理髪店の店頭で赤・青・白のストライプが回転するサインポールは、レトロ感もあり、魅力的な目印です。その3色の由来は諸説あるようですが、清潔感のある組み合わせです。サインポールを要素として大きくあつかったロゴマークは、海外の理髪店にも多く見られます。(※紹介するロゴデザインは当サイトの制作事例ではありません)
伝統的な技でサービスする理髪店のロゴ制作例
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米国メリーランド州の「Capistrano Barbershop」という理髪店のロゴです。シンボルはシンプルに、太めのカイゼル髭のみ。それを店名のワードロゴで上下からはさんでいます。スラブセリフ系フォントを使って大文字のみで組まれたロゴは技術力の確かさを感じさせます。理容師のサインポールは一般的に赤・青・白の3色ですが、赤と白が使われることがあります。このロゴでは理髪店のシンボルとして赤白のストライプを背景にしています。全体を楕円形にまとめてあり、店名の黒い帯も角にアールをつけてあるため、圧迫感のないあたりのやわらかさを演出しています。昔ながらの理髪店を目指したビジネスコンセプトにふさわしいロゴと言えるでしょう。
ジェントルマン御用達の理髪店のロゴ制作例
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ロンドンの一等地であるメイフェア地区にある理髪店のロゴです。バッキンガム宮殿のすぐ近くにあるメイフェア地区は、高級住宅街として発展し、現在では高級ブティックやレストランが立ち並んでいます。この「The Barber Shop Mayfair」のロゴも、このエリアにふさわしく、整然として高級感があります。要素としては、テキストと1本のラインしかありません。
ロゴに使われているフォントは、おそらく「Gill Sans(ギルサンズ)」でしょう。Gill Sansは英国人デザイナーによって作られたフォントで、BBCやTommy Hilfiger、TAGHeuerなどのロゴに採用されています。ロゴのサインボードの陰に細長い赤白のサインポールが設置されています。この写真では一部が隠れていますが、これは一般的なサインポールではなく、入り口横に排水パイプを1本立てて、それにペイントしているように思われます。高級商業エリアであえて行う英国ならではのユーモアなのでしょう。クレイワックスなどオリジナル商品にも同じロゴがアレンジされて使われています。
サインポールをメインビジュアルにしたロゴの制作例
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こちらのサインボードも、赤白のサインポールのイラストの上下に「Barber Shop」という文字をレイアウトしただけのシンプルなものです。文字のゴールドと背景のえんじ色によって、古風でおもむきのある仕上がりになっています。このままの形でロゴとして使われているかは確認できないのですが、ロゴとしても伝統を感じさせて、信頼度を高めるものになるのではないでしょうか。
地元の新しい理髪店のロゴ作成例
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米国ペンシルバニア州にある「Bおじさんの床屋」という名前の理髪店のロゴです。2016年にオープンした新しい店で、ロゴマークもモダンな印象です。丸いボーダーを髪の毛のように見立ててハサミを組み合わせています。また、「Barber Shop」の文字のラインとボーダーの弧に合わせて置いたシェービングレザーなどに、デザイナーの遊び心が気が利いています。このロゴにはもう少し男っぽい雰囲気の白黒反転バージョンもあります。
店舗自体は住宅街の中にある、いかにも地元の散髪屋さんといった構えで、このロゴのカットアウト看板が店の前で迎えてくれます。店内は、スポーツチームのペナントが貼られていたりして、男の子の雑然とした部屋風。ロゴを単色で大きく印刷したTシャツも販売しています。
スペインのおしゃれな理髪店のロゴ制作例
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ローマ帝国時代の遺跡が世界遺産となっているスペインの小都市メリダで開業している理髪店のロゴマークです。中央に太いサインポールをドンと据えてあり、背景に丸いプレート状のものを配しています。小さなビスが見えることから金属製のものを想定しているのでしょう。サインポールだけが色付けされていて、一目で理髪店のロゴであることがわかります。サインポールは写実的に力強く描かれている一方、店名のワードロゴも含め、全体に装飾的な仕上がりになっています。
