紙モノだからこそ取り入れられるデザインの一つに、カードの側面に色をつける技法があります。たまに見かけるデザインではありますが、側面に色をつけないものが圧倒的に多い中で、側面に色のついているものはやはり目を引きます。平面部分のデザインだけではなく側面の配色にもこだわってみることで、遊びを感じられますよね。また、何枚も束ねたときの鮮やかな色彩は美しく魅力的です。今回は、側面の色使いが美しいカードのデザインをご紹介していきます。(※紹介する名刺デザインは当サイトの制作事例ではありません)
マルチなデザイナーのミニマルなビジネスカードの作成例
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白い面には、デザイナーの名前(姓)だけ大きく印刷されています。グレーの面には、メールアドレス、職種、電話番号、サイトURLが、ビジネスカードにしては結構大きめのポイントで記載されています。必要最小限の情報が、サンセリフ系フォントで極めてシンプルに呈示された、ミニマルなビジネスカードです。エッジカラーの蛍光グリーンが、白、黒、グレーと強いコントラストを作っています。このビジネスカードには、インパクトのある美しいデザインを追求しているデザイナー自身の作風が反映されています。
フィンランドの意欲的な建築事務所のビジネスカードの作成例
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Architects Soini & Hortoというフィンランドの建築事務所のビジネスカードです。「AS&H」はその頭文字です。機能、技術、ビジネスの各面のクオリティが結合した環境を、持続可能なデザインプロセスで提供する、ということをモットーに、ホテルや事務所、住宅の設計建築に携わっています。イエローはこの事務所のコーポレートカラーです。また、「AS&H」のステンシルのようなフォントは、いかにも建築系デザインのWebサイトでは全面的に使われています。つまり、この小さなビジネスカードにも、ブランディングデザインが凝縮されているのです。
職人が手作りするのダイヤモンドジュエリー工房のビジネスカードの作成例
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ベトナムのジュエリー工房のビジネスカードです。ステーショナリー類を含む総合的なブランディングデザインの一環として作られました。この「Danh Hien Jewelers」は1950年創業の歴史ある工房で、ダイヤモンドジュエリーが職人の手によって伝統的な手法で作られています。ビジネスカードは、薄いピンクの面と黒い面の両方にロゴと文字がエンボス箔押しで印刷され、メタリックピンクでエッジカラー処理が施されています。ダイヤモンドをモチーフにしたロゴマークは宝飾の世界では一般的なので、ケルト模様にヒントを得てアレンジすることでオリジナリティを出したそうです。
マンガン鉱石に着想を得たホログラフィックエッジを持つビジネスカードの作成例
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マンガン採掘をおこなっている中国企業のビジネスカードです。企業ロゴを始めたトータルなブランディングの中のひとつとして制作されました。デザイナーたちは中国国内のジオパークを訪れ、そこでマンガン鉱石が光の当たり具合によって玉虫色に変化することを知ります。ビジネスカードでは、エッジカラーをレインボーにすることで、マンガン鉱石のホログラフィックな見え方を反映させました。
ネオンカラーが目を引く名刺デザイン
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紙の白、フォントの黒、そして平面と側面に使われているネオンピンクの3色のコントラストが目を引く名刺デザイン。ジャーナリストの名刺のようですね。少し太めのフォントを使用して黒をよりはっきりとした印象にすることで、ネオンカラーとのバランスをとっています。ネオンカラーを使用していることでパッと見たときに派手な印象にはなりますが、全体のデザイン自体はシンプルにまとめられています。側面に色を配色する場合はデザインの要素が増えるので、平面部分は適度にシンプルにまとめて方が良いかもしれません。
また、こちらの名刺は配色だけではなくざらりとした質感の紙を使用したり、エンボス加工を施していたりと、細かいディティールにこだわることで、シンプルでもセンスの良い印象に仕上がっているのもポイントです。
多色使いで印象に残るカードデザイン制作例
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こちらはイベントの告知カードのようです。このように側面に多色使いをしているものはあまり見かけないのではないでしょうか。それぞれの色の幅はランダムになっています。9月に行われるイベントということで秋の訪れを感じながらも重たすぎない深みのあるリッチな色が使用されています。それに加えてベージュなどの軽めの色を合わせることで、上手く季節感を感じられる配色でまとめられています。平面部分のシンプルさも相まって、モダンで落ち着いた雰囲気も感じられますね。
例えばどこかのお店などでカードを置いてもらう時など、このような多色使いのカードを重ねて置いておくことで目を引きやすくなり、告知や宣伝に利用すると効果的と言えるかもしれません。側面の配色をデザインのメインにした、個性的なカードですね。
カラフルなカラーが楽しめるカードデザイン
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それぞれのカードに使われているカラーを側面にも使っており、シンプルデザインなのにゴシック体フォントと相まって、ポップな印象を受けます。
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会社だったら社員ごとに色を分けたりして個性を出すのもいいかもしれません。
ブラックにミントカラーが効いたスタイリッシュなカードデザイン
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しっかりとした質感の紙に、動きのあるタイポグラフィをエンボス加工し、高級感を感じさせます。側面は蛍光のミントグリーン。ブラックとミントグリーンのコントラストでエッジが効いてなんともスタイリッシュに仕上がっています。メンズアパレルなどで使用できそうな印象です。
ネオンカラーとくすみカラーの配色が印象的なデザイン作成例
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平面部分にびっしりと施されたエンボス加工の模様が、規則的な美しさを感じるこちらの名刺。こちらは側面の色にネオンオレンジを用いています。平面部分に印刷されている会社のロゴにはくすんだブルーが使用されており、補色であるオレンジをネオンカラーにして側面に使用することで、会社ロゴを引き立てる役割を担っています。平面だけを目にした時と側面だけを目にした時、どちらから見ても印象的なデザインになっています。
こちらの名刺はロゴ部分にもエンボス加工がされており、わざわざ側面に色を入れなくても十分完成されたデザインという印象を受けませんか?しかし、完成はされていても個性的なデザインとは言えないようにも感じます。そこで、側面に色を入れることで一気に遊びゴコロのあるデザインになり、受け取った相手の印象に残るデザインになっています。
カラフルなカラーが楽しめるカードデザイン
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それぞれのカードに使われているカラーを側面にも使っており、シンプルデザインなのにサンセリフ(ゴシック体)フォントと相まって、ポップな印象を受けます。
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会社だったら社員ごとに色を分けたりして個性を出すのもいいかもしれません。
エッジカラー(小口染め)の効果を活かすには、厚手の紙を使う必要があります。そのためコストが割高になることは避けられません。しかし、ビジネスコンセプトとマッチしたデザインであれば、それを超えるメリットが得られる可能性はあります。活版印刷との相性が良く。工芸品のようなアート感のあるビジネスカードが求められる場合は、エッジカラー(小口染め)も候補に入れるといいかもしれません。
側面に色を入れる際には、平面部分との色のバランスも考えなくてはいけません。ネオンカラーは束になった状態だと派手ですが、一枚だけになると意外と派手さはなく、良いアクセントになりそうですね。また、補色を取り入れたりイベントカードであれば季節感を感じさせる色にしたりと、デザインに遊びを取り入れるにはちょうど良い技法かもしれません。
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