Skip links
パンフレットを読む人

紙質・厚み・加工で変わる印刷コスト|パンフレット用紙の選び方完全ガイド


パンフレットを読む人

「パンフレットを作りたいけど、どんな紙を選べばいいの?」

「紙の種類や厚みで、そんなに印象やコストが変わるものなの?」

パンフレット制作を考え始めたとき、多くの方が最初にぶつかるのが「用紙選び」の壁ではないでしょうか。デザインや掲載内容と同じくらい、実は用紙の選び方ひとつで、パンフレットの仕上がりや受け手に与える印象、そして気になる印刷コストも大きく変わってくるんです。

私たちASOBOADは日頃から多くのお客様のパンフレット制作に携わらせていただいていますが、「用紙選びって奥が深い!」と実感することもしばしば。

そこで今回は、パンフレット作成における「用紙選び」の重要ポイントを徹底解説!紙の種類や厚み、加工方法といった基本知識から、コストを抑えつつ効果的なパンフレットを作るための賢い選び方まで、この記事を読めばまるっとご理解いただけるはずです。

「専門知識がないから不安…」という方もご安心ください。プロの視点も交えながら、できるだけ専門用語を避け、わかりやすく親しみやすい言葉で解説していきます。この記事が、あなたのパンフレット作りを成功に導くための一助となれば幸いです。

「いやいや、もうプロに丸投げしたい!」という方は、ぜひ私たちASOBOADにご相談ください。お客様の目的やご予算に最適なプランをご提案させていただきます。

パンフレットの制作依頼はこちら

 

パンフレット用紙の基本の「き」:まずは種類を知ろう!

パンフレット用紙

パンフレットに使われる紙には、本当にたくさんの種類があります。それぞれ特徴や得意な表現が異なるので、まずは代表的なものを押さえておきましょう!

定番中の定番!「コート紙」と「マットコート紙」

パンフレットやチラシで最もよく使われるのが、この「コート紙」と「マットコート紙」です。どちらも紙の表面に塗料をコーティングしている「塗工紙(とこうし)」の仲間。ツルツルとした手触りが特徴です。

コート紙の特徴

  • 光沢感:★★★★★
    表面がツルツルしていて光沢が強く、写真やイラストの色を鮮やかに再現してくれます。
  • 色の再現性:★★★★★
    インクが紙に沈み込みにくいため、色がくすまず、鮮明な仕上がりになります。
  • 価格帯:比較的安価
    広く流通しているため、コストを抑えやすいのが魅力です。
  • メリット:写真やカラフルなデザインを際立たせたい場合に最適。高級感も演出しやすいです。
  • デメリット:光沢が強いため、照明の下では反射して文字が読みにくい場合があります。また、筆記性はあまり高くありません。
  • こんなパンフレットにおすすめ:
    • 商品カタログ(特にアパレル、化粧品、食品など色の鮮やかさが重要なもの)
    • 会社案内(写真やビジュアルを多用する場合)
    • イベント告知(目を引くデザインにしたい場合)

マットコート紙の特徴

  • 光沢感:★★★☆☆
    コート紙の光沢を抑えた、しっとりとした上品な質感が特徴です。
  • 色の再現性:★★★★☆
    コート紙ほどではありませんが、色の再現性は良好です。光沢が抑えられている分、落ち着いた色調に仕上がります。
  • 価格帯:比較的安価
    コート紙と同様、コストパフォーマンスに優れています。
  • メリット:光の反射が少ないため、文字が読みやすいです。上品で落ち着いた雰囲気を演出できます。筆記性もコート紙よりは若干良いです。
  • デメリット:コート紙に比べると、色の鮮やかさはやや劣ります。
  • こんなパンフレットにおすすめ:
    • 会社案内(落ち着いた信頼感を伝えたい場合)
    • サービス紹介(文字情報が多く、読みやすさを重視する場合)
    • 美術館や展示会のパンフレット(作品の雰囲気を損なわないように)

【ワンポイント】コート紙とマットコート紙、どっちを選ぶ?
迷ったら、「何を一番伝えたいか」で考えてみましょう。鮮やかな写真やデザインで視覚に訴えたいならコート紙。文字情報をしっかり読ませたい、落ち着いた雰囲気にしたいならマットコート紙、といった具合です。