実際の店舗は、理容椅子をはじめアンティークな調度品をセンスよく組み合わせたアーティスティックなインテリアで、このロゴが理髪店の雰囲気にぴったりマッチしていることがわかります。ロゴ入りTシャツやカップなどのグッズも販売しています。店のブランディングにもこのロゴは貢献しているようです。
昔ながらのご近所の理髪店のロゴ制作例
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米国オハイオ州の小さな理髪店です。ロゴに「since 1904」(1904年創業)とあるのを見ると、地元で何代にも渡って長く続いているお店のようです。この画像はモノクロですが、店舗の窓のロゴでは、サインポールは赤・青・白で、店名の「Brookville」はサインポールと同じ青、「barber shop」は赤になっています。このロゴに使われている要素も構成の仕方も、ともに素朴でシンプルです。古くから地元に定着している実直な感じがロゴにも反映されています。
このロゴとは別に、ハサミやシェービングレザーを組み合わせて異星人のようなシルエットになっているものあって、カットケープやTシャツなどにプリントされています。何代目かの今の店主の趣味なのかもしれません。
流行のヘアカットが自慢の理髪店のロゴ作成例
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こちらは米国マサチューセッツ州にある、2013年にオープンした理髪店のロゴです。最先端のヘアスタイルとカットを追求するのがこの店の方針で、フェードグラデーションカットや、バリカンで刈り上げ部分に模様などを描くバリアートなどを得意としています。ロゴ制作を依頼した時のオーナーの要望は以下のようなものだったそうです。ヴィンテージスタイルのロゴにする。ハサミ・ストレートレザー・クリッパーを持った紳士を入れる。店名は、西部劇に出てくるような酒場のようなフォントにする。円の上に店名「Prondo’s」、円の下に「Barber Shop」を配置する、などなど。完成したロゴを見ると、要望がすべて反映されている、というわけではないようです。
ハサミがヒゲになっている理髪店のロゴ制作例
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ハサミの上に髪を置いて、口ひげの男性の顔のように見えます。中米の国、コスタリカの理髪店のおもしろいユニークなロゴです。一度見たら忘れられない、とても印象的なものです。Facebookで実際に使われているロゴでは、店名「Luigi’s」はもとエレガントなスクリプトフォントに、それ以外の文字はサンセリフ系に変更されています。
4つの要素で理髪店であることを明示している理髪店のロゴ制作例
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店名以外は、4つのモノをシンプルに並べただけのロゴマークです。無駄な要素はストイックに排除しています。イラストは比較的リアルなプロポーションで描かれていますが、ロゴ全体のコンセプトはミニマリズムの考え方に通ずるものがあるといえるかもしれません。髭剃りがT字の安全カミソリになっているのは、ナイフ型のシェービングレザーだと、4要素の視覚的なバランスが崩れるのを嫌ったためでしょうか。
理髪用品を並べたファンシーなテイストのロゴ制作例
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先に紹介したロゴ作成例と比べると、こちらは安全カミソリの代わりにシェービングレザー、サインポールの代わりにヒゲが使われています。イラストもピクトグラムの方に寄った簡略化がされて、親しみやすいタッチです。4つの要素が雲状の背景の中に置かれ、全体にカジュアルで素朴な雰囲気の仕上がりになっています。
サインポール(英語ではbarber’s pole)が理髪店を表していることは、誰もが知っていると言っても言い過ぎではないでしょう。ですから、理髪店のロゴの案としてサインポールを要素にする、というのは自然な流れかもしれません。
しかし、名刺やユニフォームなら問題ないかもしれませんが、サインポールが描かれたロゴを実店舗の扉や窓に大きく表示する場合、すぐそばにサインポールの実物があると、「視覚的トートロジー」とでも呼べそうな、あまりスマートとは言えない状態になるかもしれません。ロゴの使われ方をあらかじめ調査することでお店にベストフィットするアイデアが生まれるでしょう。
「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。ロゴデザインの作成について
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