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独特の世界観を表現するアルコールラベルデザインについて

意外な生き物で独特の世界観を表現するアルコールラベルデザイン作成例


独特の世界観を表現するアルコールラベルデザインについて

ワインショップや、世界各国のお酒を取り揃えているようなお店では、何が買い手の決め手となるのでしょうか?もちろん特定の銘柄をピンポイントで選ぶというのも一般的ですが、時にワインのエチケットといったラベルのデザインが決め手になるということもあります。近年の世界的なクラフトビールの人気の高まりを背景に、アルコールラベルデザインはもはや芸術作品にも匹敵するレベルといっても過言ではありません。

今回は、世界各国に出回るその高い芸術性はさることながら、ややもすれば不気味にも感じる、意外な生き物をモチーフにしたアルコールラベルデザインを集めてみました。妖艶でダークな生物をうまくあしらい、デザインにアクセントと強いメッセージ性を出すことに成功しています。友達のプレゼントなんかに用意したら、きっと会話が弾むと思いますよ。(※ラベルデザインは当サイトの制作事例ではありません)

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リアルに描かれたサソリのインパクトが強いワインエチケットデザイン

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スペインのフランスとの国境近くのアラゴン地方にあるワイナリーで製造されているワインのエチケットデザイン作成例です。写実的なタッチで描かれたサソリのパーツに、ワインの香りや味わいの種類が、そのパーツの名前のように書き込まれており、ワインの成分としてサソリが含まれているのか、と感じてしまいます。

このサソリは、18世紀の動物学の古代彫刻をベースにデザインされたとのことで、この地方がサソリが多く生息している地域ということからきています。毒針をもつサソリがキービジュアルとなると、「お酒は毒」ということを突きつけられているような感覚に陥ります。ワイナリーの名前すらデザインから省くことで、サソリの存在感を最大限に強めることに成功しており、「目を引く」というラベルデザインの主要な役割を効果的に果たしています。サソリのタッチだけではなく、背景に古代の巻紙のような質感が取り入れられていることで、歴史の流れを感じさせてくれます。ワインセラーにそっと置いておきたくなるような、芸術作品のようなデザインですね。

 

何のお酒?と不安になるようなラム酒のラベルデザイン制作例

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ブラジルの南東部にある大都市サンパウロで製造されているラム酒のラベルデザインです。海賊のような屈強な男性の顔に絡みつくタコが、黒いボトルに異様に映えています。実際に、デザイナーは「ボトルを黒にすることで、恐ろしい雰囲気をデザインで表現したかった」と語っています。パッケージデザインやプロダクトデザインでは、いかに消費者に愛され、消費者が手に取りやすいデザインを生み出すか、という点に注力するはずが、正反対ともいえる発想ですね。

タコといえば、欧米、特にイギリスでは「Devil Fish」つまり「悪魔の魚」と呼ばれ、気持ち悪く、恐ろしい生き物というイメージが強いことで有名です。実際、ブラジルでも「気味の悪い生き物」というイメージが強く、以前は食用と考える人はほとんどいなかったそうです。そんなタコに強面の男性、そして黒いボトルを組み合わせ、しかもお菓子づくりにも使われるような甘いお酒であるラム酒に「OCTO(オクト)」というタコ(OCTOPUS)を使った名前を付けてしまうあたりにも、ブランディングにおける心意気のようなものを感じてしまいます。

 

海底から生まれたワインのギフトボックスデザイン

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スペインの北部にあるバスク地方にあるワイナリーで製造されているワインのギフトボックスデザインです。ワインなのに魚?という疑問は、このワインの醸造方法を知れば一瞬で納得できます。なんと、このワインは、世界初の「海底醸造」で製造されたワインなのです。

そして、その製品名は「Sea Legend」、日本語で「海の伝説」です。2年間フランス製の樽で醸造させたあと、さらに海底で1年間で醸造させるという、世界で初めての製法が採用されています。このギフトボックスの中のワインボトルは、魚の骨が全面に描かれており、デザインが表現するギフトボックスからワインボトルにつながるストーリー性も見事です。

バスク地方といえば、スペイン側とフランス側にまたがる地域で、独自の食文化を発展させていることからも、美食の街としても有名です。世界有数のワインの産地であるスペイン、しかも海底から生まれたワインの稀少価値と高級感を、ダークな深海をイメージさせるシックなデザインで演出しており、バスク地方という産地のもつ特異なアートセンスを醸し出しています。

 

「不眠症」ワインのエチケットデザイン制作例

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東欧の国・モルドバで製造されたワインのエチケットデザインです。その名も「不眠症(Insomnia)」。ブルー系の寒色をベースに、女性の目元に巨大なバタフライが止まっている、少し不気味さもあるビジュアルが印象的です。「Am I sleeping?」という、「私は眠っているの?」という、幻想的な世界観を出す文言も、このデザインの効果的なプラスαになっています。実際、デザイナーは

「不思議で予想できないような感覚、夢と現実の間の線引きが消えるような感覚というブランドイメージを表現したかった」

と語っています。ちなみに、ヨーロッパのワインの産地といえば、フランスやワインが真っ先に思い付きますが、モルドバワインも5000年以上の歴史を誇り、高い評価を受けています。

そんな歴史ある美味しいワインがもたらしてくれるであろう現実離れするような感覚を、ネガティブな状態である「不眠症」に置き換えて表現する、というのは、日本ではまず見かけることのないデザインの発想です。バタフライのサイズ感、配置、そして表情が窺えない女性の姿、全体のバランスも絶妙で、まるで映画や舞台作品のポスターのようですね。

 

「デザインインスピレーション」のコーナーでは、世界中のデザイン制作事例をピックアップして紹介しています。※当ページは世界中のデザイン制作事例を紹介するコンテンツです。当サイトのデザイン実績ではありません。

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