボディーコピーではアシックスジェルの優位性が丁寧に説明されています。コピーの最後に置かれたロゴの下に、どこかで見たようなスローガンが添えられています。「Don’t Just Do It. Do It Better.」はナイキのスローガン「Just Do It.」のパロディです。ただやるだけじゃダメだ。もっとうまくやらなくちゃ。
ビジュアルに製品写真だけを使う手法を「プロダクトアローン」(製品だけ)というと教えられたのですが、ネットで検索しても出てきませんでした。ローカルな用語だったのでしょうか。それはともかく、製品の優位性が外観に現れている場合は、検討すべきビジュアル表現でしょう。余分な要素を追加することで焦点がボケてしまうことが避けられ、インパクトのある訴求ができます。
「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中の広告制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中の広告制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。広告デザイン料金
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