昼と夜のイメージをミックスした昼開催のクラブイベントの横断幕デザインです。
青空を思わすようなブルーを主体にグリーンの写真もプラスして、クラブイベントには珍しい爽やかな印象の背景をバックに、個性豊かなアーティストたちの写真を散りばめました。
トーンの調和とビギナーへのアプローチ
背景のトーンとアーティストそれぞれの写真のトーンが違和感なく調和するように画像調整をし、全体に華やかさを残しつつクラブビギナーにも受け入れられやすい落ち着いたムードでまとめています。
メタリックなタイトルデザイン
センターには、メタリックな素材感でデザインしたイベントタイトルを立体的に配置し、クラブらしい眩い光で目立たせています。
異例の「デイイベント」の魅力を伝えるデザイン
通常夜に行われるクラブイベントを昼間に開催するという異例の取り組みに相応しく、クラブらしさを残しながら、明るさや爽やかさを取り入れて「デイイベント」を盛り上げる横断幕に仕上げました。
昼と夜のイメージを融合させる横断幕デザインのポイント
冬といえば白く光り輝くイルミネーション。りんごといえば赤、というように物には連想されるカラーイメージが数多くあります。色の先入観は広告制作において大切な要素になります。色の先入観を「あえて崩すこと」で広告効果を高めたり印象を強めたりできる場合があります。
見た人に「お!?」と思わせるために、色の先入観を逆手にとってデザインを構成します。作例では、【夜に行うことが定番のクラブイベント】を昼間に開催する場合の横断幕をデザインしました。昼と夜のイメージをミックスしたクラブイベントのため、従来持たれているクラブのイメージから視点を変えて発想しました。
今回の、昼と夜のイメージを融合させるデザインで意識したポイントは3つです。
- 違和感になるポイントを色で表現する
- 全体のトーンを合わせて統一感を出す
- 共通点と特徴を装飾で表現する
一般的に持たれているイメージと、そこに相反する違和感をうまく調和させていくデザインのポイントについてお話していきます。
違和感になるポイントを色で表現する
対極にあるイメージを表現する場合には、色彩心理効果を活用することが大切です。色彩心理効果を工夫することで、テキストでは伝わりにくい違和感を視覚化できます。
作例では、薄暗くてムーディーな雰囲気のクラブにはない「爽やかな色」を背景に取り入れました。本来であれば夜に開催されているクラブイベントを昼に開催するというユニークなイベントです。昼と夜という絶対的な「違和感」を色彩心理効果で視覚化しました。
昼のイベントであることを強調するために、青空を連想させるようなブルーグリーンを主体にし、さりげなく若葉のモチーフも入れています。明るい色味を使用しているため、夜の暗い場所でも目立ちやすいのもメリットになりました。全体的にクラブイベントの華やかな雰囲気を出しつつ、クラブビギナーにも受け入れられやすい落ちついたムードにまとめました。
全体のトーンを合わせてデザインに統一感を出す
全体的なまとまりを出す場合は、トーンを統一する方法が有効です。トーンとは明度と彩度で色の調子を表したものです。作例の場合は、背景のトーンとアーティスト写真のトーンが調和するように画像調整をしています。明るい背景を活かして、後光が差しているようにアーティスト写真をレイアウトし、陽炎のような幻想的な雰囲気を演出しました。
また、写真の色味に合わせてアーティスト名のフォントカラーも変更しています。白に近い背景には黒いフォント、黒背景には白いフォントと反対色を使いアーティストの名前を読みやすくしています。顔と名前が一致するように工夫することで、はじめて参加する人やクラブ初心者でも参加しやすくなるような広告デザインを心がけました。
イベントの共通点と特徴を装飾で表現する
昼と夜のような対極にあるイメージをデザインする場合、ちぐはぐ感が出ないように気を配ることが重要です。対極にあるカラーだからこそ、融合すべき部分や乖離する部分を明確にしなくてはなりません。メリハリ感を出すためには装飾をうまく工夫すると効果的です。装飾を工夫することで、細部からもイベントの趣旨が伝わるようなデザインに仕上がります。
作例では、クラブのきらびやかな照明と日中の日差しという共通点から「光」を意識した装飾をほどこしました。中心部に設置したタイトルにはメタリック感を強調させて立体的に見えるようにレイアウトしています。
全体的には爽やかさを感じさせる仕上がりですが、人工的な印象を与えるメタリックな素材使うことで、クラブという空間のイメージを際立たせています。立体的でメタリックなデザインは背景から浮き上がって見えるので、イベントタイトルを強く演出をしたい場合にも便利です。
メタリックなデザインを使う場合、分量に注意することが重要になります。あまりに頼ってしまうと、無機質・冷たい印象を与えてしまう可能性があるからです。バランスを取りながら使うことで、対極にあるカラーイメージをうまく融合させることも可能です。
制作横断幕デザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
珍しいデイイベントであることをPRした横断幕デザイン
ぎらつく太陽が眩しく輝いて強さを演出したデザイン
クラブイベントとしては珍しい日中行われるデイイベント。その特徴を最大限アピールする眩しい陽の光と青空が目を惹きます。光を強調するような空の色は、その温度さえ伝わってくるようです。陽光の中にドラマチックに出演アーティストがレイアウトされ、陽炎のような幻想的な雰囲気。写真に合わせてアーティスト名を白色文字、黒色文字でそれぞれ表記しているのが見やすいですね。個性の強いアーティストたちが並びますが、青空のベースによってそれぞれがうまく調和されています。
タイトル文字にも攻めの光で迫力UP
クラブイベントであることが一目瞭然なのは、タイトル文字に施された光のエフェクトのおかげでしょうか。メタルの質感はそれだけでスタイリッシュですが、ピンク色のレーザーライトがさらにテンションを上げてくれます。フロアの熱狂が想起されるような、攻めたデザインが魅力的ですね。クラブのライトと日中の光景。ミスマッチに思える取り合わせが強力なタッグを組んで、横断幕に熱気とエネルギーを生み出しています。
VOICE ※第三者による感想です
クラブらしい華やかさと大人っぽい落ち着きが感じられます。
デイイベントの明るさとクラブらしい輝き
夜のイメージが強いクラブイベントだからこそ、デイイベントらしいブルーとまばゆい光が使われています。明るい昼間を想像させながらも、強い閃光はクラブイベントらしい華やかなライトにも感じました。
輝くメタリックタイトルとアーティストの調和
メタリックなタイトルが光をまとい、輝きを増すように見せたグラデーションが、まさに今開幕しようとする瞬間を表現しているように見えます。散りばめられた人物の写真は、どの人物も目立たせながらも一人として浮かないように。全体の雰囲気にうまくなじませつつも、それぞれの存在感が際立つよう調整されています。多くの人が気になるイベント出演者が一目で分かるため、会場入り口に横断幕を掲げれば興味を抱いてしまうでしょう。
クラブへの誤解を払拭するデザイン
賑やかなデザインでありながらも、色合いはどこか落ち着いた雰囲気に。良い意味でギラギラとした派手さがないため、今までクラブに興味がなかった人の目にも止まりそうです。「クラブはちょっと怖い」「危険な雰囲気」と誤解されていた方も、大人っぽい落ち着いたテイストの横断幕を見ることで、良いイメージを抱くのではないかと思いました。初心者にも常連にもアピールできるデザインです。
※掲載している横断幕デザインのモックアップはイメージです。実際のサイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。