
起業の際、山積みの課題の中でも見過ごせないのが企業ロゴの作成です。一見些細に思えるかもしれませんが、ロゴは会社の顔。慎重に検討すべき重要事項なのです。今回は、ベンチャー企業がロゴを作る際に気をつけたい点を、幾つかのポイントにまとめてみました。
ロゴの種類を理解する

まず押さえておきたいのは、企業ロゴには主に2種類あるということ。シンボルマークとロゴタイプです。シンボルマークは図案化されたデザイン、ロゴタイプは文字で表現された社名やブランド名を指します。中には文字だけのロゴを採用する企業もあります。ロゴは単なる飾りではなく、会社の理念やアイデンティティを表現するものだと心得ておきましょう。
表記方法にこだわる
次に考えたいのが、社名やブランド名の表記方法です。漢字?ひらがな?それともアルファベット?ベンチャー企業と言えば英語表記が定番でしたが、最近は日本らしさを出すためにあえてひらがなを使うケースも増えています。アルファベットなら大文字と小文字の使い分けも重要です。ちょっとした工夫で、会社の個性や先進性を表現できるのです。
長期的視点を持つ
ベンチャー企業にみられる傾向として、目先のトレンドに飛びつきがちなこと。でも、ロゴは長く使い続けるものです。今後10年、20年と使っていけるデザインを心がけましょう。同時に、会社が大きく成長しても違和感のないロゴであることも大切です。今は小さくても、将来100倍の規模になっても恥ずかしくないロゴを目指しましょう。
ベンチャーのロゴは「今の規模」ではなく「3年後の規模」を想定して作る
ベンチャー企業がロゴを作るとき、「今は小さな会社だけど大きく見せたい」というニーズと、「まだ事業が定まっていないからあまりお金をかけたくない」というニーズが同時に存在します。
この矛盾を解決するには、「3年後にこの会社がどう見られたいか」を起点にロゴの方向性を考えることです。今の事業内容に紐づけすぎたロゴ(たとえば、特定の商品をモチーフにしたロゴ)は、事業がピボットしたときに使えなくなります。ベンチャーの場合、事業内容が変わる可能性は他の企業より高いため、特定の事業に依存しない抽象的なロゴの方が長期的には安全です。
「今の事業を説明するロゴ」ではなく「3年後の事業規模に耐えうるロゴ」。この時間軸の設定が、ベンチャーのロゴ制作で最初に行うべき判断です。page/15のロゴの耐久年数の話とも通じますが、ベンチャーの場合は特にこの視点が重要になります。
シンプルで印象的に

スマートフォンの普及により、小さな画面でも認識しやすいロゴの重要性が増しています。複雑すぎず、かつインパクトのあるデザインが求められます。一目で自社のロゴだとわかる、そんなシンプルさと独自性のバランスを追求しましょう。
柔軟性を忘れずに
最後に、ロゴには柔軟性も必要です。様々な場面で使用されることを想定し、白黒でも映えるか、縦横の配置変更にも対応できるかなど、多角的に検討しましょう。将来的な事業展開も見据えて、ある程度の汎用性を持たせることが大切です。
ベンチャーのロゴは「名刺とWebサイトで同時に機能するか」をテストする
ベンチャー企業のロゴが最も頻繁に使われる場面は、名刺とWebサイトの2つです。投資家との面談で名刺を渡し、帰社後にWebサイトを確認される。この流れが日常的に発生するベンチャーにとって、ロゴが名刺サイズ(10mm程度)でもWebのヘッダー(200px程度)でも同じように認識できるかは、実用上の必須条件です。
ロゴのデザイン案が上がったら、「名刺に配置したモックアップ」と「Webサイトのヘッダーに配置したモックアップ」の2つを必ず確認してください。片方では映えるのにもう片方では崩れる…というロゴは、ベンチャーの実務では使いにくくなります。
デザイナーに依頼する際も、「名刺とWebサイトの両方で使います」と最初に伝えておけば、両方の環境で機能するロゴを前提に設計してもらえます。
おわりに

ロゴ作成は、ベンチャー企業にとって重要な一歩です。自社の理念や目指す方向性をしっかりと見据え、プロのデザイナーの力も借りながら、じっくりと取り組んでみてはいかがでしょうか。洗練されたロゴは、ビジネスの大きな味方となるはずです。
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