
広告は商品の存在を一般消費者に知ってもらうために必要不可欠な物です。魅力的な家電製品や最新技術を集結して製造したスマートフォンなども、広告を制作し世間の人々にPRしなければ、そもそも存在を広く認知されません。
なぜ有名企業がテレビCMを毎日のように行っているのか、この答えは簡単です。不特定多数の一般消費者に向けて広く自社の製品やサービスを知ってもらい、競合他社への顧客獲得競争に打ち勝つためです。
商品パッケージデザインも立派な広告

広告には色々な種類がありますが、商品パッケージデザインもまた立派な広告であり、業界では最後の広告とも言われています。テレビやネット動画でのPRは商品の存在を広く浅く一般消費者に知ってもらうための手法であり、言わば最初の広告です。
一方で商品パッケージを一般消費者が見るのは量販店などの店頭です。既にお買い物をする最後の最後の段階であり、手に取った上で買うか買わないかの最終結論を出そうとする時、デザインの良さで売り上げが変わります。
最近の一般消費者は先にネットの情報サイトで色々な製品の情報を仕入れています。あまり店頭で色々な製品を取捨選択するのではなく、予め自宅で比較検討していた二つ、三つ程度の製品に限り店頭で手に取ります。消費者が数十の案から数個の選択肢まで絞り込んだ時点で、製品間の純粋なスペック差は僅差になっているでしょう。
商品の良さ+αを伝える

パッケージデザインが良い製品が店頭で一般消費者に選ばれるのは、既にそこまでにスペックやコストパフォーマンスの面の比較検討が済んでおり、最後の最後は商品の箱が可愛いか、魅力的なコピーや自分の好きなマスコットキャラクターが描かれているか、という非常に感覚的な世界になります。今日世間的に大ヒットしている製品は例外なく魅力的な商品パッケージをしています。
素晴らしいポテンシャルを持っていたにも関わらず、商品パッケージがシンプル過ぎて一般消費者の目に留まらず、後にパッケージデザインを刷新したところ爆発的なヒットにつながった…という事例は一つや二つではありません。
広告ファネルにおけるパッケージの役割
消費者が商品を認知し、購入に至るまでのプロセス(広告ファネル)において、パッケージデザインは最終段階で機能する「クロージングの広告」です。
| 段階 | 担当する広告媒体 | 消費者の心理 |
|---|---|---|
| 認知 | テレビCM、WEB広告、SNS | 「こんな商品があるんだ」 |
| 興味 | 記事広告、口コミ、インフルエンサー | 「ちょっと気になる」 |
| 検討 | WEBサイト、比較サイト、店頭POP | 「他の商品と比べてみよう」 |
| 購入決定 | パッケージデザイン | 「これを買おう」 |
どれだけ認知度が高くても、店頭で手に取ってもらえなければ売上にはつながりません。パッケージは「最後の一押し」を担う広告なのです。
パッケージが広告として機能する5つのメカニズム
1. 棚での差別化(シェルフインパクト)
競合商品が並ぶ棚の中で、自社商品が瞬時に視認されるかどうかは、パッケージの色・形・サイズで決まります。他社と異なる色彩戦略を取ることで、棚全体の中での存在感が生まれます。
2. ブランドの一貫性
広告で見た商品を店頭で探す際、消費者はパッケージのビジュアルを手がかりにします。テレビCMやWEB広告とパッケージデザインの統一感が高いほど、「あ、これだ」と認識されやすくなります。
3. 品質の可視化
手に取った瞬間の重さ、紙の質感、印刷の精度──パッケージは視覚だけでなく触覚でも品質を伝えます。高級チョコレートの箱が厚みのある紙に箔押しされている理由は、手触りで「良いもの」を実感させるためです。
4. 情報伝達
パッケージの裏面に記載された成分、使い方、ブランドストーリーは、消費者の「これで大丈夫か?」という不安を解消し、購入を後押しします。
5. SNS拡散(アンボクシング効果)
近年は、パッケージそのものがSNS投稿の対象になることが増えています。「開封動画」「アンボクシング」として拡散されることで、パッケージが無料の広告媒体として機能します。
パッケージの広告効果を高める3つの戦略
戦略1: 棚のシミュレーションを行う
デザイン段階で、競合商品と一緒に並べた「棚のシミュレーション」を行いましょう。自社商品が埋もれていないか、色彩や形状で差別化できているかを確認します。
戦略2: パッケージとWEB広告のビジュアルを統一する
ECサイトの商品画像、SNS広告、バナー広告のビジュアルとパッケージデザインを統一することで、オンラインで見た消費者が店頭でもスムーズに商品を認識できます。
戦略3: パッケージにアクション導線を設ける
- QRコードでブランドサイトやSNSに誘導
- 「◯◯で検索」の文言
- 裏面にレシピやアレンジ方法を掲載(食品の場合)
- シリーズ商品のコレクション要素を持たせる
「無広告時代」のパッケージの重要性
D2C(Direct to Consumer)やEC専売の商品が増える中、テレビCMや店頭POPに頼らず、パッケージのみで商品の魅力を伝える必要があるケースが増えています。
ECで購入した商品が届いた時の「箱の体験」が、商品の満足度とリピート率に直結します。配送用の段ボールにもブランドカラーを取り入れたり、開封時にブランドメッセージが見えるような構造にするなど、パッケージの広告機能はますます拡がっています。
まとめ

商品パッケージデザインが最後の広告と呼ばれる理由は、店頭での最終判断を左右することができるためです。パッケージデザインは、商品の魅力を引き出すことができるだけでなく、製品の性能や付加価値を伝えることもできます。例えば、環境に優しい素材を使っていることを示すために、リサイクルマークを使用するなどがあります。
また、パッケージデザインは消費者に製品のブランドイメージを与えることができます。例えば、高級感のあるデザインは製品が高品質であることを暗示し、ブランドの信頼性を高めることができます。
そのため、企業はパッケージデザインに力を入れることが重要です。パッケージデザインが消費者に強い印象を与えることで、製品を購入してもらえる可能性が高まります。商品の良さに加え、デザインによるアピールで消費者に選ばれる製品を生み出すことができるのです。
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