Blog

Home  /  デザイナーのブログ   /  フリーランス・デザイナー   /  フリーランスデザイナーのジレンマ – お任せデザインの落とし穴。

フリーランスデザイナーのジレンマ – お任せデザインの落とし穴。

フリーランスデザイナーとして働く上で、時々直面する問題の一つに「お任せデザイン」があります。お客様から「全部お任せします」と言われると、初めは自由度の高さにワクワクするかもしれません。

しかし、実はこれが一つの大きな落とし穴です。具体的な指示や方向性がないということは、デザイナーは何を基準にデザインを進めれば良いのかハッキリせず、迷走しやすくなるからです。

 

迷走の始まり

迷走

「お任せ」のオーダーを受けた際、デザイナーはクライアントの期待する結果を推測しながら作業を進めることになります。しかし、僕たちはエスパーではありません。クライアントが望んでいる結果を的確に捉えるのは困難です。結果的に何度もデザインの見直しを余儀なくされ、作業時間が膨大になる可能性が高まります。

 

増大するコストと時間

コストと時間

お任せデザインでは、納期の延長やコストの増大が避けられないでしょう。特に明確なガイドラインがないため、試行錯誤の繰り返しは避けられず、直接的な時間のロスにつながります。また、デザインの修正回数が増えると、それに伴いコストも増加するため、結局のところクライアントにもデザイナーにも負担が大きくなります。

 

お任せデザインへの対処法

ガイドライン

では、フリーランスデザイナーとしてお任せデザインにどう対応すべきなのでしょうか。一つの方法は、初期段階でクライアントに具体的なガイドラインや方向性を問い合わせることです。また、デザインのコンセプトやアイデアを提案し、クライアントのフィードバックを得ることも有効です。明確な方向性が決まれば、迷走を防ぎ、効率的に作業を進めることが可能になります。

勿論そのまま引き受けるのというも一つです。クライアントが本当に作家性に惚れ込んで依頼されている場合は、仕事がうまく進むかもしれません。

お任せデザインのリスク

「お任せ」という言葉には、隠れたリスクがあります。フリーランスデザイナーとして働くには、このリスクを理解し、上手に対処することが求められます。クライアントとのコミュニケーションを重視し、お互いの理解を深めることで、迷走を避け、双方にとって満足のいくデザインを実現したいですね。

 

納期は無くなる、デザインは迷走する、お客様もデザイナーも疲弊する。 これは今も昔も変わりませんが、”どうしても”完全にお任せを希望されるお客様には、納期や費用がかさむ可能性・リスクを伝えます。 お任せデザインでのオーダーは、メリット薄しです。

X (Twitter) – Sep 15, 2019



この記事は過去の自分のX(Twitter)のポストを元に、編集しています。



グラフィックデザインを中心とした小さなデザイン事務所を経営しています。スタッフや外部のデザイナーさん・ライターさんに助けられながら、コツコツと地道に仕事をする日々が気に入っています。パッケージメーカーのデザイナーとして新卒入社→美容系のベンチャーに転職→家庭用品メーカーに転職...という流れを経て、その後独立しました。フリーランスデザイナーとして、10年以上の経験から学んだことや雑記をブログにしています。情報発信が趣味に近く、それが興じてPhotoshop関連の本を出版したり、noteを執筆したりしています。