マルチタスクは苦手だけど、それを自分の強みに。
僕はあることを白状しないといけません。それは、マルチタスクが本当に苦手だということです。ハッキリ言ってしまうと、複数のことを同時に考えて、それを同時に遂行する能力は僕にはまるでありません。よく言われるような「器用な人」の定義からは程遠い存在です。
大混乱のアルバイト時代
さかのぼること高校時代、回転寿司店でのアルバイト。僕は常にパニック状態でした。仕事が次から次へと増える職場でしたが、それを頭の中で処理するのがかなり苦手(苦痛)でした。対応が遅れると、どんどんタスクが積み重なり管理どころではありません。
時にはうっかりメニューに無い創作寿司を流しかけてしまい、周囲の人から厳しい視線を浴びることも。僕は常に自分自身を責めていました。
思い込みの壁
当時の僕は、自分はあらゆる「仕事」が出来ないんだ…と思い込んでいました。他のみんなが易々とこなしている目の前の仕事を、全くこなすことができなかったからです。多くのタスクを同時に把握しながら一つ一つ処理していくことが出来ず、能力差に打ちのめされてしまいました。
でも、それは大きな誤解でした。今なら当たり前に理解できることですが、人には向き不向きがあるからです。
シングルタスクの世界へ
僕が気づいたことは、デザインという仕事がシングルタスクにマッチしているということです。一つのプロジェクトに集中し、細部までこだわり抜く。
そんなデザインの魅力に出会い、僕はシングルタスクの世界で活き活きと働けるようになりました。ひとつひとつの仕事に時間をかけ、深く掘り下げていく。自分のスタイルにぴったり合った仕事だったんです。
人それぞれの「向き不向き」
今はマルチタスクが苦手だからといって、自分をダメな人間だとは思いません。むしろ、シングルタスクに向いている自分を見つけ出せたことは、大きな自己肯定感に繋がりました。誰かの向いていないことが、他の誰かにとっては得意なこと。その違いを認め、理解し、それぞれが得意とする分野で輝く。
全ての分野でパーフェクトなんてあり得ません。大変かもしれませんが、自分自身の「向き不向き」を知り、それを活かせる場所を見つけることが大切なのではないかと思います。
マルチタスクが本当に苦手です。昔回転寿司店でアルバイトをしていた時は常にパニック状態で、メニューに無い創作寿司を流しかけて叱られたこともありました。当時はあらゆる「仕事」が出来ないと思い込んでいましたが、デザインは突き詰めるとシングルタスクなので快適です。人には向き不向きがある。
Twitter – Mar 19, 2018