
印刷用紙の用紙厚み・種類のご案内
「どの紙に印刷するか」「どのくらいの厚みを選ぶか」は、デザインの見え方や、手に取ったときの印象を大きく左右します。このページでは、代表的な印刷用紙の種類と、用途別に選びやすい紙の厚み(連量・ミリ数の目安)をまとめています。
印刷までまとめてご依頼いただく場合はもちろん、「デザインデータだけ欲しい」というお客様にも役立つ 用紙選びの基礎ガイドです。
「連量(kg)」と紙の厚みの考え方
印刷用紙の厚さは、一般的に「mm」ではなく 連量(kg)で表されます。連量とは、原紙サイズの用紙を一定枚数(通常は1,000枚)積んだときの重さのことで、同じ種類の紙であれば、数字が大きいほど厚く・重くなります。ただし、
- コート紙(光沢紙)
- マットコート紙(半光沢~マット)
- 上質紙(非塗工のつや消し紙)
など紙の種類が違うと、同じ連量でも厚みや “コシ” の感じ方が変わる点にご注意ください。※このページの厚み(mm)は、一般的なコート紙を基準にした目安です。メーカー・銘柄によって、実際の厚みは前後します。
用紙の厚み早見表(コート紙を基準とした目安)
| 連量(kg) | 厚みの目安(mm) | 触った印象 | 例え | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 73kg | 約0.07mm前後 | 薄くて軽い | コピー用紙よりやや薄い | 新聞折込・大量配布チラシ |
| 90kg | 約0.08mm前後 | 標準的 | ノート用紙くらい | ビラ・ポスティング・冊子本文 |
| 110kg | 約0.10〜0.11mm | やや厚めでしっかり | 一万円札程度の厚み | チラシ・カタログ・パンフレット |
| 135kg | 約0.13〜0.14mm | 厚めでコシが強い | 雑誌の表紙くらい | ポスター・パンフレット表紙 |
| 180kg | 約0.20〜0.22mm | ハガキ並のしっかり感 | 官製ハガキ程度 | 名刺・ハガキ・カード類 |
| 220kg | 約0.25〜0.26mm | 非常に厚く存在感大 | 厚手ポストカード | 高級ポストカード・DM・こだわり名刺 |
上記は、多くの印刷会社が示している代表的な数値をもとにした目安です。上質紙や非塗工紙は、同じ連量でもコート紙よりもやや厚く感じられることが多いため、「厚みは欲しいが軽やかさも残したい」といった場合には、一つの選択肢になります。
代表的な印刷用紙の種類
ここでは、よくご相談をいただく主要な紙種と、その特徴をまとめています。
コート紙(光沢系)
表面にコーティングを施した、つやのある一般的な印刷用紙です。写真やイラストの色が鮮やかに出るため、フルカラー印刷と相性が良く、チラシ・ポスター・カタログなどで最も多く使われます。
- 発色:鮮やか
- 質感:つるっとした光沢
- 価格:比較的リーズナブル
向いている用途
- フライヤー・チラシ
- ポスター
- 会社案内・カタログ・パンフレット
マットコート紙(半光沢〜マット)
コート紙のようにコーティングされていますが、光沢を抑えた落ち着いた質感の用紙です。反射が少なく、文字が読みやすいため、情報量の多い冊子やパンフレットにもよく使われます。
- 発色:しっとりした色味
- 質感:落ち着いた半光沢〜マット
- 印象:上品・落ち着いたイメージにしたいときに最適
向いている用途
- パンフレット・冊子
- デザイン性の高いフライヤー
- 上品なトーンのポスター
上質紙(非塗工紙)
コーティングをしていない、つや消し・ナチュラルな紙です。筆記性が高く、ボールペンや鉛筆でも書き込みしやすいのが特徴。発色はコート紙よりも少し沈みますが、そのぶんやわらかい雰囲気になります。
- 発色:やや落ち着いた色味(インクが紙に染み込むイメージ)
- 質感:ざらっとしすぎないナチュラルさ
- 特徴:同じ連量でも、コート紙より厚く・コシがあるように感じやすい
向いている用途
- ニュースレター・社内報
- アンケート・申込用紙などの記入用紙
- ナチュラル系デザインの冊子
【高級紙】ハイマッキンレーアート(光沢系)
一般的なコート紙よりもコート剤の塗工量が多く、非常になめらかで、高い光沢感と白さを持った高級アート紙です。
- 発色:写真やビジュアルがとても映える
- 色:やや青みがかった白が多く、クリーンで現代的な印象
- 印象:高級感・作品性を出したい印刷物に適しています
向いている用途
- 写真メインのパンフレット・作品集
- 高級感を出したいカタログ・リーフレット
- アートイベントのビジュアルツール など
【高級紙】サテン金藤(半光沢系)
