
こだわりの商品ができた!でも、どうやって売ればいいんだろう…?
「素敵なパッケージで、商品の魅力を伝えたいけど、誰にどう頼めばいいかわからない…」
新商品の開発やリニューアルにおいて、多くの担当者様が直面するのがパッケージデザインの壁です。商品の顔ともいえるパッケージは、売上を大きく左右する重要な要素。しかし、いざ依頼するとなると、「制作の進め方は?」「納期はどれくらい?」「費用は?」など、分からないことだらけで不安になりますよね。
この記事では、そんなお悩みを持つ方のために、パッケージデザインを依頼してから完成するまでの具体的な流れと、気になる納期について、プロの視点から分かりやすく解説します。
初めての方でも安心して依頼できるよう、各ステップで「何をすべきか」「デザイナーに何を伝えればいいか」といった具体的なポイントもご紹介します。この記事を読めば、パッケージデザイン制作の全体像が掴め、自信を持ってデザイナーとの第一歩を踏み出せるはずです。
パッケージデザイン制作の全体像:依頼から納品までの7ステップ
まずは、パッケージデザイン制作がどのような流れで進んでいくのか、全体像を把握しましょう。一般的に、お問い合わせから最終的なデザインデータの納品まで、大きく分けて以下の7つのステップで進行します。
- ヒアリング・打ち合わせ
- 要件定義・お見積もり
- デザインコンセプトのご提案
- デザイン案の制作・ご提出
- 修正・ブラッシュアップ
- 入稿データ作成
- 納品・校了
「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。一つひとつのステップは決して複雑ではありません。大切なのは、依頼者とデザイナーが二人三脚で、イメージを共有しながら進めていくことです。
次の章から、各ステップの内容と、依頼者側で準備しておくとスムーズに進むポイントを詳しく見ていきましょう。
【STEP 1〜2】準備が肝心!ヒアリングとお見積もりのポイント
デザイン制作の初期段階であるヒアリングは、プロジェクトの成功を左右する最も重要なステップです。ここでの情報共有が具体的で深いほど、最終的なデザインのクオリティも高まります。
依頼前にこれだけは整理しておこう!準備リスト
デザイナーに問い合わせる前に、いくつか商品の情報を整理しておくと、その後のやり取りが格段にスムーズになります。ぜひ、以下のリストを参考に、自社の商品の情報をまとめてみてください。
| 項目 | 確認しておきたい内容 |
|---|---|
| ① 商品について | ・商品のコンセプト、開発経緯、一番の強みは何か? ・商品名とその由来 |
| ② ターゲット | ・どんな人に届けたい商品か?(年齢、性別、ライフスタイルなど) ・その人は、どこで、どんなときに商品と出会うか? |
| ③ 市場・競合 | ・競合となる商品は何か? ・競合商品のパッケージデザインの印象は? ・自社の商品をどのように差別化したいか? |
| ④ パッケージの仕様 | ・希望するパッケージの形状や素材のイメージはあるか?(箱、袋、ラベルなど) ・おおよそのサイズ感 |
| ⑤ 表示義務情報 | ・成分表示、内容量、バーコード、各種認証マークなど、法律で定められた表示事項 ※事前に管轄の省庁や保健所にご確認ください。 |
| ⑥ デザインの方向性 | ・どんな雰囲気のデザインにしたいか?(例:高級感、ナチュラル、ポップ、シンプルなど) ・好きなデザインや、参考にしたいパッケージのイメージ画像 |
| ⑦ 予算と納期 | ・デザインにかけられるおおよその予算 ・いつまでにデザインを完成させたいか?(発売日からの逆算) |
【補足ポイント】
ASOBOADでは、パッケージのグラフィックデザイン(見た目のデザイン)を専門としており、箱の設計や印刷・製造は行っておりません。そのため、パッケージの形状や素材については、お客様ご自身で印刷会社様とご相談いただく形となります。
しかし、ヒアリングの段階で「こんな形の箱にしたい」「こんな素材感がいい」といったイメージをお聞かせいただけると、その仕様に合わせたデザインをご提案できますので、ぜひご希望をお伝えください。
「こんなはずじゃなかった」を防ぐヒアリングのコツ
準備した情報をもとに、いよいよデザイナーとの打ち合わせです。ここで大切なのは、「デザイナーに丸投げしない」という意識です。
「プロだから、いい感じに作ってくれるだろう」と考えてしまうと、後から「思っていたイメージと違う…」というミスマッチが起こりがちです。デザイナーはデザインのプロですが、あなたの商品やビジネスに関しては、あなたが一番の専門家です。
準備リストの内容を丁寧に伝え、商品の魅力やブランドに込めた想いを、ぜひご自身の言葉で熱く語ってください。その熱量が、デザイナーのクリエイティビティを刺激し、より良いデザインを生み出す原動力となります。
お見積もりの内訳と確認点
ヒアリング内容に基づき、デザイナーが作業内容を整理し、お見積もりを提出します。一般的に、パッケージデザインのお見積もりには以下の項目が含まれています。
- デザイン料: 企画構成、デザイン制作、修正作業などに対する費用です。
