文字を簡素化したり変形させてシンボルマークにしたサンプルを紹介します。テキストとしても読めるのでワードロゴの範疇に入るのかもしれませんが、それがためらわれるほど図形化されています。元となったのが社名やブランドであることに気づけば、なおさら印象が強まり記憶に残るでしょう。(※紹介するロゴデザインは当サイトの制作事例ではありません)
ヘルシンキの新名所を設計した事務所のミニマルなロゴデザイン
ロゴデザインを見る (via Pinterest)
フィンランドの首都ヘルシンキを拠点としている建築会社「ALA Architects」は主に劇場やコンサートホール、空港、駅舎などの公共建築物を手がけています。フィンランド独立100周年記念プロジェクトとして2018年末に完成したヘルシンキ中央図書館「Oodi」(オーディ)もALAが設計しました。ゆったりと大きく波打つようなフォルムのOodiは新しいコンセプトの図書館で「市民のリビングルーム」と呼ばれています。
ブランディングを依頼されたヘルシンキの広告制作会社「Kokoro & Moi」は、「ALA」に建築物の構造に着想を得た加工を施しました。「A」のバーを取り除き、「L」のステム(タテの線)を「A」のストロークと揃えることで建築物の堅牢さを表現しています。
米国投資会社の幾何学的なロゴデザイン
ロゴデザインを見る (via Pinterest)
米国の「Echo」という投資会社のロゴです。正方形と真円を交互に並べ、そこに細いラインを4本加えるだけで見事に「ECHO」を出現させています。「E」「H」は元の文字から要素を1本省略したということがわかります。しかし、「C」はほとんど力技といえるでしょう。母語でアルファベットを使っているひとでも、これを単独で見て「C」とわかるのは何割くらいになるのでしょうか。4文字揃ってはじめて認識できるのかもしれません。
同社サイトにアクセスしたときに表示されるロゴのアニメーションはとても印象的です。この正方形と真円のパターンはピクトマークやデザインパターンなどでブランディングの要素として展開されています。
ケーブルカーで有名なサンフランシスコの鉄道のロゴデザイン
ロゴデザインを見る (via Pinterest)
米国カリフォルニア州の「霧の街」サンフランシスコは坂の多いことでも有名です。ゆっくりと坂道を乗り降りするレトロなケーブルカーを映画やCMで見た人は多いでしょう。ケーブルカーや路面電車などを運営しているのがサンフランシスコ市交通局(San Francisco Municipal Transportation Agency)です。市民から「Muni」(ミュニ)の愛称で親しまれています。
このロゴは世界的なブランディング企業であるランドーアソシエイツの創業者でグラフィックデザイナーのウォルター・ランドー(Walter Landor)が1975年に生み出し現在でも使われています。
漢字・ひらがな・かたかなでもこのような文字の図形化は盛んにおこなわれています。むしろ、文字を図形的に捉えるというのは日本のデザイナーの得意な分野かもしれません。しかしアルファベットを使って日本でここまで「攻める」デザインをする場合は、もしそれがグローバル市場やインバウンド市場をターゲットにしている場合は、母語でアルファベットを使用しているユーザーに対して視認性のテストをするのが安全でしょう。
図形はパターン化することで、タイル状に敷き詰めることができます。ウェブサイトの背景やショッパーといった面積の広い場面にも応用しやすいデザインといえるのではないでしょうか。万華鏡はくるくると筒を動かすことで模様が変わっていきますが、ロゴデザインの場合も回転させたり反転させることで新たな形が見えてくるかもしれません。
「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。ロゴデザインの作成について
■ロゴ作成の依頼・制作料金について
ロゴ作成は予算や要望に応じたプランからお選びいただけます。お求めやすい価格でロゴの制作依頼が行えます。詳しくは上記リンクより制作料金プランをご覧ください。ロゴ作成の代行・委託・外注については気軽にお問い合わせください。
■ロゴデザインの作成・提案事例へ
ロゴの制作実績を掲載しています。会社・商品・ブランド・団体など、カテゴリ別にロゴのサンプルをご覧いただくことも可能です。