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フォトグラファー

パンフレットの印象は「写真」で決まる!?選び方・撮影依頼・商用素材(ストックフォト)活用の全知識


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「うちのパンフレット、なんだかパッとしないんだよな…」

「競合のパンフレットは魅力的なのに、何が違うんだろう?」

その課題解決の大きなカギを握るのが、何を隠そう「写真」なんです。たかが写真、されど写真。パンフレットを開いた瞬間の第一印象を決定づけ、読者の心を掴み、行動を促す力を持つ写真は、まさにパンフレットの生命線と言っても過言ではありません。

この記事では、パンフレットの印象を劇的に向上させるための写真選びのポイントから、プロカメラマンへの依頼、自社での撮影、そして賢いストックフォトの活用術まで、あなたのパンフレットを「選ばれるパンフレット」へと導くためのヒントをお伝えします。最後まで読めば、写真選びの不安が解消され、自信を持ってパンフレット制作に取り組めるようになるかもしれません。

パンフレットの料金について

 

目 次

たかが写真、されど写真。パンフレットの成否を分ける「1枚」の力

写真撮影

皆さんは、手に取ったパンフレットのどこに最初に目が行きますか?多くの場合、美しい風景写真、美味しそうな料理の写真、あるいは活気あふれる人々の笑顔ではないでしょうか。

文字情報ももちろん重要ですが、人間は視覚的な情報を優先的に処理する生き物。特に、限られたスペースと時間で情報を伝えなければならないパンフレットにおいて、写真は一瞬で多くの情報を伝え、感情に訴えかける強力なツールとなります。

「残念なパンフレット」に共通する“写真の失敗”とは?

「内容はいいはずなのに、なぜか反響がない…」そんなパンフレットには、以下のような“写真の失敗”が潜んでいることがよくあります。

  • 画質が悪い、暗い、ピンボケしている:プロ意識の欠如と受け取られ、信頼感を損ねる可能性。
  • 何を伝えたいのか分からない:意図の不明な写真は、読者の興味を惹きつけられません。
  • 時代遅れ感がある:意図がなく古臭い写真は、企業やサービスのイメージまで古く見せてしまいます。
  • ありきたりで個性がない:どこかで見たような写真は、記憶に残らない可能性。
  • 著作権・肖像権を侵害している: 法的な問題に発展するリスクも。

心当たりのある方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、ご安心ください。これらの失敗は、正しい知識と意識を持つことで避けられます。

なぜプロは写真にこだわるのか?読者の心を掴む写真の3つの条件

では、プロがパンフレット制作において写真にこだわる理由は何でしょうか?それは、写真が以下の3つの重要な役割を果たすからです。

  1. 注目を集める(Attention):魅力的な写真は、数ある情報の中から読者の視線を引きつけます。
  2. 興味を喚起する(Interest):写真は、商品やサービスへの期待感や好奇心を刺激します。
  3. 信頼を醸成する(Trust):高品質で誠実な写真は、企業やブランドへの信頼感を高めます。

これらの条件を満たす写真こそが、読者の心を掴み、次のアクション(問い合わせ、購入、来店など)へと繋げるのです。

この記事を読めば、あなたのパンフレット写真が劇的に変わるヒントがきっと見つかるはずです。さあ、一緒に見ていきましょう!

 

ステップ1:コンセプトを明確に!パンフレット写真の「目的」を定める

コンセプト

「素敵な写真を使いたい!」その気持ちはとても大切です。しかし、その前に立ち止まって考えてみてください。そのパンフレットは「誰に」「何を伝え」「どのような行動を促したい」のでしょうか?

写真選びは、このパンフレットの「目的」と「コンセプト」を明確にすることから始まります。ここがブレてしまうと、どんなに美しい写真も期待した効果を発揮できません。

誰に、何を伝え、どう行動してほしいのか?ターゲットとゴール設定

まずは、パンフレットのターゲット読者(ペルソナ)を具体的に設定しましょう。

  • 年齢、性別、職業、ライフスタイルは?
  • どんな課題やニーズを抱えている?
  • パンフレットを通じて、どのような情報を求めている?