ナチュラルな風合いが魅力!「上質紙」

コピー用紙などで馴染み深い「上質紙」。表面にコーティングが施されていない「非塗工紙(ひとこうし)」の代表格です。

上質紙の特徴

  • 光沢感:★☆☆☆☆
    光沢はなく、紙本来の自然な風合いと手触りが特徴です。
  • 色の再現性:★★★☆☆
    インクが紙に染み込むため、コート紙などに比べると彩度はやや落ち着いた仕上がりになります。
  • 価格帯:安価
    一般的にコート紙やマットコート紙と同等の場合が多いです。
  • 筆記性:★★★★★
    鉛筆やボールペンでの書き込みに適しています。
  • メリット:ナチュラルで温かみのある印象を与えます。文字が読みやすく、目に優しいのも特徴です。アンケート用紙や申込書など、書き込みが必要な用途にも最適。
  • デメリット:写真やイラストの色は沈みがちになるため、鮮やかさを求めるデザインには不向きです。また、インクが滲みやすい場合もあります。
  • こんなパンフレットにおすすめ:
    • テキスト中心のパンフレット(セミナー資料、報告書など)
    • 温かみや誠実さを伝えたい企業の会社案内
    • 書き込みを伴う案内状や申込書一体型のパンフレット
    • 環境配慮をアピールしたい場合(再生上質紙などもあります)

個性を出すならコレ!「特殊紙(ファンシーペーパー / ファインペーパー)」

「他のパンフレットと差をつけたい!」「ブランドイメージを紙の質感でも表現したい!」そんなこだわり派の方におすすめなのが「特殊紙」です。ファンシーペーパーやファインペーパーとも呼ばれ、色、手触り、模様など、実に多彩な種類があります。

特殊紙の主な種類(ほんの一例です!)

  • レザック:革のような凹凸模様が特徴。高級感や重厚感を演出できます。
  • マーメイド:さざ波のような柔らかな凹凸があり、上品で優しい印象です。
  • ヴァンヌーボ:ラフな風合いと高い印刷適性を両立。デザイナーに人気の高い用紙です。
  • パール紙:真珠のような光沢があり、華やかさや特別感を演出します。
  • 和紙調の紙:和のテイストや伝統的な雰囲気を出すのに最適です。
  • 色付きの紙(タントなど):豊富なカラーバリエーションがあり、紙自体がデザインの一部になります。

特殊紙の特徴

  • デザイン性:★★★★★
    紙そのものが持つ風合いや色、柄によって、パンフレットに独特の個性を与えることができます。
  • 高級感:★★★★☆~★★★★★
    種類にもよりますが、一般的に高級感を演出しやすいです。
  • 価格帯:高価
    コート紙や上質紙に比べると、価格は高くなる傾向があります。
  • メリット:他にはないオリジナリティの高いパンフレットが作れます。ブランドイメージの構築に大きく貢献します。手にした時の印象も格段にアップします。
  • デメリット:コストが高くなりがちです。また、紙の特性によっては印刷の難易度が上がり、色の再現性がシビアになることもあります。
  • こんなパンフレットにおすすめ:
    • 高級ブランドのカタログ
    • 企業のブランドブック
    • 特別なイベントの招待状や案内
    • デザインにこだわりたいクリエイティブ系の会社案内

【ワンポイント】特殊紙選びはサンプル確認が必須!
特殊紙は、画面上やカタログで見るのと実物とでは印象が大きく異なることがあります。必ず印刷会社からサンプルを取り寄せ、実際に手に取って質感や色味を確認しましょう。

環境に配慮した選択「再生紙」

SDGsへの関心が高まる中、環境に配慮した「再生紙」を選ぶ企業も増えています。

再生紙の特徴

  • 環境配慮:★★★★★
    古紙を再利用して作られるため、環境負荷の低減に貢献します。
  • 風合い:★★★☆☆
    古紙の配合率や種類によって、独特の風合いや色味が出ます。ナチュラルで素朴な印象を与えるものが多いです。
  • 価格帯:種類による
    一般的な上質紙などと変わらないものから、特殊な処理を施したものは高価になる場合もあります。
  • メリット:企業の環境に対する姿勢をアピールできます。独特の風合いが、温かみや誠実さを伝えるのに役立つこともあります。
  • デメリット:古紙の配合率によっては、白色度が低かったり、チリ(小さなゴミ)が混入していたりすることがあります。印刷の色の再現性が他の紙に比べて劣る場合もあります。
  • こんなパンフレットにおすすめ:
    • 環境保護に取り組む企業のCSRレポートや会社案内
    • オーガニック製品や自然派商品のカタログ
    • エコイベントの案内

ここまで代表的な用紙の種類を見てきましたが、いかがでしたか?
「うーん、たくさんあって迷う…」という方も、まずは「何を伝えたいか」「どんな印象を与えたいか」を考えると、候補が絞れてくるはずです。

 

「厚み」が印象を左右する!連量(kg)って何?

