日本でトートバッグというと薄い布地で作られたノベルティなどで配布される簡易バッグのイメージが強いかもしれません。しかし本来トートバッグとは皮やジーンズ生地で作られキャンプなどで使われていた比較的しっかりしたバッグのことなんです。それがやがてアメリカの大学生などが学校に持っていくようになり、薄手の簡易トートバッグが世界的に広まったとのこと。軽くて持ち運びも簡単なので、リュックの中に入れて買い物バッグとして使ったり、世界的なエコブームに乗ってその利用法が見直されています。そして何よりトートバッグってお洒落で可愛いデザインが多いと思いませんか?そこで今回は数あるトートバッグデザインの中から「これ欲しい」と思えるようなデザインのものを集めてみました。(※紹介するデザインは当サイトの制作事例ではありません)
真っ白なベースがやけに新しいトートバッグデザイン
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イギリス・ロンドンを拠点とするコーヒーショップの販促用トートバッグのデザインです。販促用トートバッグというとコットン製の生成りなトーンのものが多い感がありますが、撥水加工の白地に、シンプルにロゴと店名のみというデザインは、強いメッセージが全面に出ていない分、これを手にした消費者や関係者が日常使いし、それが結果として販促効果を高めてくれます。
実用性を意識したこのトートバッグの背景に、このショップを経営する会社の企業理念が潜んでいます。それは、この会社はイギリスで深刻な社会問題になっているホームレスを積極的に採用し教育しているというものです。社会に貢献したい、ひとりひとりの好みにあったコーヒーを提供したい、そんな想いがこのショップのトートバッグのデザイン全体に巧妙に盛り込まれているように感じます。「OLD SPIKE」つまり「古い大釘」というブランド名にも、使い物にならない・機能しなくなったようなものを再生させたいという強い企業理念を投影させているのかもしれません。
和柄にも幾何学パターンにも見えるトートバッグデザイン
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スウェーデンの首都ストックホルムを拠点とするデザインスタジオが制作した、スウェーデン大手メディア企業のブランドグッズのひとつであるトートバッグのデザインです。どこかしら和柄を彷彿させていますが、残念ながらそのような意匠はなく、メディア企業ということで、発信するアンテナを模したパターンということです。メディア業界というと、パワフルで影響力のあるブランディングを好みそうですが、あえてマイルドでソフトなピンクを基調にした色味になっているのは、このメディア企業が、若い女性をメインターゲットにしているということが背景にあります。
企業名を一切出さずとも、キーとなるパターンとその色彩だけで、企業のターゲットまでクリアに伝えているというのは、非常に優れたデザイン方法だと思います。このトートバッグに使用されているパターンは、同社のビジネスカードや文具関連全てに採用されているということで、トータルブランディングの意識も完璧です。
ナッシュビルの地域性を感じるトートバッグデザイン
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アメリカのミュージシャンの聖地としても知られているナッシュビルにあるコンセプトショップで販売されているトートバッグのデザインです。衣類や生活雑貨、アクセサリーなど「KEEP」というブランディングのもと製作・販売しています。このトートバッグは、ブランド全体でベースにしているグリーンを基調にメッセージ性の強いフレーズを同系統のトーンの色とスタイリッシュなフォントでプリントしているものです。「Keep your friends close」というのは、「友達は身近に」という意味。このブランドコンセプトとして、「身近にしたい」ものを創り出そうというものがあります。そのコンセプトを伝える手段として、日常生活で誰もが「身近にしたいもの」の一例として「友達」を挙げて、スタイリッシュなトートバッグにその想いを掲げているんだと思うと、色々な意味で大切にしたくなりますよね。
ちなみにナッシュビルといえば、テネシー州の州都で、「ミュージック・シティ」というニックネームがあるほど、ミュージシャンにとっては聖地ともいえる場所です。大学も多く、人間のあらゆるつながりが生まれる場所ナッシュビルこそ、このトートバッグを持って歩くにはぴったりの街なのかもしれませんね。
存在感が強すぎる?トートバッグデザイン
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日本にも展開しているイギリス発祥のファストファッションブランドの先駆け「TOPMAN」がスポンサーしているデザイナー事務所とのコラボレーションという形で制作したトートバッグのデザインです。発表されたのが、ロンドンファッションウィークが開催時ということで、トートバッグで強烈なインパクトを放っている「USE ME」という「私を使って」という言葉が、このトートバッグのことだけではなく、まだ世に出ていないデザイナーの言葉にも聞こえてきますね。雨が降っているときに「いいお天気だこと」と皮肉を言うのが大好きなイギリスのお国柄もしっかり伝わってきます。あえてにじんだようなプリントになっていることで、「USE ME」というフレーズの語感が表現されており、それだけなのに、これ以上ない存在感のあるトートバッグになっています。ここぞ!というときに、是非持っていたいトートバッグです。
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