ターゲットが明確になれば、彼らに響く写真のテイスト(例:スタイリッシュ、温かい、信頼感があるなど)や、訴求すべきポイントが見えてきます。

次に、パンフレットのゴールを設定します。

  • 企業認知度の向上?
  • 製品・サービスの販売促進?
  • イベントへの集客?
  • 採用活動への応募促進?

ゴールが定まれば、その達成のためにどのような写真が効果的か、具体的なイメージが湧いてくるはずです。

パンフレットの種類別・写真選びのポイント

パンフレットと一口に言っても、その種類はさまざまです。ここでは代表的なパンフレットの種類と、それぞれに適した写真選びのポイントを表にまとめました。

パンフレットの種類 主な目的 写真選びのポイント
会社案内・事業案内 企業の信頼性・ブランドイメージの向上、事業内容の理解促進 ・経営者の顔写真(誠実さ、リーダーシップを感じさせるもの)
・オフィスや工場の風景(清潔感、活気、技術力をアピール)
・社員の働く姿(プロフェッショナル感、チームワーク)
・事業を象徴するイメージカット
製品・商品カタログ 製品の魅力訴求、購買意欲の向上 ・製品のシズル感あふれるアップ写真
・製品の使用シーン(ベネフィットを想起させるもの)
・製品の細部や素材感が伝わる写真
・製品開発の背景やこだわりが伝わるストーリー性のある写真
サービス紹介 サービス内容の理解促進、利用メリットの訴求 ・サービス提供の様子が具体的にわかる写真
・サービス利用者の笑顔や満足した表情
・サービスのベネフィットを視覚的に表現したイメージ写真(例:リラックス、問題解決)
採用パンフレット 企業の魅力発信、求職者の応募意欲向上 ・若手社員やロールモデルとなる社員の生き生きとした表情
・社風や職場の雰囲気が伝わる写真(コミュニケーション、イベント風景など)
・オフィス環境や福利厚生施設の写真
イベント・展示会告知 イベントへの興味喚起、集客 ・過去のイベントの盛り上がりや成功事例が伝わる写真
・登壇者や出展物の魅力的な写真
・会場の雰囲気やアクセスがわかる写真
学校・施設案内 魅力的な学習環境・施設のアピール、入学・利用促進 ・生徒や利用者の生き生きとした活動風景
・充実した設備や美しいキャンパス・施設内の写真
・教育理念や活動方針を象徴するイメージ写真

もちろん、これはあくまで一例です。大切なのは、あなたのパンフレットの目的とターゲットに最適な写真を戦略的に選ぶことです。

NG写真事例から学ぶ「やってはいけない」写真選び

良い写真を選ぶためには、「悪い写真」を知ることも重要です。以下のような写真は、パンフレットの価値を下げてしまう可能性があるので避けましょう。

  • 解像度が低く、印刷すると粗く見える写真:プロ意識の欠如を露呈します。
  • 手ブレ・ピンボケしている写真:見づらく、内容に集中できません。
  • 暗すぎる、または明るすぎる写真:被写体の魅力が伝わりにくい。
  • 被写体が小さすぎる、または何が主役かわからない写真:意図が伝わりにくい。
  • どこかで見たような、ありきたりな写真:個性がなく、記憶に残りにくい。
  • モデルの表情が硬い、不自然な写真:親近感が湧きづらい。
  • 著作権や肖像権をクリアしていない写真:法的なトラブルの原因になります。

これらのNG事例を反面教師として、質の高い写真選びを心がけましょう。

 

