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録音された音楽ではなく、いま生まれている音楽を。無料ツール “輪音 RINNE” を公開しました。


輪音 RINNE

作業や眠りの傍らに、何時間でも気持ちよく流しつづけられる環境音がほしい。けれどループ音源は継ぎ目が気になり、歌のある曲は集中の邪魔になってしまう。そんな悩みに向けて、デザイン事務所AMIXは、7つのテーマの環境音をアルゴリズムでリアルタイムに生成しつづける無料Webツール「輪音 RINNE」を公開しました。

すべての音はあなたのブラウザの中で生成されるため、同じ音の並びが再び流れることは事実上ありません。アプリのインストールやアカウント登録は不要で、ブラウザを開けばすぐに音の風景がひらきます。

▼ツールはこちら
生成サウンドスケープ:輪音 RINNE

 

どんなツールか

輪音 RINNE

「輪音 RINNE」は、環境音楽=サウンドスケープをその場でアルゴリズムが作曲しつづけるブラウザツールです。再生ボタンを押した瞬間から、和音の移ろい、鐘の響き、太鼓の鼓動、風や水のテクスチャがリアルタイムに合成されていきます。

特徴は、音源ファイルを一切使っていないことです。すべての音はWeb Audio APIによるリアルタイム・シンセシスで生成されているため、ループの継ぎ目がなく、何時間流しても音楽は終わりません。名前の「輪音」には、画面の中心でゆっくり呼吸する環(リング)と、生まれては消えていく音が描く「輪廻」という、ふたつのイメージが込められています。地・空・水・森・街・祭・命という7つのテーマはすべて同じ拍(BPM66)を共有しており、テーマを切り替えても鼓動は途切れず、風景だけが移ろっていきます。

 

7つのテーマ

7つのテーマは単なる音色違いではなく、それぞれが固有の音律(スケール)を持っています。「地」はドリアン系の重低音ドローン、「空」は浮遊感のあるリディアン、「祭」は琉球音階に三種の太鼓、「命」は低い太鼓の心拍といった具合です。

 

主な機能・特徴

  • 地・空・水・森・街・祭・命の7つのテーマを、漢字一文字のボタンで切り替え可能。再生中に切り替えても拍は途切れず、風景だけがクロスフェードで移ろいます。
  • 「密度」「残響」「明るさ」「揺らぎ」の4本のスライダーで、音の表情をその場で調整できます。
  • 「⟳ 再生成」ボタンで乱数の種が変わり、フレーズの流れを切り替えられます。
  • 「時間連動」をオンにすると、現在の時刻に合わせて明るさと密度が自動で変化しつづけます。
  • 「録音」ボタンで、流れている音をそのまま音声ファイルとして保存できます。
  • 「スリープ防止」機能(初期状態でオン)で、再生中に画面が自動で消灯しないようにできます。
  • 「没入」モードで操作画面を隠し、中心で呼吸する環の映像だけを楽しめます。

 

使い方

中央の再生ボタンを押すと音がはじまります(ブラウザの仕様上、最初に一度タップが必要です)。下部の漢字一文字のボタンが7つのテーマで、好きな風景を選べます。あとは4本のスライダーを、その日の気分で動かすだけ。密度・残響・明るさ・揺らぎを、聴きながら好みに寄せてください。気に入った時間があれば「録音」ボタンで音声ファイルとして残せます。

 

音はどうやって生まれているのか

輪音の音楽は、いくつかのシンプルなアルゴリズムの重なりでできています。和音はあらかじめ書かれた進行ではなく、各テーマの音階の上を重み付きのランダムウォークで移動しながら生成され、鐘やエレクトリックピアノの一音一音も拍ごとの確率で「鳴るか、鳴らないか」が決まります。鐘やエレピの音色はFM(周波数変調)合成、太鼓は胴鳴りと皮のアタックの合成、残響もファイルを使わずインパルス応答をその場で生成しています(その長さは祭の約4.5秒から空の約8.5秒までテーマごとに異なります)。

さらに、自然界の心地よいリズムに共通する「1/fゆらぎ」をテンポと音の強さに注入することで、機械的な正確さではなく、生き物の呼吸のような揺らぎを生み出しています。

長く聴ける音は、足し算ではなく引き算で作る?

