色彩計画において、補色は強い訴求力を持つ組み合わせとして紹介されます。「赤」と「緑」、「黄色」と「紫」など、色相環で対極に位置する色合いのことを言い、一番遠い位置にあり全く異なる色相のため色味のコントラストが強調されます。そのため古くから絵画制作においても、特に際立たせたい部分に配置するアクセントとして使われてきました。ここでは補色の色合わせが効果的に使われているパッケージデザインを集めてみました。(※紹介するパッケージデザインは当サイトの制作事例ではありません)
活気を感じさせてくれる食品のパッケージデザイン
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補色は強いコントラストを生む色味のため、大きな面積で合わせるときつい印象を与えてしまう場合もあり、使い所が難しい色味でもあります。こちらのパッケージでは、メインカラーとアクセントカラーをはっきりと分け、面積の比を大きくすることで違和感なくメインの色を引き立てることに成功しています。中身の食品に美味しさや活力を感じさせてくれる鮮やかな色味をさらに強調した色彩構成になっています。
イラストを引き立てる色味を用いたパッケージデザイン
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イラストをイラストレーターさんに発注する際、背景色もイラストの作者が製作物に含む場合が多いですが、単純な切り抜きカットでイラストをいただくこともあります。そうした既存のイラストに合う背景色の選び方はデザイナーの悩みどころです。そんなとき、補色の色彩構成が役立つかもしれません。こちらのパッケージデザインでは、イラストの中で特に印象的な色の補色を背景色に採用しています。三種類のパッケージ全体のトーンを合わせつつイラストを際立たせる心地よいデザインです。
補色+αのカラーでバランスをとるパッケージデザイン
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こちらのジュースの缶は、補色に数色を足すことで補色のキツさを和らげ上品にまとめあげています。左側の缶を見てみると、山吹色と紫が補色の関係にあり、紫から少しだけずらしたmagentaのカラーを添えています。このマゼンタが入ることで補色のコントラストを和らげています。また、白と黒の無彩色はどんな色味にも相性がよく整ってみせることができるセパレートカラーとして機能しています。ポップなカラーで楽しさを伝えつつ、均整のとれた落ち着きを感じるパッケージとして仕上げられています。
補色は強い印象を与える組み合わせですが、その強すぎるコントラストゆえに扱いが難しい色味です。商品にそこまで強さを求めない場合は、面積比を変えて弱めたり、セパレートカラーや他の色を加えたりと全体のバランスをとるための工夫が必要になります。どこにアクセントを置きたいか、全体の印象を崩さないかなど、補色の特性に合わせたレイアウトはデザイナーの腕の見せ所と言えそうです。
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