ステップ2:選択肢は3つ!最適な写真調達方法を見極める

写真選定

パンフレットのコンセプトと必要な写真のイメージが固まったら、次に考えるのは「どうやって写真を用意するか」です。主な調達方法は、大きく分けて以下の3つです。

  1. プロカメラマンへの依頼
  2. 自社での撮影
  3. ストックフォトの活用

それぞれのメリット・デメリットを理解し、予算や求めるクオリティ、納期などを考慮して最適な方法を選びましょう。

選択肢1:プロカメラマンへの依頼 – 最高のクオリティを求めるなら

パンフレットの顔となるメインビジュアルや、企業のブランドイメージを左右する重要な写真には、やはりプロカメラマンへの依頼が最もおすすめです。

  • メリット:
    • 圧倒的な品質:構図、ライティング、色彩など、プロならではの技術で、被写体の魅力を最大限に引き出してくれます。
    • 専門的な提案:パンフレットのコンセプトや目的に合わせた写真表現を提案してくれます。
    • 手間削減:撮影機材の準備や撮影後のレタッチなど、専門的な作業を任せられます。
    • オリジナリティ:あなたの企業や商品のためだけに撮影された、完全オリジナルの写真が手に入ります。
  • デメリット:
    • 費用:当然ながら、他の方法に比べて費用がかかります。
    • 依頼先の選定:実績や得意分野を見極め、信頼できるカメラマンを選ぶ必要があります。
    • ディレクションの難しさ:イメージを正確に伝え、共有するためのコミュニケーション能力が求められます。

【チェックリスト】後悔しない!カメラマン依頼時の確認事項

プロに依頼する際は、以下の点を事前に確認しておきましょう。

  • 実績・ポートフォリオ:
    • 過去の作例は、こちらのイメージに近いか?
    • パンフレットや広告写真の経験は豊富か?
    • 得意なジャンル(人物、商品、風景など)は何か?
  • 料金体系:
    • 撮影料、機材費、アシスタント費、交通費、レタッチ費など、費用の内訳は明確か?
    • カット数や拘束時間による料金変動はあるか?
    • キャンセル料の規定は?
  • 納品形式・納期:
    • データ形式(JPEG, RAWなど)等は希望通りか?
    • レタッチはどこまで対応してくれるか?
    • 撮影から納品までのスケジュールは?
  • コミュニケーション:
    • こちらの要望を丁寧にヒアリングしてくれるか?
    • 撮影イメージの共有はスムーズか?
    • レスポンスは早いか?
  • 権利面の取り扱い:
    • 撮影された写真の権利は誰に帰属するのか?
    • 使用範囲(パンフレット以外への二次利用など)に制限はあるか?

撮影ディレクション虎の巻:イメージを正確に伝えるコツ

カメラマンに良い写真を撮ってもらうためには、的確なディレクションが不可欠です。

  • 参考資料を用意する:イメージに近い写真(雑誌の切り抜き、Webサイトのキャプチャなど)を複数用意し、具体的なテイストや雰囲気を伝えましょう。
  • 絵コンテやラフスケッチを作成する:撮りたい構図やシチュエーションを視覚的に示すことで、認識のズレを防ぎます。
  • 撮影リストを作成する:必要なカット、被写体、撮影場所、アングルなどをリスト化し、漏れがないようにします。
  • 撮影現場に立ち会う:可能であれば撮影に立ち会い、その場で指示を出したり、モニターで写真を確認したりすることで、よりイメージに近い仕上がりを目指せます。
  • 「NG」も伝える:「こういう雰囲気は避けたい」「このアングルはNG」など、やってほしくないことを事前に伝えておくことも重要です。

プロの力を最大限に引き出し、最高の1枚を手に入れましょう。

選択肢2:自社での撮影 – コストを抑え、手軽に始めるなら

「予算を抑えたい」「頻繁に写真を差し替えたい」といった場合には、自社で撮影するという選択肢も有効です。最近ではスマートフォンカメラの性能も向上しており、工夫次第で十分に魅力的な写真を撮ることも可能です。

  • メリット:
    • 低コスト:カメラマンへの依頼費用がかかりません。
    • 柔軟な対応:急な撮影や、ちょっとした差し替えにもスピーディーに対応できます。
    • 社内ノウハウの蓄積:撮影スキルや知識が社内に蓄積され、今後の資産となります。
  • デメリット:
    • クオリティの限界:プロの機材や技術には及ばない場合が多く、特に照明や構図で差が出やすいです。
    • 機材・知識の必要性:ある程度の撮影機材(カメラ、レンズ、三脚、照明など)と、基本的な撮影テクニックが必要です。
    • 時間的コスト:撮影準備、撮影、編集作業に社内リソースを割く必要があります。