紙の「厚み」について

用紙の種類と並んで重要なのが、紙の「厚み」です。ペラペラの紙だと安っぽく感じたり、逆に分厚すぎると扱いにくかったり…。適切な厚みを選ぶことは、パンフレットの品質感や使いやすさに直結します。

紙の厚みは、一般的に「連量(れんりょう)」という単位で表され、「kg」で表記されます。

連量とは?
簡単に言うと、「一定のサイズ(通常は四六判:788mm×1091mm)の紙を1,000枚重ねたときの重さ」のことです。同じ種類の紙であれば、この数値が大きいほど厚い紙ということになります。
(※印刷業界では「斤量(きんりょう)」という言葉も使われますが、基本的には連量と同じ意味で考えて大丈夫です。)

では、パンフレットにはどのくらいの厚みがよく使われるのでしょうか?(※コート紙目安。塗工量のちがいで同じ kg でも厚みが変わります)

連量 (kg) 厚みの目安 (mm) イメージ・用途例
70kg 約0.07~0.08mm コピー用紙より少し厚い程度。チラシや安価な冊子の本文など。パンフレットの表紙には薄く、耐久性に欠けることが多い。
90kg 約0.08~0.1mm 程よい厚みで、チラシやパンフレットの本文、ページ数の多いカタログなど。比較的安価で扱いやすい。
110kg 約0.11~0.12mm しっかりとした厚みが出てきます。パンフレットの表紙や本文、会社案内、商品カタログなど幅広く使われる人気の厚さ。
135kg 約0.13~0.14mm 十分な厚みと高級感があります。パンフレットの表紙、ポストカード、高級カタログなど。折パンフレットにもよく使われます。
180kg 約0.20~0.21mm かなり厚く、しっかりとした硬さがあります。名刺やショップカード、パッケージ、本の表紙など。パンフレットには少し厚すぎる場合も。

【ポイント】厚みでこんなに変わる!

  • 薄い紙(~90kg程度):
    • メリット:軽い、かさばらない、コストが安い。
    • デメリット:安っぽく見えることがある、裏写りしやすい、耐久性が低い。
  • 中程度の厚みの紙(110kg~135kg程度):
    • メリット:しっかりとした印象、高級感が出る、扱いやすい、裏写りしにくい。
    • デメリット:薄い紙に比べてコストがやや上がる。
  • 厚い紙(180kg~):
    • メリット:重厚感、高級感が際立つ、非常に丈夫。
    • デメリット:コストが高い、折りにくい、かさばる。

用途に合わせた厚みの選び方

  • ページ数:ページ数が多いパンフレットの場合、あまり厚い紙を使うと全体が分厚くなりすぎて扱いにくくなることがあります。本文は90kg~110kg、表紙だけ少し厚くする(例:135kg)といった工夫も有効です。
  • 配布方法:郵送する場合は、重さも考慮に入れる必要があります。ポスティングや手渡しなら、ある程度のしっかり感があった方が良いでしょう。
  • 保存性:長期間保存してほしいパンフレット(会社案内や記念誌など)は、厚めで丈夫な紙が適しています。
  • 折り加工:二つ折りや三つ折りのパンフレットの場合、あまり厚すぎる紙は割れやすくなったり、きれいに折れなかったりすることがあります。135kg程度までが無難です。

「どのくらいの厚みがいいか分からない…」という場合は、やはり実物サンプルを触ってみるのが一番です。印刷会社に相談して、いくつか厚さの違うサンプルを取り寄せて比較検討しましょう。

 

「加工」で差をつける!パンフレットの表現力をアップ

箔押し加工

用紙の種類や厚みだけでなく、「加工」をプラスすることで、パンフレットの見た目や手触り、耐久性をさらに向上させることができます。代表的な加工方法を見ていきましょう。

表面加工:見た目と耐久性をプラス!

