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デザイナーになるには

素人の大学生が新卒でグラフィックデザイナーになるまでにやった事

以前Twitterで「どういうネタに興味ありますかー?」とフォロワーさんに丸投げしたところ、「未経験からどうやってデザイナーになったのか?」というテーマに興味のある方が半数を占めたので、今回はそのことについて書きたいと思います。

 

何度か書いているのですが、僕は関西外国語大学で外国語を勉強していました。未経験どころか、PhotoshopやIllustratorというデザインソフトの存在すら知らなかったのです。

グラフィックデザイナーになりたくなったきっかけは、とても単純です。軽音楽部に在籍していたので、時々簡単なフライヤーをWordで作っていたのですが、それが結構楽しくて、本当になんとなく「これを仕事に出来たら楽しいだろうな」と思ったんです。

その頃僕は公務員になろうと思っていたのですが、友人の「やりたい事があるならその道に進むべきだ」という言葉に押され、ひとまず行動してみることに。

 

デザイン系のソフトを持っている人を友人づてに紹介してもらい、デザイナーになりたい旨を伝えたところ、

かえってきた返事は

「とりあえずポートフォリオを作ったほうがいい」

…ポート…フォリオ?

「イラストレーターとフォトショップを使って…」

待て待て、カタカナ多い。全部分からん。

 

色々聞いた結果、デザインソフトを駆使して作品集を作れ!ということだと理解しました。そうなんです。デザイナーの就職にはこのポートフォリオ(デザインの作品集)が非常に大切なんです。面接の前段階でポートフォリオの審査がほぼ存在します。一定以上のクオリティがないと、面接に辿り着けません。

早速僕は、かなり無理してmacとイラストレーター/フォトショップを購入。(アカデミック版が買えたので少しお得でした) それから参考書のような書籍を見ながら、自分でデザインを学び始めました。

結論から言うと、デザイナー採用の道は専門学校や芸大・美大生に比べると圧倒的に不利です。そもそも募集要項で学部が絞られている場合が多く、応募する権利すら無い場合があります。

 

そんな不利な状況で、どうすれば評価してもらえるだろうか。きっと美大生や芸大生は凄いものを作る。それに対抗して目立つには、『量』しか無い。量で熱を伝えよう。

そう思った僕は、その日からチラシやポスター、ロゴ等をバンバン作り始めました。勿論こんな素人に依頼なんて来ないので、知り合いのイベントや、架空のロゴなどです。この作戦は僕にとっては功を奏したと思います。単純に量をこなせば、上手くなるからです。また、何十ページにも及ぶずっしりとしたポートフォリオは確かにインパクトもありました。大量に印刷する必要があったので、人生で最もキンコーズに通った1年だと思います。

ここまででようやく、就職活動に挑むスタートラインに立てます。

デザイナーの面接

次は、いかに採用される確率を増やすかです。これはもう受ける会社を増やすに限ります。新卒採用でデザイナーを募集しているところは片っ端から受けました。学部を絞っている所には、メールで「ポートフォリオだけでも見て欲しい」旨を伝え、なるべく自分でチャンスを広げました。

実際そこまでする人は少ないので「なんか変な奴がいる(笑)呼んでみるか」みたいなノリで面接してくれる会社もありました(落ちたけど)

結果、かなり必死で取り組んで、内定をもらえたのが2社でした。(全部ダメなら諦めるつもりだった)

 

まとめると、

1.イラストレーター/フォトショップのスキルを身につける

ここで頓挫したら厳しいです。頑張りましょう!当時はソフトも何十万円としましたが、今はCreatvie Cloudで月額数千円で全ソフトが使える良い時代です。明日からでもチャレンジできますね。

2.なるべく実践的なポートフォリオを作る

作りたいものばかり作るのではなく、実際にイベントのチラシやカフェのロゴなど、クライアントが存在するものを作ったほうが良いです。面接のステップに進んだときに、ポートフォリオの中身についても色々聞かれるので、バリエーションがあった方が良いと思います。

3.とにかくデザイン系の会社を受けまくる

運の要素も大きいので、もう受けまくりましょう。メーカーのデザイン部が募集している場合もあるので、印刷・デザイン会社だけでなく、メーカーもチェックして見ましょう。自社でデザイン部を抱えているメーカーは意外と多いです。

 

…という感じでしょうか。

 

最後は”縁と運”なんて言うと元も子もない感じですが、その確率を最大限に高めるのが地道な努力だと思います。素人が唯一有利になる点があるとすれば、「なんでこいつデザイナーになろうと思ったんだ?」と言う素朴な興味を持たれる事でしょうか。そこをフックに、デザインへの熱をアピールできれば、良い縁に繋がるかもしれません。

 



グラフィックデザインを中心とした小さなデザイン事務所を経営しています。スタッフや外部のデザイナーさん・ライターさんに助けられながら、コツコツと地道に仕事をする日々が気に入っています。