【機材リスト】最低限これだけは揃えたい!自社撮影向け機材

本格的な一眼レフカメラでなくても、まずは以下の機材を揃えることから始めてみましょう。

  • カメラ:スマートフォンでも高画質なものが増えています。一眼レフやミラーレス一眼があれば、より表現の幅が広がります。
  • 三脚:手ブレを防ぎ、安定した構図で撮影するために必須です。
  • 照明機材(レフ板、LEDライトなど):明るく、被写体をきれいに見せるために重要です。自然光を活かす工夫も大切です。
  • 背景紙・背景布:被写体を引き立たせるシンプルな背景を用意しましょう。

今日から使える!パンフレット写真撮影の基本テクニック

少しのコツを意識するだけで、写真のクオリティは格段に向上します。

  • 構図を意識する:
    • 三分割法:画面を縦横それぞれ3分割し、その交点や線上に主要な被写体を配置すると、バランスの良い構図になります。
    • 日の丸構図を避ける: 意図なく被写体を画面のど真ん中に置くのは、単調になりがちです。
    • 余白を活かす:適度な余白は、洗練された印象を与えます。
  • 光をコントロールする:
    • 自然光を最大限に活用:窓際など、柔らかい自然光が入る場所で撮影しましょう。
    • 逆光に注意:被写体が暗く写ってしまう場合は、レフ板で光を反射させたり、撮影位置を変えたり工夫します。
    • フラッシュは直接当てない:直接フラッシュを当てると、不自然な影が出たり、テカったりすることがあります。ディフューザーを使ったり、天井にバウンスさせたりする工夫を。
  • 背景を整理する:
    • 余計なものが写り込まないようにする:伝えたい情報がぼやけてしまいます。
    • 背景をぼかす(一眼レフの場合):被写体を際立たせる効果があります。
  • ピントをしっかり合わせる:特に商品写真などでは、ピントの甘さは致命的です。

自社撮影は、試行錯誤を繰り返しながらスキルアップしていく楽しさもあります。まずは身近なものから撮影練習を始めてみてはいかがでしょうか。

選択肢3:ストックフォトの活用 – 時間と予算を賢く使うなら

「プロに頼むほどの予算はないけれど、自社で撮る時間もスキルもない…」そんなときに頼りになるのが、ストックフォトサービスです。ストックフォトとは、あらかじめさまざまなテーマで撮影された写真を、使用権を購入または無料でダウンロードして利用できるサービスのことです。

  • メリット:
    • 豊富な選択肢:何百万点、何千万点という膨大な写真の中から、イメージに合うものを選べます。
    • 低コスト:プロに依頼するよりも格段に安価に、場合によっては無料で利用できます。
    • 即時利用可能:ダウンロードすればすぐに使えるため、時間がない場合に非常に便利です。
    • クオリティの担保:プロのカメラマンが撮影した高品質な写真も多数あります。
  • デメリット:
    • オリジナリティの欠如:他の企業やWebサイトでも同じ写真が使われている可能性があります。
    • 他社との重複リスク:特に無料素材の場合、競合他社と同じ写真を使ってしまう可能性も。
    • ライセンス確認の煩雑さ:利用規約をしっかり確認し、商用利用の可否やクレジット表記の要不要などを把握する必要があります。
    • イメージ通りの写真が見つからない場合も:具体的な要望が強い場合、ピンポイントで合致する写真を探すのが難しいこともあります。

【比較表】主要ストックフォトサービスの特徴と選び方(一部抜粋)