- 提案数: 何案のデザインを提案してもらえるか。
- 修正回数: 無料で修正に対応してくれる回数。(通常は2〜3回程度が上限)
- 納品データ形式: 印刷会社に入稿できる形式のデータ(Adobe Illustrator形式が一般的)
後々のトラブルを避けるためにも、「どこまでの作業が料金に含まれているのか」を契約前にしっかりと確認しておきましょう。
【STEP 3〜5】いよいよ形に!デザイン制作から修正までの流れ

お見積もりにご納得いただけたら、いよいよデザイン制作のフェーズに入ります。ここからは、ヒアリングで共有したイメージを、デザイナーが具体的な「形」にしていくプロセスです。
STEP3: 方向性を固める「デザインコンセプト」
いきなり完成形に近いデザインを作るわけではありません。まずは、デザイン全体の方向性、つまり「デザインコンセプト」を固めます。
デザイナーは、ヒアリング内容やリサーチ結果を元に、ターゲットに響くデザインの方向性をキーワードやイメージ写真などでまとめた「ムードボード」や「コンセプトシート」を作成し、提案します。
例えば、「30代女性向けのオーガニックコスメ」であれば、
- キーワード: 「透明感」「自然由来」「癒やし」「ご褒美」
- カラー: アースカラー、ペールトーン
- フォント: 上品な明朝体、手書き風の書体
といった形で、デザインの骨格となるイメージをすり合わせます。この段階で方向性にズレがないかを確認しておくことで、手戻りを防ぎ、スムーズに次のステップへ進むことができます。
STEP4: アイデアが形になる「デザイン案のご提出」
コンセプトが固まったら、デザイナーはそれを元に具体的なデザイン案を制作します。通常、1〜3案ほど提出されることが多いです。
ここで依頼者がチェックすべきは、単に「好きか嫌いか」だけではありません。以下の視点を持って、デザイン案を確認してみましょう。
- コンセプトは表現されているか?
- ターゲットに魅力が伝わるか?
- 店頭(あるいはWebサイト)で競合商品と並んだときに、埋もれず目立つか?
- 商品の価値や価格帯に見合っているか?
- ブランドイメージと合っているか?
客観的な視点でデザインを評価し、どの案をベースに進めていくか、あるいは各案の良い部分を組み合わせるかなどを検討します。
STEP5: 理想に近づける「修正・ブラッシュアップ」
ベースとなるデザインが決まったら、より完成度を高めるための修正作業に入ります。ここでのコミュニケーションが、デザインの最終的な仕上がりを大きく左右します。
【NGな修正依頼の例】
- 「なんだかパッとしないので、いい感じにしてください」
- 「もっとシュッとした感じで」
- 「全体的にもう少しオシャレに」
このような抽象的な依頼では、デザイナーは何をどう直せば良いのか分からず、意図と違う修正が上がってきてしまい、お互いに疲弊してしまいます。
【OKな修正依頼の例】
- 「ロゴをもう少しだけ大きくしてください」
- 「背景の色を、参考画像Aの青色に近づけてください」
- 「この部分のキャッチコピーを、『〇〇』という文言に変更してください」
修正依頼は、できるだけ具体的に、的確に伝えることが重要です。また、修正内容は一度にまとめて伝えるようにすると、やり取りがスムーズに進みます。
通常、無料での修正回数には限りがあります。限られた回数の中で効率的に進めるためにも、的確なフィードバックを心がけましょう。
【STEP 6〜7】最終確認!入稿データ作成から納品まで
デザインがFIX(確定)したら、いよいよ最終段階です。デザインを実際の「モノ」にするための、大切な仕上げの工程に入ります。
STEP6: 印刷の元となる「入稿データ」の作成
完成したデザインを、印刷会社が正しく印刷できるように、専門的なデータ形式に整える作業を「入稿データ作成」といいます。
これは、文字が別のフォントに置き換わってしまう「文字化け」や、色が意図せず変わってしまう「色変換」などの印刷トラブルを防ぐための非常に重要な工程です。一般的には、Adobe Illustratorというソフトで作成された、文字や図形がアウトライン化されたデータなどが用いられます。
専門的な作業になるため、基本的にはデザイナーにお任せする部分です。最終的なデザインに誤字脱字がないか、表示義務項目に漏れがないかなどを、依頼者側で最終チェックしましょう。
STEP7: ASOBOADからの「納品」と「校了」
ASOBOADでは、この「入稿データ」をメールやファイル転送サービスにてお客様に納品し、プロジェクト完了(校了)となります。
【納品物(データ形式)の例】
- Adobe Illustrator形式(.ai): 印刷会社への入稿に使用するメインのデータです。
- PDF形式(.pdf): 確認用のデータです。
- 画像形式(.jpg, .png): WebサイトやSNSなどで使用するためのデータです。
繰り返しになりますが、ASOBOADのサービスはグラフィックデザインの制作であり、パッケージ自体の印刷や製造は含まれません。 納品された「入稿データ」を使って、お客様ご自身で印刷会社へ発注していただく流れとなります。
気になる!パッケージデザインの納期はどれくらい?

