今回は、起業する際に欠かせないロゴマークについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。ロゴマークは、会社の顔とも言える大切な存在。しかし、その制作プロセスには、いくつかの落とし穴が潜んでいるのです。一緒に、ロゴマーク制作のポイントを探っていきましょう。
社名を決めてからロゴマークに着手しよう
起業準備の興奮に押され、ついロゴマークから先に作ってしまう方もいるかもしれません。しかし、ここで一呼吸置くことが大切です。ロゴマークは社名に倣って作るべきだからです。
一見社名と関係がないようなロゴマークもありますが、その多くがプロのデザイナーによって制作されたもの。デザイナーは、社名やブランドコンセプトを深く理解した上で、巧みにそれを視覚化しているのです。
社名やコンセプトを決める前にロゴマークを作ってしまうと、デザインの軸がぶれてしまい、一貫性のない仕上がりになってしまう恐れがあります。まずは、会社の根幹である社名をじっくりと検討することから始めましょう。
プロに依頼する際は十分なコミュニケーションを
ロゴマーク制作には、プロのデザイナーに依頼するという選択肢もあります。その際は、デザイナーとの丁寧なコミュニケーションが鍵を握ります。
ロゴマークに込める想いや、会社の理念など、制作に必要な情報をしっかりと伝えることが大切です。デザイナーとのやり取りが不十分だと、お互いが満足できない結果になってしまうリスクがあります。デザインのプロとしっかり対話を重ね、理想のロゴマークを共に目指していきましょう。
一過性のトレンドに惑わされないこと
ロゴマーク制作において、もう一つ気を付けたいのが、一過性のトレンドに惑わされないことです。近年のデザイン業界ではフラットデザインが席巻しており、多くのロゴマークやUIデザインに採用されています。しかし、トレンドは移り変わるもの。今風のデザインも、数年後には古臭く見えてしまう可能性があるのです。
起業当初から同じロゴマークを長く使い続けることは、ブランドの一貫性と信頼性を高める上で非常に重要です。安易にデザインを変更してしまうと、理念の無い企業だと思われてしまうかもしれません。
クラシックで普遍的な要素を取り入れ、時代が変わっても色褪せないロゴマークを目指すことが賢明だと言えるでしょう。
シンプルで分かりやすいデザインを心がける
最後に、ロゴマークはシンプルで分かりやすいデザインであることが望ましいでしょう。その秘訣の一つが、モノクロで作ることから始めるというテクニック。色の誘惑に惑わされることなく、まずは形の美しさや、シンボルとしての力強さを追求します。
その上で、慎重に色を加えていく。色は、ロゴマークの印象を大きく左右する要素ですから、吟味しながら選ぶことが重要です。シンプルながらも記憶に残る、そんなロゴマークを目指して制作に臨みましょう。
ロゴマークは、会社の顔であり、ブランドの象徴。だからこそ、制作プロセスには十分な時間とエネルギーを注ぐ必要があります。想いが詰まった素敵なロゴマークが、世界中の人々の心に刻まれますように。