サービス名 特徴 料金体系(目安) 得意ジャンル
PIXTA(ピクスタ) 日本最大級の素材サイト。日本人モデルの写真が豊富。高品質な素材が多い。 単品購入、定額制プラン 人物、ビジネス、風景、日本の四季、食品
Adobe Stock Adobe Creative Cloudとの連携がスムーズ。高品質で洗練された素材が多い。 単品購入、定額制プラン アート、デザイン、ビジネス、ライフスタイル
Getty Images 世界最大級。報道写真やクリエイティブ写真など、質の高い独占素材も多数。比較的価格は高め。 ライツマネージド、ロイヤリティフリー 報道、スポーツ、エンタメ、歴史的写真、高品質なクリエイティブ
Shutterstock 圧倒的な素材数。比較的安価で利用しやすい。動画や音楽素材も豊富。 定額制プラン中心 幅広いジャンル、ベクター画像、動画、音楽
写真AC・イラストAC 無料で利用できる素材が多数(一部有料)。商用利用可能なものも多いが、利用規約の確認は必須。 無料(ダウンロード制限あり)、プレミアム会員(有料) 人物、風景、背景、イラスト

※上記は2025年5月現在の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

「ありきたり」を回避!埋もれないストックフォトの見つけ方・使い方

ストックフォトでよくある悩みが、「なんだか見たことある写真だな…」という“ありきたり感”。これを回避し、パンフレットの個性を出すためのヒントをご紹介します。

  • 検索キーワードを工夫する
    • 単一のキーワードではなく、複数のキーワードを組み合わせる(例:「ビジネスマン 笑顔 会議室」→「ビジネスチーム 多様性 未来志向」)。
    • 抽象的なキーワードや感情を表すキーワードも使ってみる(例:「成功」→「達成感」「挑戦」「チームワーク」)。
    • 類似画像検索機能も活用する。
  • 「人気順」だけでなく「新着順」もチェックする: 新しい素材は、まだあまり使われていない可能性が高いです。
  • 少しマイナーなサービスも探してみる: 大手だけでなく、特定のジャンルに特化したストックフォトサービスもあります。
  • トリミングや加工でオリジナリティを出す: ダウンロードした写真をそのまま使うのではなく、トリミングで構図を変えたり、色調を調整したりするだけで印象は変わります。(ただし、加工の可否はライセンス規約を確認してください)
  • 複数の写真を組み合わせる: 1枚の写真で全てを表現しようとせず、複数の写真を効果的に組み合わせることで、オリジナルの世界観を演出できます。

要注意!ストックフォトのライセンス規約と確認ポイント

ストックフォトを利用する上で最も重要なのが、ライセンス規約の確認です。規約を無視して使用すると、著作権侵害などのトラブルに発展する可能性があります。

  • 商用利用の可否:パンフレットは基本的に商用利用にあたります。商用利用が許可されているか必ず確認しましょう。
  • クレジット表記の要不要:サービスや写真によっては、著作権者名やサービス名の表記が義務付けられている場合があります。
  • 利用範囲の制限:Webサイトのみ、印刷物のみ、など利用範囲が限定されている場合があります。パンフレットでの利用が可能か確認しましょう。
  • 加工の可否:トリミングや色調補正は問題ないことが多いですが、大幅な改変や元のイメージを損なうような加工が禁止されている場合もあります。
  • 独占利用の可否:通常のストックフォトは非独占利用ですが、追加料金を支払うことで独占的に利用できるライセンスもあります(ライツマネージドなど)。

面倒に感じるかもしれませんが、トラブルを未然に防ぐために、利用規約は必ず隅々まで目を通しましょう。

 

ステップ3:写真は「素材」。デザインとの連携で魅力を最大化する

写真レタッチ

素晴らしい写真を用意できても、それだけではパンフレットの魅力は最大限に引き出せません。写真はあくまで「素材」。デザインと連携させることで、初めてその力が何倍にも増幅されるのです。

