割れた跡を隠さずに、金で描く。器は、割れる前よりひとつだけ多い景色を持つ。
金継ぎは、割れたり欠けたりした器を漆でつなぎ、継ぎ目を金で仕上げる日本の修理の技法です。傷を目立たなくするのではなく、継ぎ目そのものを器の景色として見せます。
このページでは、茶碗をタップすると割れ、もう一度タップすると破片が集まって継がれ、割れ目に金が流れ込みます。割れ方は毎回ちがい、割るたびに新しい金の線が前の線に重なっていきます。ドラッグで器を回して眺められます。
THE CRAFT本当の金継ぎ
実際の金継ぎでは、割れた面を漆と小麦粉などを練った接着剤(麦漆)で貼り合わせ、欠けた部分は漆の下地で埋めます。乾かしては研ぐことをくり返して形を整え、最後に漆で線を描き、その上に金の粉を蒔いて仕上げます。
漆はゆっくり固まるため、一つの器を仕上げるには、数週間から数か月かかることもあります。このページの数秒は、その長い時間を縮めたものです。
WHY IT CRACKS THIS WAY割れ目の形
焼き物は、硬いけれどもろい素材です。衝撃を受けると、ぶつかった所から割れ目が放射状に走り、そのあいだを横切る割れ目で、いくつかの破片に分かれます。ぶつかった所の近くほど、破片は細かくなります。
このページでは、器の表面にいくつかの点を置き、どの点に一番近いかで表面を分ける「ボロノイ図」で割れ方を作っています。割った場所の近くに点を多く置くので、そこほど細かく割れます。
HOW IT'S MADEこのページの作り方
SOLID SHARDS
茶碗は外側と内側の二つの面でできた厚みのある形です。表面の小さな三角形をボロノイ図で破片に振り分け、となりが別の破片になる辺には、外側と内側をつなぐ割れ口の面を足しています。
THE SAME CRACKS, TWICE
破片の境目と金の線は、同じ点と同じゆがみの式から、片方はJavaScriptで、片方はシェーダーで求めています。そのため、継いだ器の金の線は、割れた位置と正確に重なります。
GOLD THAT FLOWS
金は、割れ目に沿って一度に現れるのではなく、ゆるやかなむらを境にして少しずつ広がります。広がっている最中の先端だけを、ほのかに光らせています。
FALLING PIECES
散る破片は、重力と回転、台に当たったときの跳ね返りだけの簡単な計算です。継ぐときは、少し持ち上げてから元の位置へ戻します。Three.js r186 のWebGLで描いています。