紙媒体ならではの魅力にこだわった印刷物のデザイン作成例

どんなにデジタル化が進んでも、無くなることなくわたしたちの生活を彩る、紙媒体の印刷物。デジタルデータを紙に落とし込むことで生まれる印刷物は、デジタルサイネージでは表現できない独特の魅力を持っています。

今回は海外デザイナーによる、紙媒体ならではのアナログな魅力にこだわった、印刷物のデザインを一緒に見ていきましょう。(※パンフレットは当サイトの制作事例ではありません)

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用紙とインク色にこだわった美しいオフプリント（抜き刷り）

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ポルトガルのデザインスタジオ0. Itemzeroによる展覧会のカタログに付随する抜き刷り。中国語へ翻訳した抜き刷りで、資料の内容を参照するためにはラテン語が必要なのですが、中国語とラテン語、規則の違う二つの言語を非常に綺麗に同居させています。

また、印刷はマカオの印刷業者により、新聞用紙に赤の単色印刷という実に個性的なフォーマットを採用しています。違う規則を持った二つの言語を美しく配置する、工夫の凝らされた文字組。そして新聞用紙に赤色印刷という、紙媒体ならではの魅力と特徴をそなえた印刷物。紙媒体デザインの醍醐味を感じさせる、思わず手に取って見たくなる作品に仕上がっています。

紙媒体ならではの仕掛けが隠された折りパンフレット作成例

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インドのデザイナーLIJITH CBさんによる折りパンフレットのデザイン。ニラ川の工芸品を巡る旅と題されたこの折りパンフレットは、波型にカットされた、川を思わせるような、実に珍しいシルエットにデザインされています。

このパンフレットには面白い仕掛けがあり、折り畳んでいくと、連綿と流れる川と土を捏ねる男性が重なって見えるようにデザインされているのです。5つ折りという、折りの数が多いパンフレットで、仕掛け絵本のように表紙を現出させる高度なデザインは、まさに紙媒体ならではの魅力を最大限に活かした作品といえるでしょう。

立体的な加工技術で演出された高級感溢れる建築物のガイドブック

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オーストラリアのデザイナーChris Daviesさんによる建築物のガイドブック。高級感のあるボックスに収められ、リングで留められた様は、デジタルでは感じられない物質としての緊張感を漂わせています。

エンボス加工や箔押しなど、印刷物ならではの立体的な加工技術が駆使され、緊張感と高級感、それに存在感も感じさせるデザインとなっています。また、加工技術も含めた、さまざまな演出と調和する、シンプルで美しいタイポグラフィやレイアウトも注目です。

海外デザイナーによる、紙媒体ならではのアナログな魅力にこだわった、印刷物のデザインをご紹介いたしました。

物質としての存在感、立体的なテクスチャや加工技術。手で触れて感じるという、原始的な喜びや発見は、デジタルサイネージではなかなか再現できない、紙媒体ならではの魅力といえます。そのアナログな魅力は、日々デジタル化が進む現在も、人々の暮らしに彩りを与えているでしょう。