ブランディングとはブランドに対する共感や信頼などでカスタマーにとっての価値を高めていくことであり、企業が成長する上で重要な戦略の一つです。ちなみに日常よく使う「ブランド」という言葉は「焼印を押す」という意味から来ています。昔、放牧していた牛に目印として焼印を押したり、ウィスキーの樽に自社製品の印として焼印を押していたのが起源だそうです。
ですから、ブランドとは商品そのものであり、その商品を作った会社や製造元の証でもあるのです。そのブランドを高め、消費者が「あの会社の商品は信用できる」とか「あの商品を持っていたらカッコイイ」と思わせることができれば、ブランディングが成功しているということになります。ですから、商品や会社のイメージをデザインの力で統一させることはブランディングの第一歩となるのです。そこで今回は見事にブランディングを成功させているデザインを集めてみました。会社や商品だけでなく、個人のブランディングも重要視される時代、是非参考にしてみてください。(※紹介するデザインは当サイトの制作事例ではありません)
細部までのこだわりが美しいバーレストランのブランディング事例
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カナダのケベックにあるバーレストランのブランディングです。華美な装飾ではなく、ロゴとモチーフである女性のイメージで全てを統一することで、シックな高級感を全体で演出できています。カトラリーやプレート、グラスに至るまで、ゲストがこのレストランで目にし、口にするものが全てオリジナルであつらえられたものというだけでも、徹底したこだわりを感じます。料理を楽しむのはもちろん、その空間で過ごす時間そのものに価値を見出すことができます。
お店の外観から、店内に入り、席につき、メニューを開き…そういったひとつひとつのアクションを通して、常にこの「Louise」というブランドを体感できるようになっています。デザインによる高級感と徹底した一貫性による高級感が完璧なバランスです。
黄金のライオンがおもてなしするホテルのブランディング事例
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ハンガリーの首都・ブタペストにある「LION’S GARDEN HOTEL」のブランディングです。ホテルはアメニティをはじめ、そのホテルのブランディングスキルが露呈する機会が非常に多い場です。百獣の王ライオンをモチーフとして使用するホテルは数多ありますが、ここではライオンを線画で表現することでオリジナリティを引き出しつつ、尻尾の部分の形をパターンとして転用し、幾何学的なモダンなトーンを作り出しています。ホテルのカードキーは、万一滞在中に紛失しても、そのカードが悪用されることを防ぐため、そしてゲストが持ち帰ってしまっても問題ないように、使い回しが効く部屋番号が記載されないデザインになっていることがほとんどです。ここまでわかりやすく部屋番号をデザインの一部として入れ込むというのは、逆転の発想とでもいうのでしょうか。
その他のステイショナリーや「Don’t Disturb(起こさないでください)」札も、統一したカラースキームをうまく組み合わせて作られています。統一することで起きがちな単調さが一切なく、モダンスタイリッシュなブランディングとしてまとまっています。
純白の上品さを活かした化粧品のブランディング事例
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イギリス発健康サプリメント・化粧品ブランド「HALIER」のブランディングです。清潔感の象徴であるホワイトとブルー、男性用製品にはチャコールグレーと、ありきたりなカラースキームでありながら、そのトーンが全体的にマッチしていることで高級感が演出できています。そして、このロゴデザインが中世から伝わるアイアンワークを彷彿させるようなスタイルで、王室でも使われそうな高貴さを漂わせています。
最高級の品質へのこだわりは、このブランドのバリューとしてホームページでも強調しているポイントです。ゴールドを使わずとも「最高級」へのこだわりを表現できるということを証明するようなブランディングデザインです。化粧品は日常品/消耗品のひとつでもあり、どうしても生活感が出てしまいがちです。その為、過剰に高級感や非日常的な雰囲気を出そうとしてやりすぎているものをよく見かけますが、このブランディングではその辺りのバランスがとても上手に取れていると思います。
高貴な女神のフレグランスのブランディング事例
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アメリカ全土に展開しているフレグランスショップ「TENTH MUSE」のブランディングです。植物性のフレグランスショップで、オーナーは植物と人間のつながりに特別な思い入れがあるということが、深みのある緑をベースにしたブランディングからも伝わってきます。ロゴマークの中心に描かれている鍵穴のモチーフと、鍵に止まる鳥がこのブランドのバリューをストーリーとして表現しており、「10人目の女神」となるべく人のためのフレグランス…というようなメッセージを感じ取ることもできます。
その製品を手に取ることに特別感を抱かせるというのもマーケティングの手法として重要なことで、ショップカード、パッケージ、ボトルなどのデザインが確実に「特別感」を植え付けています。高級感を創り出すのは、飾り立てることではなく、全体に漂う上品さということに気づかされるブランディングです。
「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。
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