どこまでも続く空、広大な海原。
「青い惑星」と称される地球は、表面積の70%を海が占め、太陽から届く光は空を美しい青色に染めています。
私たちが普段から目にする青は、いつも身近にある空や水。気に留めることこそあまりありませんが、普遍的なものだけにそのイメージは深層心理の奥深くに根付いています。
寒色の代表格ともいえる「青」は、涼し気なイメージを持っており、目にするだけで体感温度を下げるといわれています。また、体温だけでなく、脈拍や心拍、血圧も抑える作用があり、青を見ることで心も体も静かに落ち着いていく不思議な感覚を覚えます。
心身を落ち着かせる反面、マリッジブルーなど、憂鬱な気持ちを表す言葉として使われることも。心理的に強い影響がある色なので、生活やデザインに取り入れる際は、シーンや使い方をよく考慮したいところです。
また、海のように広く深く静かなイメージからか、知性や信頼を象徴する色としてもよく使われます。信用の上に成り立つビジネスや誠実なコミュニケーションには欠かせない「青」のイメージをより深く掘り下げてみましょう。
「青」のイメージワード
●海 ●空 ●水 ●知性 ●信頼 ●誠実 ●爽やか ●涼しい ●集中 ●静寂 ●冷静 ●クールダウン ●夏 ●精神 ●宇宙 ●サムライ ●憂鬱 ●孤独
「青」の心理的効果
・冷静で落ち着きのあるムード
・揺るぎない信頼
・高い集中力と知性
・体感温度を下げる清涼感
・塞ぎがちな心
色味や濃さによって変わる「青」のイメージ
明るい青
空・清潔・潔癖・クール・平和・爽快・寛大
明るい緑みのある青(ターコイズブルー)
水・南国・宝石・魅惑的・エキゾチック・神秘的・創造性・表現力
鮮やかな青
海・誠実・精神・エネルギー・安心・正義・集中力・活気
濃い青
名誉・伝統・ロイヤル・クラシック・深海・信頼・堅牢・藍・和
「青」をデザインに取り入れるポイント
ノーベル物理学賞の受賞が記憶に残る青色発光ダイオード。色光の三原色である青色LEDが実用化されたことで、全ての色のLEDが開発可能になると当時世間を驚かせました。青は色光の三原色で、赤・緑・青の3色の割合を変えて混色することで、すべての色光を作ることができます。
そんな青は、自然界でも海や空に代表される地球上でもっとも目にする機会が多い色。太古からの記憶が受け継がれているのか、青色を見ると広く静かな海のように心が落ち着き、呼吸が深くなります。
人の心を落ち着かせるのに有効な青の心理的効果はデザインにも大いに役立ちます。世界的に躍進する大企業やIT企業、SNSサービスなど、信頼やコミュニケーションを第一に据える多くのブランドは青をコーポレートカラーに選ぶことが多く、聡明な知性やひらめき、顧客に対しての誠実で真摯な姿勢をロゴマークやデザインで示しています。
また、寒色系の代表格である青は、奥に向かって空間的な広がりを感じさせる後退色でもあります。空が果てしなく広がっていくように、開放的な感覚を与える青はデザインの背景に適した色。空と雲のように爽快な印象を与える白との組み合わせや、知的でユニークな雰囲気を作る黄色との組み合わせ、大自然を彷彿とさせる緑とのカラーリングなど配色次第で好感度を高めるさまざまな表情のデザインが可能です。
※色が与える印象や影響には個人差があり、国や環境・文化背景などによっては持つ意味や受け取るメッセージが異なる場合もあります。
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