努力は未来の自分への贈り物になる(はず)
「今を楽しむ」というのは大切なことですが、同時に「未来の自分のために今できることは何か」を考えることも重要です。特に若い方に向けて、僕の経験から得たことをお話ししたいと思います。
人生には思いもよらない出来事が起こるものです。僕自身、過去に経験したことですが、突然親が重い病気になってしまったり、自分自身がメンタルヘルスの問題を抱えてしまったりすることがあります。「後から本気を出せばいいや」と思っていても、実際にはなかなかそう簡単にはいかない場合もあるということです。
例えば、家族の看病や介護が必要になれば、自由な時間は大幅に制限されます。また、自分自身の健康問題で、一日の活動時間が限られてしまうこともあります。こういった状況下では、新しいことを始めたり、スキルを磨いたりするのは少し難しくなります。
若さという武器を活かさない手はない
「何かを始めるのに年齢は関係ない」というのは確かにその通りです。ただ、「武器として力を最大限発揮できるタイミング」はあると考えています。若い時期は、体力も時間も比較的豊富にあります。この時期に少しずつでも何かを築いていくことは、将来の自分にとって大きな財産となります。
知恵とスキルを磨く
では、具体的に何を築いていけばいいのでしょうか。お勧めは、知恵やスキルといった、目に見えない財産を増やすことです。一度身につければ簡単には奪われません。そして、どんな状況においても活用できる強みとなります。
バランスを取る
ただし、ここで誤解してほしくないのは、若い時期を全て自己投資に費やすべきだ、と言っているわけではありません。むしろ、たくさん遊ぶことも大切です。多様な経験は、それ自体が貴重な財産となるからです。
大事なのは、遊びと自己投資のバランスを取ることです。毎日少しずつでいいので、未来の自分のために時間を使う習慣をつけることをお勧めします。
小さな積み重ねの力
「少しずつ」というのがポイントです。毎日30分でも1時間でも、何かスキルアップのために時間を使う。これを継続することで、1年後、5年後には大きな差となって現れます。
例えば、毎日30分読書する習慣をつけたとします。1日30分は大したことないように思えるかもしれません。しかし、これを1年続ければ、180時間の読書時間となります。多くの本を読破し、新しい知識や考え方を吸収できるはずです。
何もない状態で手を抜くことの危険性
ここで強調しておきたいのは、「築いてから手を抜く」のと「何もない状態で手を抜く」のは全然意味が違うということです。
何か基盤ができていれば、しばらく手を抜いても、そこから再スタートすることは比較的容易です。しかし、何も築いていない状態で長期間手を抜いてしまうと、後からリカバリーするのが一層大変になってしまいます。
最後に
今回お話ししたことは、おせっかいな「おじさんの小うるさい話」です。ただ同時に、自身の経験から得た、ある意味切実な想いです。
若い時期は、確かに自由で楽しい時間です。その時間を存分に楽しんでください。ただ、その中で少しだけ未来の自分のことを考え、行動に移してみてはいかがでしょうか。
「今を生きる」ことと「未来に備える」ことは、決して相反するものではありません。むしろ、両立させることで、より充実した人生を送ることができるはずです。