環境音を作るとき、つい多くのデザイナーがやりがちなのが「賑やかさ」で勝負しようとすることです。でも、何時間も流しっぱなしにする音でいちばん大事なのは、実は「鳴らさない勇気」のほうだと感じています。輪音が持続音を低めの音域に置き、声部ごとにゆっくり満ち引きさせ、ときおり休符の「間」を挟んでいるのは、聴き疲れしにくさを音作りの軸に据えているからです。

スライダーをいじるときも、まずは密度を下げ、揺らぎを上げてみてください。音が減るほど一つひとつの響きが立ち、かえって豊かに聴こえてくる。情報を足すより、余白を残すほうが心地よい。これは図解でも空間設計でも、そして音でも変わらない、デザインの基本だと思っています。

 

活用シーン

  • 集中したいとき。言葉も、覚えてしまうメロディの反復もないため、「街」や「水」を小さめの音量で流すと、思考を邪魔しない背景になります。
  • 眠りにつくまえに。「命」の心拍や「地」の低いドローンは、密度を下げ、揺らぎを上げると、ゆっくり沈んでいくような音になります。
  • 空間の演出に。展示やイベント、店舗などで、継ぎ目のない持続音を何時間でも流しつづけられます。「没入」モードにすれば画面も映像演出になります。
  • 一日中流しっぱなしに。「時間連動」をオンにすれば、朝は澄んだ音、昼は賑やかに、夜は深く静かにと、時刻に合わせて表情が移ろいます。

 

よくある質問

Q. 本当に無料で使えますか?

A. はい。ブラウザ上で動く無料Webツールです。アプリのインストールやアカウント登録は不要です。

Q. 同じ音をもう一度聴くことはできますか?

A. 基本的にはできません。音は確率的なアルゴリズムでその場で生成されており、同じ音の並びが偶然再現される可能性は事実上ゼロです。気に入った時間があれば「録音」ボタンで保存しておくのがおすすめです。

Q. 通信量はかかりますか?

A. 音源ファイルのダウンロードやストリーミングは行っておらず、すべての音はお使いの端末の中で計算されています。一度ページを読み込めば、再生中に音声データの通信が発生することはありません(アクセス解析の軽量な通信・Cookieは利用しています)。

Q. 録音した音声は商用利用できますか?

A. はい。本ツールの音はサンプル音源や既存楽曲を一切使用せず、すべてその場で合成されているため、生成・録音した音声は個人利用・商用利用を問わず自由にお使いいただけます(クレジット表記は任意です)。

Q. どんな環境で使えますか?

A. Web Audio APIに対応したモダンブラウザ(Safari、Chrome、Edge、Firefoxなど)で、スマートフォン・タブレット・PCのいずれでもご利用いただけます。

 

ご利用にあたって

イヤフォンやヘッドフォンでご利用の際は、音量を控えめに設定し、長時間の連続使用はお避けください。本ツールはリラクゼーションや集中の補助を目的とした音響コンテンツであり、医学的・治療的な効果を保証するものではありません。睡眠やストレスに関する症状がある場合は医療機関にご相談ください。また、お使いの端末・ブラウザ・音響環境により音質や動作が異なる場合があります。自動車等の運転中や、音への注意が安全に関わる作業中のご利用はお控えください。なお、iPhoneでご利用の場合、本体側面のサイレントスイッチがオンだと音が出ませんので、音が聞こえないときはまずスイッチをご確認ください。

止まることのない音の風景は、聴くたびに違う表情を見せてくれます。ぜひ気軽に、その一期一会の音をお楽しみください。

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