写真のトリミングとレイアウト:伝えたい情報を際立たせるテクニック

同じ写真でも、トリミング(必要な部分だけを切り取ること)やレイアウト(配置)次第で、見る人に与える印象は大きく変わります。

  • トリミングのポイント:
    • 主題を明確にする:写真の中で最も伝えたい部分を強調するようにトリミングします。余計な要素は大胆にカットしましょう。
    • 視線誘導を意識する:人物の目線や物の向きなどを考慮し、読者の視線が自然と重要な情報へ流れるようにトリミングします。
    • 縦横比を変えてみる:正方形にトリミングしたり、横長や縦長にしたりするだけで、写真の雰囲気が変わります。
  • レイアウトのポイント:
    • 写真の大きさにメリハリをつける:全ての写真を同じ大きさで並べるのではなく、メインとなる写真は大きく、補足的な写真は小さくするなど、緩急をつけましょう。
    • 余白を効果的に使う:写真の周囲に適切な余白を設けることで、写真が引き立ち、洗練された印象になります。
    • グリッドシステムを活用する:ページ全体に統一感と安定感をもたらし、情報を整理しやすくします。

キャプションの魔法:写真だけでは伝わらないストーリーを補う

「百聞は一見にしかず」と言いますが、写真だけでは伝えきれない情報や、写真の意図を補足説明するためには、キャプション(写真の説明文)が非常に有効です。

  • 簡潔かつ具体的に:長すぎるキャプションは読まれません。写真の内容を的確に表す言葉を選びましょう。
  • 写真のストーリーを語る:単なる状況説明だけでなく、その写真が持つ背景や想いなどを加えると、より読者の共感を呼びます。
  • 行動を促す言葉を入れる:「詳しくはこちら」「ぜひ体験してください」など、次のアクションに繋がるような言葉を入れるのも効果的です。

魅力的なキャプションは、写真の価値をさらに高めてくれます。

色調補正とレタッチ:やりすぎ禁物!自然な仕上がりを目指す

撮影した写真やダウンロードしたストックフォトは、必要に応じて色調補正やレタッチ(修正・加工)を行うことで、よりパンフレットのイメージに近づけることができます。

  • 明るさ・コントラストの調整: 写真が暗すぎる場合は明るく、メリハリがない場合はコントラストを調整します。
  • 色調補正: 全体の色味を調整したり、特定の色を強調したりすることで、パンフレット全体のトーン&マナーに合わせます。
  • 不要物の除去: 写真に写り込んでしまった小さなゴミや不要な要素を消去することで、より洗練された印象になります。

ただし、過度な加工は禁物です。不自然な仕上がりは、かえって信頼性を損ねてしまいます。あくまで「素材の良さを引き出す」程度に留め、自然な仕上がりを目指しましょう。

 

ステップ4:権利関係は大丈夫?トラブルを未然に防ぐ基礎知識

パンフレットに使用する写真を選ぶ際には、そのクオリティやデザイン性だけでなく、「権利関係」にも細心の注意を払う必要があります。知らなかったでは済まされない、重要なポイントです。

著作権と肖像権:パンフレットで使う写真の権利クリアは必須

  • 著作権:写真を撮影した人(カメラマンなど)や、制作した法人に発生する権利です。他人が撮影した写真を無断で使用することは、著作権侵害にあたります。
    • プロに撮影を依頼した場合:契約内容によって、著作権の帰属や使用範囲が定められます。必ず確認しましょう。
    • ストックフォトを利用する場合:ライセンス規約で使用が許可された範囲内でのみ利用可能です。
    • 社員が撮影した場合:職務著作として会社に権利が帰属する場合が多いですが、社内規定を確認しておくと安心です。
  • 肖像権:写真に写っている人物が持つ、無断で撮影されたり公表されたりしない権利です。たとえ自社で撮影した写真であっても、写っている人物の許可なくパンフレットに使用することは肖像権侵害にあたる可能性があります。

モデルリリース・プロパティリリースとは?必要なケースと取得方法

  • モデルリリース(被写体許諾書):写真に写っている人物(モデル)から、その写真を特定の目的で使用することについて同意を得るための書類です。特に人物が特定できる形で写っており、広告やパンフレットなど商用目的で使用する場合は、原則としてモデルリリースが必要です。
  • プロパティリリース(物件使用許諾書):写真に写っている建物や美術品、ペットなどの所有者から、その写真を使用することについて同意を得るための書類です。私有地や特定の施設内で撮影した写真を使用する場合や、他者の著作物がメインで写り込んでいる場合などに必要となることがあります。

