道ゆく人が思わず目を止めるダイナミックな広告デザインを心がけました。
駅構内などに掲示される交通広告は、一日何百人、何千人という人の目に触れる可能性がある一方で、風景に溶け込みすぎると印象に残らず通り過ぎられてしまうというリスクをはらむ媒体です。
記憶に残る「ブルー」の大胆な使い方
そこで、まず「色」を記憶してもらうようにブルーを大胆にあしらいました。深い青と、清々しい空の青を2つ同じくらいの分量で配置して、パキッとした存在感を演出しています。クレーンの赤をポイントに、構図が記憶に残るようなデザインにしてみました。
伝える内容を絞り込んだ文字の配置
文字は最も伝えたいキャッチフレーズを大きな文字で、そのほかは敢えて小さな文字サイズでレイアウトしています。人が交通広告を目にするのは数秒のことなので、伝えたい内容の優先順位をはっきりとつけ、アピールしたいことを絞り込んでデザインすることが重要だと考えています。
写真と文字で伝える企業のメッセージ
今回のデザインでは、キャッチフレーズと社名、そして「何をする会社か」ということを写真のクレーンで示しました。
青空と建設現場が象徴する未来への前進
広告の背景に広がる青空と建設現場のクレーンが、企業の未来志向と成長を直感的に伝えています。鮮やかなブルーとオレンジの対比が、力強さと希望を視覚的に表現しています。このビジュアルが、建設業界の可能性や発展を訴求する役割を果たしています。
力強いキャッチコピーが企業のビジョンを明確化
「暮らしを創る、未来を築く」というキャッチコピーが、大きく中央に配置され、企業の理念を一目で伝えています。シンプルで力強いフレーズが、企業のブランドイメージを強化する効果を持っています。余白を活かしたレイアウトが、コピーのインパクトをさらに高めています。
企業ロゴとブランドカラーが示す一貫性と信頼感
左上に配置されたロゴと、全体に使われたブルーのブランドカラーが、一貫した企業イメージを構築しています。ロゴの存在感が、企業の信頼性を強調しています。また、ブルーの色調が誠実さと冷静さを感じさせ、ブランドのメッセージを補強しています。
テキストとビジュアルの調和が情報の伝わりやすさを向上
コピーの下に配置されたテキスト部分では、企業の理念や活動が簡潔かつわかりやすく説明されています。背景に薄く配置されたギアモチーフが、建設業界の技術力や正確性を暗示し、ビジュアルの一体感を高めています。情報量が多い中でも、視覚的な整理が行き届いており、読みやすさが保たれています。
空間の広がりがブランドのスケール感を強調
建設現場の広がりを感じさせる構図が、企業のスケール感やダイナミズムを際立たせています。視覚的に奥行きを感じさせるレイアウトが、広告の魅力を高めています。企業が提供する価値がただの建設ではなく、人々の未来を支えるものであることを印象付けています。
屋外広告・看板デザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
一目でどのような事業を行なっているかが分かる広告デザインですね。
ブルーの中に光るクレーンがポイントに
一面のブルーに、赤いクレーンが鮮やかです。ブルーとレッドはお互い主張が強いカラーかと思いますが、ブルーの色味が2色になることで、非常に知的で深みのあるバランスが感じられます。風景写真のように広がりのある構図で、大きな交通広告として目にしたら、急ぎ足で歩いていても思わず足を止めてしまうかもしれません。強い色同士で作られたコントラストは、強い引力で人を引き寄せ、見た人の記憶に残りそうです。ストレートなメッセージも、大きくレイアウトされていて潔さを感じます。
半分に分割されているインパクトが大
濃い青と青空の明るいブルーは、ほぼ画面を2分割していますが、写真は全体が一続きになっているため、大きな画面が断ち切られたという印象はありません。また、写真の上にあっても白抜きの文字はブロック体で読みやすく、近づけばキャッチフレーズ以外の文言も容易に読むことができるでしょう。大胆な構図でありながら、普遍性がありシンプルで圧迫感を感じないのは、写真が連続していることや、見る人に落ち着きを与えてくれるブルーをチョイスしていることが関係しているのでしょうか。
※掲載看板デザインのモックアップはイメージです。実際の看板・広告とは仕上がりが異なります。