映画「ローマの休日」をはじめ、スクーターは映画やドラマの中で印象的に使われることが多いようです。特にイタリアのベスパなど、古くからあるブランドには世界中に熱心なファンがいて、各地でファンクラブが結成され盛んに活動しています。今回はスクーターにまつわるチームロゴを紹介します。(※紹介するロゴデザインは当サイトの制作事例ではありません)
歴史あるベスパ愛好家クラブのチームロゴ作成例
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イタリアのファーノという都市で活動しているベスパ愛好家のチームロゴです。1950年代から1960年代に世界各地にあった「Vespa Service(ベスパサービス)」というサービスショップのロゴをベースにしています。「Vespa」のワードロゴは当時の正規のロゴではなくて、少し手が加えてあるように見えます。このロゴが1949年当時から使われていたものか、近年作成されたものかは残念ながら確認できません。ロゴの上部にある小さなマークは、ファーノ市の紋章の一部です。ヨーロッパ各国の州や都市はそれぞれ紋章があって、サッカーなどスポーツチームのロゴにもあしらわれていることが多いです。
60年代英国のストリートカルチャーにちなむチームロゴ作成例
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日本ではベスパほどの知名度はありませんが、「Lambretta(ランブレッタ)」もベスパに並ぶイタリアの代表的なスクーターのブランドです。このシンボルは、ランブレッタのサイトでブラジルのファンクラブの紹介に使われているものです。「Lambretta」はランブレッタのワードロゴですが、背景の同心円の色使いに違和感を抱く人がいるかもしれませんね。イタリアンカラーといえば、国旗の緑・白・赤の方がしっくりきます。それもそのはずで、背景のシンボルは英国空軍の国籍マーク(ラウンデルまたはターゲットマークと呼ばれます)なのです。
なぜイタリアではなく英国なのか。それには、1950年代後半から1960年代に英国の若者の間で広まった「モッズ(mods)」というストリートカルチャーが関係しています。この時代は英国の若者にとっても、イタリアンデザインはファッションでも車でも時代の先を行く「カッコいい」ものでした。車にはとても手が届きませんが、スクーターならなんとか買うことができました。モッズはイタリアの影響を受けたファッションに身をつつみ、イタリア製スクーターでダンスホールへ向かったのです。モッズのスクーターは、ヘッドランプやバックミラーを何個も使って装飾されていました。スクーターはイタリア製でもハートは英国ということで、ターゲットマークをスクーターに貼り付けていました。英国の「Lambretta Clothing(ランブレッタクロージング)」というモッズにインスピレーションを得たファッションブランドでもラウンデルが使われています。
ベスパにしてもランブレッタにしても、そのワードロゴはレトロであると同時に現代でもクールでオシャレです。そして、ファッションと音楽を中心に日々が回るのは今も昔も同じ。スクーターが特別な意味を持っていた時代の空気にインスピレーションを得ることで、新しいロゴが生まれるかもしれません。
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