さて、一連の流れがわかったところで、次に気になるのが「納期」ですよね。一体どれくらいの期間がかかるのでしょうか。
一般的な制作期間の目安
制作するパッケージの仕様やデザインの複雑さによって変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。
| フェーズ | 期間の目安 |
|---|---|
| ヒアリング〜お見積もり | 1〜2週間 |
| デザインコンセプト提案〜初稿提出 | 2〜3週間 |
| 修正・ブラッシュアップ | 1〜2週間 |
| 入稿データ作成・納品 | 約1週間 |
| 合計 | 約1.5ヶ月〜2.5ヶ月 |
あくまでもスムーズに進んだ場合の目安です。実際には、依頼者様の確認・返信にかかる時間も含まれるため、トータルで2〜3ヶ月程度を見ておくと、余裕を持ったスケジュールが組めるでしょう。
納期が変動する要因とは?
上記の目安期間は、様々な要因で長くなったり、時には短くなったりします。
- お客様からのフィードバック速度: ご確認やご返信が早いほど、制作はスムーズに進みます。
- 修正の回数や内容: 修正が多かったり、大幅な変更があったりすると、その分期間は延びます。
- 素材(写真やコピー)の提供時期: パッケージに使用する写真撮影や、キャッチコピーの開発に時間がかかる場合、デザイン作業の開始が遅れることがあります。
- デザインの複雑さ: イラスト制作や複雑なグラフィック処理が必要な場合は、通常より時間がかかります。
新商品の発売日など、ゴールが決まっている場合は、できるだけ早めにデザイナーに相談することが成功の鍵です。
パッケージデザイン依頼で失敗しないための3つの秘訣

最後に、初めてのパッケージデザイン依頼で後悔しないために、心に留めておいてほしい3つの秘訣をお伝えします。
1. 丸投げはNG!二人三脚で創り上げる意識を持つ
デザイナーは魔法使いではありません。依頼者の頭の中にある漠然としたイメージを、100%完璧に読み取ることは不可能です。最高のパッケージは、依頼者の「商品への想い」とデザイナーの「表現力」が掛け合わさって初めて生まれます。デザイナーをビジネスパートナーと考え、積極的にコミュニケーションを取り、一緒に創り上げていく姿勢が何よりも大切です。
2. 「伝え方」を工夫する
「いい感じに」ではなく、「具体的に」。修正依頼のパートでも触れましたが、これはデザインの方向性を伝える際にも重要です。「高級感」という言葉一つでも、人によって思い浮かべるイメージは様々です。参考になる写真やWebサイトのURLを共有したり、「なぜそう感じるのか」を自分の言葉で説明したりと、イメージの解像度を上げる工夫をしてみましょう。そのひと手間が、理想のデザインへの一番の近道になります。
3. スケジュールに余裕を持つ
良いデザインは、時間をかけて熟考することで生まれることも少なくありません。ギリギリのスケジュールでは、デザイナーも十分な検討ができず、依頼者側も冷静な判断が難しくなります。予期せぬトラブルへの備えや、より良いアイデアを反映させるための「遊び」の時間として、スケジュールにはできるだけ余裕を持たせることを強くおすすめします。
まとめ – 最高のパッケージで、商品の魅力を最大限に引き出そう
今回は、パッケージデザインを初めて依頼する方に向けて、制作の流れや納期、そして成功の秘訣について詳しく解説しました。
最初は分からないことだらけで不安に感じるかもしれませんが、一つひとつのステップを丁寧に進めていけば、必ず納得のいくパッケージを創り上げることができます。魅力的なパッケージは、ただ商品を保護するだけでなく、ブランドの物語を伝え、お客様の心を動かす力を持っています。
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