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人見知りデザイナー

人付き合い苦手デザイナーの戦い方について考えてみました。

デザイナーは普段からデザインに触れているため、デザインの差を敏感に判断できます。別にデザインに限ったことではなく、一つの職業に長く従事すれば扱うものの差に敏感になるはずです。でも、それ以外の人にとってはその差が取るに足らないことも多々あります。

例えば塩一つとっても産地や製法で様々な種類がありますが、興味がない人にとってはどれも「塩」です。90点のデザインも70点のデザインも、普段デザインに触れていない人からすれば同じように見えるか、完全に個人の好みになるでしょう。「わかる人にはわかる」は良い言葉のようでもありますが、裏を返せば「わからない人にはわからない」のです。

だから手を抜いて良いわけではなく、品質と技術の向上に努めるのはサービス業としての使命だと思います。ただ、仕事としてお客さんを集めるなら質を追求するだけでは不十分なのではないでしょうか。やっぱり何らかの形でのコミュニケーションが必要だと思います。

 

技術面だけを見て、”〇〇さんのようになりたい”と思うのは修羅の道の始まりだと思っています。

既にその〇〇さんが市場の需要を満たしているわけですから、少なくともそれを超えないといけません。それはもう大変な道だと思うのです。デザイン力で殴り合うパワープレイはおそらく若い時じゃないとキツイし、若手はどんどん後ろから迫ってきます。

豆腐メンタルの僕は、そういう生き方はやだなぁと思ったのです。

ほとんど顔を出していませんが、所属している大阪商工会の集まりで「デザイナーと初めて知り合った」と言う人の多さには驚きました。当たり前なのですが、デザイナーの集まりに顔を出すと「僕はいらないんじゃないか」と思うくらいに山ほどデザイナーがいます。

要するに全然マッチングが出来てない。

これは手を上げていれば向こうから来てくれるんじゃないか?

インターネットなら大阪以外からも来てくれるんじゃないか?

で、実際にやってみると来るんです。依頼が。

デザイナーとしてのPR

口下手で人付き合いも得意じゃない僕は、WEBサイトを通じてコミュニケーションを図っています。漫画を連載したり、世界のデザインを紹介する記事を書いたり、とにかく「ここにデザイナーがいますよ」と発信し続けています。

結果的に、漫画の仕事が取れるようになったり、海外のデザイナーとの繋がりが増える(掲載時に必ず連絡して許可をもらうので)ことで海外の仕事を担当したり、外へ外へと仕事が広がっています。

戦い方は人それぞれだと思うので、これも合う合わないがあると思います。

デザインの技術や品質を高める事は勿論ですが、同時に戦い方を見つけ出すことも大切だと思います。

 



グラフィックデザインを中心とした小さなデザイン事務所を経営しています。スタッフや外部のデザイナーさん・ライターさんに助けられながら、コツコツと地道に仕事をする日々が気に入っています。パッケージメーカーのデザイナーとして新卒入社→美容系のベンチャーに転職→家庭用品メーカーに転職...という流れを経て、その後独立しました。フリーランスデザイナーとして、10年以上の経験から学んだことや雑記をブログにしています。情報発信が趣味に近く、それが興じてPhotoshop関連の本を出版したり、noteを執筆したりしています。