これらのリリースは、トラブルを未然に防ぐために非常に重要です。ストックフォトの場合、人物や特定の物件が写っている写真は、あらかじめリリースが取得されているものがほとんどですが、念のため確認しておくと良いでしょう。自社で撮影する場合は、必ず事前に許諾を得て、書面で残しておくことをお勧めします。

フリー素材の落とし穴:商用利用の可否を必ず確認

インターネット上には、「フリー素材」として提供されている写真もたくさんあります。しかし、「フリー=何をしても自由」という意味ではありません。

  • 商用利用が禁止されている場合があります。
  • クレジット表記が必須な場合があります。
  • 加工が制限されている場合があります。
  • 「フリー」を謳っていても、実際には著作権を侵害している違法アップロード素材である可能性もゼロではありません。

安易に「フリー素材だから大丈夫だろう」と判断せず、必ず提供元の利用規約を隅々まで確認し、信頼できるサイトから入手するようにしましょう。

権利関係をクリアにすることは、安心してパンフレットを活用するための大前提です。

 

それでも写真選びに迷ったら?プロに相談するという選択肢

ここまで、パンフレットにおける写真の重要性から、選び方、調達方法、活用術、注意点まで詳しく解説してきました。しかし、

「頭では理解できたけど、いざ実践するとなると自信がない…」
「自社のパンフレットに最適な写真が、どうしても選べない…」
「そもそも、パンフレットのコンセプト設計から見直したい…」

そうお感じの方もいらっしゃるかもしれません。そんな時は、パンフレット制作のプロに相談するというのも有効な選択肢です。

パンフレット制作会社が持つ写真選びのノウハウとは?

私たちのようなパンフレット制作のプロフェッショナルは、日々さまざまな業種・目的のパンフレットを手掛ける中で、写真に関する豊富な知識と経験を蓄積しています。

  • コンセプトに最適な写真の提案力:お客様の目的やターゲット、伝えたいメッセージを深く理解し、それに最も合致する写真のテイストやモチーフを具体的に提案できます。
  • 幅広い写真調達ルート:高品質なストックフォトサービスの選定はもちろん、案件によっては提携カメラマンによる撮り下ろしなど、最適な調達方法を提案・手配できる場合があります。
  • デザインとの連携を前提とした視点:単に美しい写真を選ぶだけでなく、パンフレット全体のデザイン構成や情報伝達効果を最大化する視点で写真を選び、活用します。
  • 権利関係の確実な処理:著作権や肖像権に関する知識も豊富で、安心して任せられます。

ASOBOADなら、リーズナブルな費用でパンフレット作成をトータルサポート

手前味噌ではございますが、私たちASOBOADは、お客様のパンフレット制作をお安くサポートさせていただいております。写真選びについても、豊富な実績とノウハウを活かし、お客様の魅力を引き出す一枚をご提案させていただきます。

パンフレットのデザインから印刷までワンストップで対応可能ですので、お客様の手間を最小限に抑えつつ、クオリティの高いパンフレットをお届けできます。

パンフレットに関するお悩み、お気軽にご相談ください!

写真選び一つで、パンフレットの印象、そして反響は大きく変わります。もし、パンフレットの写真でお困りのこと、あるいはパンフレット制作全般に関するご相談がございましたら、どうぞお気軽にASOBOADまでお問い合わせください。経験豊富なスタッフが、お手伝いさせていただきます。

 

最高の1枚で、パンフレットの反響を劇的に向上させよう

フォトグラファー

今回は、パンフレットの印象を決定づける「写真」について、その選び方から撮影依頼、ストックフォトの活用術まで、幅広くお伝えしてきました。

写真選びが変われば、パンフレットの印象が変わる。そして、成果も変わる…?

この記事でお伝えしたヒントが、皆さんのパンフレット作りにおいて、最高の1枚と出会い、そして大きな反響を得るための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

ぜひ、今日から実践できることから取り組んでみてください。そして、もし「やっぱりプロの力を借りたい!」と感じたら、いつでも私たちASOBOADにご相談ください。あなたのパンフレット作りを、心から応援しています!

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