紙面の光沢を抑えつつ、印刷部分にはほどよい光沢が出る高級マットコート紙です。白を基調としたデザインや、写真・イラストを上品に見せたいときに人気があります。
- 発色:色の鮮やかさと落ち着きが両立
- 質感:しっとりとした手触り、紙面はマット寄り
- 特徴:文字や絵柄がよく映え、高級感のある仕上がり
向いている用途
- 展示会・イベント用パンフレット
- デザイン性の高いDM・カード
- アート系のビジュアルツール
その他の用紙(再生紙・耐水紙など)
ご希望や数量・仕様によっては、
- 再生紙・環境配慮型の用紙
- 耐水紙・合成紙(屋外掲示・水まわりで使用するPOPなど)
といった特殊な用紙にも対応可能です。「こんな場所で使いたい」「屋外でも使いたい」など、具体的なシーンをお伺いできれば、適した紙種をご提案いたします。
用途別|おすすめの紙種と厚みの組み合わせ
ここからは、代表的な印刷物ごとの「紙種 × 厚み」の目安です。迷ったときの出発点としてご利用ください。
フライヤー・チラシ
おすすめの厚み
- 軽く配りたい:コート73〜90kg
- しっかり感が欲しい:コート90〜110kg
おすすめの紙種
- 色をはっきり見せたい → コート紙
- 落ち着いた雰囲気にしたい → マットコート紙
ポスター
おすすめの厚み
- 店舗や屋内掲示用:コート・マットコート 110〜135kg前後
- 長期掲示やしっかり感重視:135kg以上
おすすめの紙種
- 鮮やかな発色で訴求したい → コート紙
- 反射を抑えて読みやすく → マットコート紙
パンフレット・会社案内
よくある組み合わせ
- 表紙:コート or マットコート 110〜135kg
- 本文:コート or マットコート 90〜110kg
紙種の選び方
- しっかり色を出したい → コート紙
- 少し落ち着いたトーン → マットコート紙
- 温かみのある印象 → 上質紙
名刺・カード・ポストカード
おすすめの厚み
- 一般的な名刺:180kg前後
- 高級感のある名刺・カード:180〜220kg
紙種の考え方
- くっきり鮮やかなデザイン → 高級コート系・アート紙(ハイマッキンレーアートなど)
- 上品でやわらかな雰囲気 → マットコート紙・高級マット紙(サテン金藤など)
ニュースレター・社内報・冊子本文
おすすめの厚みと紙種
- さらさら読めるニュースレター:上質紙 70〜90kg前後
- 冊子の本文:上質紙またはマットコート 70〜90kg
ポイント
- 読みやすさ重視 → 上質紙
- 少し色もしっかり出したい → マットコート紙
チケット・クーポン・入場券
おすすめの厚みの目安
- 一般的な入場チケット:コート or マットコート 110kg
- 記念性を重視した公演チケット・プレミア感を出したい券:マットコート 135kg
- クーポン券・スタンプ押印ありのチケット:上質紙 90〜110kg前後
紙種の考え方
- コンサート・ライブ・舞台など “世界観を見せたい” チケット → マットコート紙・サテン金藤・ハイマッキンレーアート など
- 整理券や番号札など、回収が前提の券 → 標準的なコート紙 90〜110kg
- 店舗クーポン・ドリンクチケット・物販用チケット → 上質紙(ボールペン記入・スタンプ捺印向き)
封筒用紙の例
封筒は、用途やブランドイメージによって用紙を使い分けます。
- ホワイトケント … 白くて書きやすく、ビジネス封筒の定番
- クラフト … 茶色で丈夫、ナチュラルで親しみやすい印象
- 未晒しクラフト … より深い茶色で、より「紙らしさ」のある素材感
- ダンデレート・アラベール ウルトラホワイト などの高級紙 … こだわりのブランド感を出したい招待状・案内状に
デザインのみのご依頼にも対応しています
- 「印刷は自分で手配したいので、デザインデータだけ欲しい」
- 「ネット印刷を使う予定だが、どの紙を選べばいいか分からない」
といった デザインのみのご依頼 にも対応しております。ご利用シーンやご予算、配布方法などを伺ったうえで、想定される印刷会社の仕様に合わせた用紙・厚みをご提案 します。
「この印刷会社の、このプランを使う予定」といった情報をいただければ、その仕様に合わせて最適なデザインデータ(塗り足し・解像度など)を作成します。用紙が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。「仕上がりの雰囲気」や「配布のシーン」から、最適な紙種・厚みをご一緒に考えます。
ご相談・お問い合わせ
- 「この用途にはどの紙を選べばいい?」
- 「コストを抑えつつ、安っぽく見えない紙は?」
- 「デザインだけお願いして、印刷は別で手配したい」
といったご相談も歓迎です。用紙選びからデザイン・印刷まで、必要な部分だけを柔軟にお手伝いいたします。