
楽しくなければ、ポートフォリオじゃない
ポートフォリオサイトの多くは「洗練された黒」か「清潔感のある白」で構成されています。それはそれで正解ですが、もう一つの正解があります。「見た瞬間に笑顔になるデザイン」です。
無料HTMLテンプレート『POP(ポップ)』は、画面を開いた瞬間に鮮やかなイエローが飛び込んでくるエネルギッシュなテンプレートです。白いカードコンテナに太い黒枠と影が付き、名前はピンクの影付きで少し斜めに傾いている。カテゴリーバッジは水色で傾けて配置。すべてが「元気」で、すべてが「楽しそう」。思わず「何だこれ、いいじゃん」と言ってしまうような、ポジティブなエネルギーに溢れたデザインです。
デザインの特徴とこだわり
太い線+ベタ影 ― ステッカーのようなカード
ギャラリーのカードはすべて4pxの黒い枠線と、右下に6pxオフセットした真っ黒な影で構成されています。ホバーするとカードが左上に移動して影が広がり、「ペタっと貼ってあったステッカーが浮き上がる」ような動きに。このスタイルはネオブルータリズムやフラットデザイン2.0と呼ばれ、レトロとモダンの間の心地よいバランスを実現しています。
傾いたタイトルとバッジ ― 完璧じゃないから楽しい
トップのタイトルは約2度時計回りに傾き、肩書きバッジは反対に2度反時計回りに傾いています。本来なら0度(水平)が「正しい」のですが、あえて少しだけ傾けることで「遊び」と「親しみやすさ」が生まれます。ノートに貼った付箋がちょっとズレているのと同じ効果です。
マスキングテープの装飾 ― テキストセクションの擬似装飾
テキストセクションの上部中央には、四角い水色の帯が配置されています。これはマスキングテープを模した純粋な装飾で、「カードを壁に貼り付けている」ような遊び心。わずかな部品ですが、サイト全体に「手作り感」と「DIY精神」を吹き込んでいます。
影を”ぼかさない”から、ステッカーみたいに見える
このテンプレートの”貼ってある感”の正体は、影の付け方にあります。普通の影はふんわりぼかしますが、POPの影はまったくぼかさず、黒いベタ塗りのまま右下にずらしているだけです。このくっきりした影が、紙やステッカーを平らな面にペタッと貼ったような立体感を生みます。
さらに面白いのが、カードにマウスを乗せたときの動きです。ふだんカードには影がついておらず、ホバーした瞬間に、カードが少し左上に動くと同時に黒い影がスッと現れます。カードと影のあいだに隙間が生まれることで、「ペタッと貼ってあったものが、ひょいと浮き上がった」ように見えます。立体感を”カードと影の距離”で表現し、その距離を動かして「浮く」感覚を作り出しています。
ちなみに、この太い黒枠とベタ影は設定でまとめて管理されています。サイトのあちこちで同じ枠線と影を使い回すことで、全体に「同じ世界観のステッカー集」のような統一感が出ています。
こんな方・こんな用途におすすめ

YouTuber・Vlogger・コンテンツクリエイター
エネルギッシュな配色は、YouTubeやTikTokのサムネイル文化と同じ空気を共有しています。動画のサムネイルをギャラリーに並べれば、エンタメ系クリエイターのリンクポータルとして機能します。ポップなモーダルも動画の雰囲気にぴったりです。
キッズ向けワークショップ・イベントのサイト
ポップな色使いと楽しげな傾きは、子ども向けの教室やイベントの告知サイトに最適です。明るいイエローの背景が「ここは楽しい場所ですよ」と無言で伝えます。角張ったカードデザインは工作やコラージュを連想させ、子どもたちのクリエイティビティを刺激します。
ハンドメイド・雑貨・フードのプロモーション
手作りスイーツ、オリジナル雑貨、クラフトビールなど。カジュアルで親しみやすい商品のビジュアルは、このテンプレートの世界観にぴったりハマります。ピンクのリンクエリアにある「Let’s Connect!」のコピーも、親しみやすいトーンで来訪者をリンクへ誘導してくれます。
楽しさが武器。でも”落ち着き”が欲しい場面には向きません
POPは、見た瞬間に元気をくれる明るさが最大の武器です。その一方で、鮮やかな黄色と傾いたカードのにぎやかさは、「高級感」「落ち着き」「信頼感」を求められる場面には向きません。士業や金融、ハイブランドのように”きちんと感”が必要なサイトに使うと、楽しさが裏目に出て、軽く・子どもっぽく見えてしまうこともあります。明るさが価値になる相手に向けて使うのが正解です。
ぴったりなのは、YouTuberやVloggerなどのエンタメ系、子ども向けの教室やイベント、ハンドメイドや雑貨・フードなど、親しみやすさそのものが魅力になる人です。
もし「インパクトは欲しいけれど、もう少し大人っぽく構築的にしたい」なら、極太で力強い BOLD が候補です。「明るさや親しみやすさは残しつつ、もっと落ち着いた誠実さを出したい」なら、土の色合いがやさしい HARVEST のほうが噛み合うかもしれません。自分が出したい”にぎやかさの度合い”に合わせて選んでみてください。
カスタマイズのヒント
背景色で印象をガラリと変える
デフォルトの黄色はインパクト大ですが、水色に変えると「夏のビーチ」、ピンクに変えると「原宿系カルチャー」の雰囲気に。カードの白背景はそのままなので、どの色に変えても視認性は確保されます。ライムグリーンにすれば「エコ」や「アウトドア」のテーマにもマッチするでしょう。
テキストエリアに長文を入れてブログ風に
コンテンツカードの下に追加できるテキストエリアは、活動報告やブログ的な文章を入れる場所として使えます。マスキングテープの装飾付きで表示されるので、ポップな雰囲気を崩さずに情報を追加できます。
コンテナのポップイン演出
ページを開いた瞬間、白いコンテナが画面下からバウンドしながら出現するアニメーションが走ります。この「ポン!」と跳ねるような動きは、訪問者の最初の印象を「楽しそう」に固定してくれる大切な演出です。
背景色は自由、でも”枠線とベタ影”は崩さないのがコツ
POPの楽しい見た目は、つきつめると「太い黒枠」と「ぼかさない黒い影」という2つの要素でできています。だから背景色を黄色から水色やピンクに変えても、カードは白いまま枠線と影で守られるので、視認性は崩れません。色だけ大胆に変えても破綻しない、扱いやすい設計です。
逆に、触らないほうがよいのがこの枠線と影です。枠を細くしたり、影をぼかしたり、角を丸くしたりすると、ステッカーのような”パキッ”とした個性が一気に薄まり、ありふれた今どきカードに戻ってしまいます。
AIに頼むなら「背景とアクセントの色だけ○○系に変えて。太い黒枠と、ぼかさない影はそのまま残して」と伝えると、POPらしさを保ったまま色を変えられます。
まとめ ― 真面目に「楽しい」を作ったテンプレート
『POP』は、デザインの楽しさを思い出させてくれるテンプレートです。斜めのタイトル、ベタ影のカード、鮮やかなイエロー。どれも「計算された遊び心」であり、ただ派手なだけではありません。見る人を笑顔にする力を持ったデザインは、それだけで価値があります。



