

サスペンス映画の危うい世界観を表現したフライヤーデザインです。
同じ監督が手掛けた二つの作品を紹介する映画のフライヤー。狂乱に満ちた架空の世界を舞台にした映画の世界を、鮮烈なレッドを基調にスリリングにデザインしました。
フライヤー上段は、狂った世界の中で女子高生の監禁を主題に扱ったクライムムービー。手錠を掛けられた下着姿の女子高生の写真をバックに、映画のタイトルと「幻覚とは」というキャッチコピーを配置。キャッチコピーの最後の一文字「は」を不自然に傾けることで、不穏なイメージを印象付けています。
フライヤー下段は、存在しない幻影を追いかける男の物語。薬物に依存し幻を求める男の切羽詰まった横顔を背景に、薬のカプセルをモチーフにした映画のタイトルロゴとキャッチコピーを配置しています。
二つの映画は異なる作品ですが、「RED」というキーワードでつながる狂気溢れる設定。上下に作品を並べ、赤色をポイントにデザインすることで二つの作品の世界がリンクし、両作品への興味が掻き立てられます。


文字の「崩し」が伝えるストーリーの不安定さ
映画フライヤーのデザインで見落とされがちなのが、タイポグラフィそのものに物語の空気を担わせるという手法です。このフライヤーでは、キャッチコピーの末尾「は」を意図的に傾けることで、文として完結しない宙ぶらりんの状態を紙面上に出現させています。
通常、チラシやフライヤーの文字は整然と並ぶものです。その整然さを一文字だけ崩すことで、読み手は無意識に「何かがおかしい」という感覚を抱きます。映画のジャンルがサスペンスであることを考えれば、この違和感こそが狙いです。タイトルやキャッチコピーを読む前の段階で、すでに作品の不穏な空気を体感させている——いわば、デザインが映画の「予告編」として機能しているわけです。
下段に配置された縦書きのテキストも、単なるレイアウトの変化ではありません。縦書きは日本語において小説的な印象を与えます。映画のストーリーを「読む」体験に近づけることで、フライヤーを手に取った人が物語の入口に立っているような感覚を喚起しています。
二作品を一枚にまとめる「色の通底」
複数作品のプロモーションを一枚のフライヤーに収める場合、最大の課題は「ごちゃごちゃして見える」リスクです。ジャンルが近いとはいえ、ストーリーもビジュアルもまったく異なる二作品を並べれば、通常は視覚的に散漫になります。
この課題を解決しているのが、赤という色の一貫した運用です。二作品に共通する「RED」というモチーフを、デザインのカラースキーム全体に反映させることで、上下で異なる世界観を持ちながらも、紙面全体がひとつのトーンで統一されています。赤は心理的に緊張感や覚醒を促す色でもあり、サスペンス映画の空気をフライヤーの時点で醸成する役割も果たしています。
さらに裏面のモノクロ処理にも注目すべき点があります。ただの黒ベタではなく、中央に壁のようなテクスチャを施すことで「暗闇」ではなく「閉塞感」を表現しています。映画の登場人物たちが追い込まれる状況を、視覚的なメタファーとして裏面に投影しているのです。表で赤が訴えかけた緊張を、裏のモノクロが静かに引き受ける——こうした表裏の役割分担は、フライヤーが持つ物理的な「めくる」動作を活かした演出です。映画のプロモーションツールとして、一枚の紙に前後の時間軸を組み込んでいるとも読める設計です。
制作フライヤー・チラシデザイン
に対する感想
VOICE ※第三者による感想です
フライヤーを見れば見るほど感情を揺さぶられ、内容が気になるように。
下着姿の女性と手錠をかけた手元を大きく切り取った写真に、運転する男性の険しい横顔。どちらも印象的なワンシーンを大胆に切り抜いたかのような、衝撃的なビジュアルを採用したデザインです。写真はどちらか一つだけでもインパクトがあるのに、2つを並べることでより独自の強さが生まれ、意味深なフライヤーデザインに仕上がっています。写真にはキャッチコピーを被せることで、ストーリーを感じさせるように。上段は文字を傾かせて不穏な印象に、下段は縦書きにして小説のように見せています。
手にした人に何かを想像させる見せ方は、映画の紹介フライヤーらしいと思いました。一見モノクロにも見えるほど暗い写真に映えるよう、どちらの作品にも共通する赤を使って、ショッキングなアクセントに。危険な内容をほのめかしつつ、「見たい」「知りたい」という欲望を駆り立てているようです。フライヤー裏面はモノクロに統一し、映画の概要を紹介。ただ黒で塗りつぶすのではなく、中央だけ黒い壁のような模様を見せ、「黒」ではなく「暗さ」を表現しています。ストーリーがより不穏さをまとい、フライヤーを見れば見るほど、映画を見る前から感情が揺さぶられてしまうように思いました。
サスペンス映画フライヤーの魅惑的デザイン
・サスペンスの世界観を見事に表現
このフライヤーは、狂気に満ちた二つの映画作品を効果的に紹介しており、鮮烈な赤を基調としたデザインがサスペンスの世界観を見事に表現しています。
・緊迫感漂うビジュアル
上段のクライムムービーでは、女子高生の監禁シーンを背景に、映画タイトルとキャッチコピーを配置。傾いた文字で不穏な雰囲気を醸し出しています。下段の幻影を追う男の物語では、切羽詰まった表情と薬物のカプセルをモチーフにしたタイトルロゴが印象的です。
・赤のアクセントでつながる世界
二つの映画は異なる作品ですが、「RED」というキーワードで繋がる設定が、両作品への興味を高めます。赤色をアクセントに使うことで、二つの作品の世界がリンクしています。
このフライヤーデザインは、インパクトのあるビジュアルと赤のアクセントが映画の魅力を引き出しています。手にした人に映画を見たい、知りたいという欲望を駆り立てる効果的なデザインとなっており、映画紹介フライヤーとして上手く機能しているのではないでしょうか。

※掲載しているチラシデザインサンプル・モックアップはイメージです。実際の用途・サイズ・仕上がりとは異なる場合がございます。
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