イラストの表現方法の中でも、線画は情報を絞って伝えてくれます。余計な描写を省いた線画はパッと見ただけでも多くの情報を伝えてくれます。また、リアルな描写はもちろん、幾何図形のようなシンプルな表現もできる汎用性もあります。細々とした街並みや風景を本物そっくりに描いたイラストでは空気感や質感も伝えてくれますが、それだけに情報量が多くなりがち。伝えたい情報をさっぱりとさりげなく伝える線画イラストが秀逸なパッケージ・ラベルデザインをご紹介します。(※紹介するパッケージデザインは当サイトの制作事例ではありません)
ウイスキーの作られる環境を描く繊細なラインアート
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細い描線はウイスキーの黄金色の水色の中に美しい陰影を落とします。醸造場の光景でしょうか、樽や大きな貯蔵タンク、大きな太陽に育まれたライ麦などウイスキーが作られる環境をグラフィカルに描いています。遠目には繊細な模様にも見え、手元でみると豊かなウイスキーの世界観が広がる、飲む人を楽しませてくれるボトルデザインです。
自然と街並みを描く幾何学描写が美しいスパキットのパッケージデザイン
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円や直線など規則的な幾何学図形が描くのは街並みと自然。噴水のある広場や並木道、降る雨を受ける屋根や田畑を思わせるシンプルな模様は水に潤う日常を思わせてくれます。葉や木など同じモチーフの繰り返しが画面にリズムを与えています。イラストと合わせるようなロゴは、タイポグラフィ部分もラインアートで表現。線の美しさを強調してくれています。また、銅色の箔押しは線画の繊細さによく合いますね。
街並みを見下ろす親しみを覚えるイラストレーション
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街並みの写真をパッケージやラベルデザインに採用するのはハードルが高いものです。不要なものの写り込みや、画面にそぐわないレイアウトモチーフが出てきたりと実写には制限がつきまといます。線画での表現なら、風景をイラストの部品にしてグラフィカルに組み合わせ、ユニークなイラストを作り上げることもできます。こちらのボトルラベルでは、まるで歩いて見てきたかのような身近さを感じる街並みと、そこに住む人々がユーモアたっぷりに描かれています。実際の縮尺や街並みをデフォルメしつつ、街の活気を示すたくさんのモチーフがにぎやかにレイアウトされます。
イラストレーションが伝える情報は意図的で、かつ見る人に感情的に訴えかけます。また、一つ一つのモチーフのもつ意味が作り出す世界観は見る人に楽しさを与えてくれます。色も余計な要素も省いて作り上げられた線画にならではのシンプルな表現は多くの要素を詰め込んだとしてもうるさすぎず、パッケージの背景にも馴染むでしょう。
「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。
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