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零細デザイン事務所経営者がコロナ禍の中で色々感じたこと

うっかり個人のブログを1年も更新していない事に、私事ながらビックリしてしまいました(他のサイトは色々と更新していますが..) 単に忘れていたというよりは、この半年くらいは色々あり過ぎて、個人の近況や雑感を伝えることなんて超後手でいいや状態でした。

 

忍び寄る脅威

仕事の不安

チーム体制での仕事にも慣れてきたなぁという春先に訪れた、件のウイルスによる緊急事態宣言。じきに収まるのかなと思ったら、まぁ収まらないわけです。僕たちは紙媒体の仕事が比較的多いのですが(※最近は動画などの制作も増えてきました)紙媒体の仕事って、多くがイベントや販促に紐付きますから、ぐんと減るんですよね。毎年この時期に、〇〇社と△△社さんから見積もり依頼あるよね〜という類はほぼゼロに。

でも、無いものは仕方ない。

うちだけが儲かっていないから悔しくもありますが、地球規模での痛み分けなら文句の言い所もありません。仕方ない。

まずは、出来る事を一つずつ考えました。とりあえず雇用だけは守らないといけないと思い、スタッフが休業せざるを得ない状況に備えて雇用調整助成金の手続きに奔走しました。(雇用調整助成金の “計画書” を労働局に提出しましたが、結果的にどうにかこうにか休業には至らず、支給申請せずに済みました)

 

 

書籍の執筆・制作に助けられる

この時、書籍の執筆・制作も始まっていたので、前述の手続き等と相まって「なんだか普段より忙しくない?」という感覚でした。このバタバタ感は不安を忘れさせてくれたので良かったと思います。本当に暇だったら、もっと悪い方に悪い方に考えていたかもしれません。

書籍表紙イメージ

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出来る事をやる

この状況をポジティブに捉えるなら、独立してからこれだけ自分の手がパッと長期間空きそうな状況は無かったわけです。

改めて現在運営しているサイトの改善点を見つけたり、他社のサイトを研究したり、新しいサービスを考えてその準備をしたり。それをスタッフにも一部手伝ってもらったり。

コロナ禍でもちょこちょこ依頼は舞い込むので、それはリモートでスタッフや外注さんに依頼しつつ。

なんだ、やることいっぱいあるじゃん(売上厳しいけど)と安堵したものです。お金が尽きるのも怖いけど、「もう打つ手なし…!」となるのが一番怖い。

忙しい時期でも「こういう事やりたいな」とか「ここを改善したいな」と、やりたいことを心に留めておく事は大事ですね。おかげで割とやりたい事や課題はポンポンと出てきて、ワサワサと頭と手を動かすことができました。

暇になるのが怖い病なので、久々にメール営業もやってみましたが、「いや、だからどこも仕事ないんだって」とセルフ突っ込みをして止めたりもしました。

 

回復の兆し

夏頃になり、徐々に中規模の仕事から持ち直してきた感がありました。

自分は不安に思いつつも気楽に構えていたつもりだったのですが、ピンと張った緊張の糸が緩んだのが、引くほど体調を崩したのもこの頃です。酷い胃腸炎(たぶん神経性)で、3日くらいまともにご飯が食べられませんでした。どん兵衛の汁を啜っていました。

多忙

依頼が増え始めたなぁと思ったら、書籍の制作もラストスパート感が出始めて「いやいや、忙しくなるにしても段階ってものが…!」と、緊急事態宣言時期の頃の静寂を妙に懐かしんだりもしました。

寒いとは言ったけど、熱湯ぶっかけるのはちょっと違う。こう、丁度いいのがええんや…!

 

そして現在

まだまだ例年通りとはいかないのが現状です。

ただ、こういう領域に仕事を広げてみようかな?と起こしたアクションから仕事がいただけるようになったり、どこかで保守的になってしまっていた自分が今回のウイルスの圧によって少し変わった気はします。

もっと小さなモチベーションや動機で変われる人間になりたいものです。山火事でしか芽が出ない特殊な草か。

 



グラフィックデザインを中心とした小さなデザイン事務所を経営しています。スタッフや外部のデザイナーさん・ライターさんに助けられながら、コツコツと地道に仕事をする日々が気に入っています。