PP加工(ピーピーかこう)

ポリプロピレンフィルムを紙の表面に圧着する加工です。

  • グロスPP:強い光沢が出て、写真や色がより鮮やかに見えます。表面保護効果も高いです。指紋がつきやすいという側面も。
  • マットPP:光沢を抑えたしっとりとした質感になります。高級感があり、落ち着いた印象に仕上がります。指紋が目立ちにくいのもメリットです。
  • 効果:耐久性アップ(破れにくい、水濡れに強い※加工面のみ)、高級感アップ、色の保護。
  • 用途:表紙、繰り返し使われるパンフレット、高級感を出したいパンフレットなど。

ニス引き

印刷の工程で、透明なニスを表面に塗布する加工です。

  • グロスニス:光沢を出します。PP加工よりは光沢感が控えめな場合が多いです。
  • マットニス:光沢を抑え、落ち着いた質感にします。
  • 効果:表面保護、光沢調整、耐摩擦性アップ。PP加工より安価な場合が多いです。
  • 用途:雑誌の表紙、パンフレットの表紙や本文(部分的に使うことも可能)。

特殊加工:デザインにアクセントと高級感を!

箔押し(はくおし)

金箔や銀箔などの金属箔を、熱と圧力で紙に転写する加工です。ロゴやタイトルなどに使うと、キラリと光るアクセントになり、高級感が格段にアップします。

  • 効果:高級感、特別感、視覚的なインパクト。
  • 用途:会社案内、ブランドブック、招待状、記念誌など。

エンボス加工・デボス加工

紙に圧力をかけて、文字やロゴなどを浮き出させるのがエンボス加工(凸)、へこませるのがデボス加工(凹)です。手触りに変化が生まれ、上品で洗練された印象を与えます。

  • 効果:立体感、高級感、手触りの変化。
  • 用途:表紙のタイトルやロゴ、名刺など。

型抜き(ダイカット)

パンフレットを特定の形に打ち抜く加工です。一般的な四角形だけでなく、円形やキャラクターの形など、自由な形状に仕上げることができます。デザインの自由度が高まり、ユニークで目を引くパンフレットが作れます。

  • 効果:オリジナリティ、デザイン性の向上、遊び心。
  • 用途:イベント用パンフレット、子供向けパンフレット、デザイン性を重視するパンフレットなど。

折り加工

パンフレットを特定の形に折る加工です。二つ折り、三つ折り(巻き三つ折り、外三つ折り)、観音開き、DM折りなど、様々な折り方があります。折り方によって情報の見せ方や展開の仕方が変わるので、内容に合わせて工夫すると効果的です。

  • 効果:情報整理、コンパクト化、デザイン性。
  • 用途:一般的なパンフレット全般。

これらの加工は、単独で使うことも、複数を組み合わせて使うことも可能です。ただし、加工が増えれば増えるほど、納期とコストもアップする傾向にあるので、予算とのバランスを考えることが大切です。

 

コストを意識した賢い紙選びのポイント

コスト

さて、ここまで紙の種類、厚み、加工について見てきましたが、気になるのはやはり「コスト」ですよね。パンフレット制作において、用紙や加工はコストに大きく影響する要素です。予算内で最大限の効果を出すためのポイントを押さえておきましょう。

紙の種類とコストの関係

一般的に、コストは以下のようになります。

  • 安価:上質紙、コート紙、マットコート紙
  • やや高価:一部の特殊紙、再生紙(種類による)
  • 高価:多くの特殊紙(ファンシーペーパー)

やはり、凝ったデザインや質感の特殊紙は価格が上がりやすいです。定番のコート紙やマットコート紙は流通量が多く、比較的コストを抑えられます。

厚みとコストの関係

基本的には、「厚い紙ほど高価」になります。これは、同じ面積でも使用する紙の材料が増えるためです。連量が大きい紙ほど、価格は上がると考えて良いでしょう。

加工とコストの関係

加工が増えれば、その分手間と材料費がかかるため、コストはアップします。特に箔押しやエンボス・デボス加工、型抜きなどは、専用の版が必要になる場合が多く、初期費用がかかることもあります。

予算内で最大限の効果を出すには?

目的とターゲットを明確にする

誰に、何を伝えたくて、どんな行動を促したいのか?パンフレットの目的とターゲットを明確にすることで、本当に必要な紙質や加工が見えてきます。例えば、高級志向の顧客向けのブランドブックであればコストをかけて特殊紙や箔押しを使う価値がありますが、広範囲に大量配布するイベントチラシであれば、コストを抑えたコート紙で十分かもしれません。

デザインとのバランスを考える

用紙や加工は、あくまでもデザインを引き立てるためのものです。デザインがシンプルなのに過剰な加工を施したり、逆に凝ったデザインなのに安価な紙で質感を損ねてしまったりするのは避けたいところ。デザインと用紙・加工のトータルバランスを考えましょう。

「ここぞ!」という部分にコストをかける

全面に特殊紙を使ったり、全てのページに加工を施したりすると、当然コストは跳ね上がります。例えば、「表紙だけ少し厚手の紙や特殊紙を使い、本文は標準的な紙にする」「ロゴの部分だけ箔押しにする」など、ポイントを絞ってコストをかけることで、費用対効果を高めることができます。

印刷会社に相談する(ロット数も重要!)

印刷会社は、紙や加工に関するプロフェッショナルです。予算や希望するイメージを伝えれば、最適な提案をしてくれます。また、パンフレットの印刷部数(ロット数)によっても、最適な印刷方法やコストが変わってきます。小ロットの場合はオンデマンド印刷、大ロットの場合はオフセット印刷が一般的ですが、それぞれ得意な用紙や加工が異なる場合もあります。

複数の見積もりを取る

可能であれば、複数の印刷会社から見積もりを取り、比較検討することも有効です。ただし、単純な価格だけでなく、提案内容や実績、コミュニケーションの取りやすさなども含めて総合的に判断しましょう。

コストを抑えることばかりに目を向けて、パンフレットの品質が落ちてしまっては本末転倒です。予算内で、最も伝えたいことが伝わる、効果的なパンフレット作りを目指しましょう!

 

【実践編】用途別おすすめ用紙&構成例

パンフレット

具体的にどんなパンフレットにどんな紙を選べばいいのか、イメージが湧きにくいかもしれませんね。ここでは、代表的なパンフレットの用途別に、おすすめの用紙や厚み、加工の組み合わせ例をご紹介します。

パンフレットの種類 おすすめの紙質(表紙/本文) おすすめの厚み(表紙/本文) おすすめの加工例 ポイント
会社案内 マットコート紙 / マットコート紙 or 上質紙 135kg / 110kg 表紙:マットPP、ロゴに箔押しなど 信頼感と品格を重視。落ち着いたマットコート紙が定番。手に取った時のしっかり感も大切。
商品・サービス紹介 コート紙 or マットコート紙 / コート紙 or マットコート紙 110kg~135kg / 90kg~110kg 表紙:グロスPP(写真メインの場合)、ニス引き 商品の魅力を最大限に伝えるため、写真の再現性が高いコート紙系が人気。ターゲット層や商品の価格帯によって高級感を調整。
イベント・展示会用 コート紙 / コート紙 90kg~110kg / 90kg 型抜き、折り加工(地図やプログラムが見やすいように) 短期間での配布が多いため、コストとインパクトのバランスを考慮。目を引くデザインや形状も効果的。
採用パンフレット マットコート紙 or 特殊紙(ヴァンヌーボなど) / マットコート紙 or 上質紙 135kg / 110kg 表紙:マットPP、社名ロゴに箔押しなど 企業の魅力や社風を伝えるため、少しこだわった紙質や加工で「おっ」と思わせる工夫も。学生が手に取りやすいデザイン性と情報量を両立。
リクルート用(説明会等) 上質紙 or マットコート紙 90kg~110kg 書き込みやすさを重視するなら上質紙。メモ欄を設ける。 企業説明会などで配布し、メモを取ってもらうことを想定。コストを抑えつつ、必要な情報が伝わるように。
高級ブランドカタログ 特殊紙(パール調、手触りの良いもの) / コート紙 or 特殊紙 180kg~ / 135kg~ 箔押し、PP加工 ブランドの世界観を表現するため、紙質、厚み、加工すべてにこだわりたい。五感に訴える仕上がりを目指す。
飲食店メニュー マットコート紙(厚手)or ラミネート加工したコート紙 135kg~180kg PP加工(マットorグロス)、角丸加工 耐久性と汚れにくさが重要。頻繁に手に取るものなので、しっかりとした厚みがおすすめ。写真のシズル感を出すならコート紙+PP加工。

これはあくまで一例です。パンフレットの目的、ターゲット、伝えたいメッセージ、そしてご予算によって最適な組み合わせは変わってきます。

例えば、同じ会社案内でも、スタートアップ企業が若々しさや革新性をアピールしたいのであれば、少し個性的な特殊紙を使ったり、型抜き加工を取り入れたりするのも面白いかもしれません。逆に、歴史ある企業が信頼感や安定感を伝えたいのであれば、オーソドックスながらも上質なマットコート紙を選び、箔押しで品格をプラスするといった選択が考えられます。

大切なのは、「誰に何を伝えたいか」という原点に立ち返り、それに最もふさわしい「おもてなしの心」を紙で表現することなのかもしれませんね。

 

失敗しないための最終チェックポイント

用紙選びで後悔しないために、いくつか最終チェックポイントを押さえておきましょう。

サンプルを取り寄せて実物を確認する!

何度もお伝えしていますが、これが最も重要です。画面やカタログだけで判断せず、必ず紙のサンプルを取り寄せ、実際に手に取って以下の点を確認しましょう。

  • 色味:同じ「白」でも、青みがかった白、黄みがかった白など様々です。デザインとの相性も確認しましょう。
  • 質感:ツルツル、ザラザラ、しっとり…手触りはパンフレットの印象を大きく左右します。
  • 厚み:実際に持ってみて、イメージ通りの「しっかり感」があるか確認します。
  • 印刷ののり:可能であれば、実際に印刷されたサンプルで、色の再現性やインクののり具合を確認できるとベストです。特に特殊紙の場合は重要です。

印刷会社とのコミュニケーションを密に!

疑問点や不安な点は、遠慮なく印刷会社に相談しましょう。プロの意見を聞くことで、より良い選択ができるはずです。イメージのすり合わせをしっかり行うことが、失敗を防ぐ鍵です。

色校正はできる限り行う!

特に色にこだわりたい場合や、本番印刷で大量に刷る場合は、「色校正」(本番と同じ紙、同じ印刷機で試し刷りをする工程)を行いましょう。コストと納期はかかりますが、本番での「こんなはずじゃなかった…」という悲劇を防ぐためには非常に有効です。

納期と予算を再確認!

特殊な紙や加工は、通常の紙よりも納期がかかる場合があります。また、最終的な仕様が決まったら、改めて見積もりを確認し、予算内に収まっているかチェックしましょう。

これらのポイントを押さえて、納得のいく用紙選びをしてくださいね。

 

まとめ – 最適な紙選びで、伝わるパンフレットを作ろう!

今回は、パンフレットの用紙選びについて、種類、厚み、加工、そしてコストとの関係まで、幅広く解説してきました。

  • 用紙の種類は、光沢感や色の再現性を重視するなら「コート紙」「マットコート紙」、ナチュラルな風合いなら「上質紙」、個性を出すなら「特殊紙」。
  • 用紙の厚み(連量)は、薄すぎると安っぽく、厚すぎると扱いにくくなるため、用途やページ数に合った適切な厚みを選ぶことが大切。
  • 加工は、PP加工やニス引きで耐久性や質感をアップさせたり、箔押しやエンボス加工で高級感を演出したりできる。
  • コストは、紙の種類、厚み、加工によって変動するため、目的と予算のバランスを考え、ポイントを絞って投資するのが賢い選択。

パンフレットは、企業や商品、サービスの「顔」となる大切なツールです。その「顔」の印象を大きく左右するのが、何を隠そう「紙」なのです。手にした瞬間の質感、めくった時の手触り、それらが無意識のうちにブランドイメージやメッセージの伝わり方に影響を与えます。

「なんだか難しそう…」「結局どれがいいのか分からない…」

もしそう感じたら、ぜひ私たちASOBOADにご相談ください。私たちは、お客様の想いや伝えたいことに基づいて、パンフレットの目的やご予算に合わせて、デザイン〜印刷までトータルでサポートいたします。豊富な経験と実績で、きっとご満足いただけるパンフレット作りをお手伝いできるはずです。

この記事が、あなたのパンフレット作りのお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

↓↓↓  費用やプランを見たい  ↓↓↓

パンフレットの制作依頼はこちら

↓↓↓  作例を見てから検討したい  ↓↓↓

パンフレットの作成事例を見る

 

最後までお読みいただきありがとうございます。共感する点・面白いと感じる点等がありましたら、【いいね!】【シェア】いただけますと幸いです。ブログやWEBサイトなどでのご紹介は大歓迎です!(掲載情報や画像等のコンテンツは、当サイトまたは画像制作者等の第三者が権利を所有しています。転載はご遠慮ください。)




サイトへのお問い合わせ・依頼 / 各種デザイン作成料金について / デザイン作例一覧