「自社のマーケティング戦略にオウンドメディアを取り入れたいけど、種類が多くてどれを選べばいいのかわからない…」「オウンドメディアを運営してみたいけど、実際にはどのように運用すればいいのか、具体的な方法が知りたい…」
このように、オウンドメディアに関心はあるものの、具体的な内容が分からず、一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、オウンドメディアの種類や目的別の運用方法を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、自社に最適なオウンドメディアを見つけ、運用戦略を立ててみてください。
オウンドメディアとは?
オウンドメディアの定義
オウンドメディアとは、企業や個人が自社で所有・運営するウェブサイトやブログ、SNSなどのメディア(※SNSをオウンドメディアとするかは解釈が別れるところです)のことです。自社で情報を発信し、顧客とのコミュニケーションを図るためのプラットフォームとして活用されます。
オウンドメディアと他のメディアの違い
オウンドメディアは、広告やPRなど、他のメディアと比べて、以下の点で大きく異なります。
オウンドメディアとペイドメディア
メディア | 特徴 | 例 |
---|---|---|
オウンドメディア | 自社で所有・運営するメディア 無料で情報発信できる |
企業ブログ、コーポレートサイト、SNSアカウント |
ペイドメディア | 広告費を支払って掲載するメディア 短期間で多くのユーザーにリーチできる |
リスティング広告、バナー広告、SNS広告 |
ペイドメディアは、短期間で多くのユーザーにリーチできるというメリットがある一方、費用がかかるというデメリットがあります。一方、オウンドメディアは無料で情報発信できるというメリットがありますが、ユーザーにリーチするまでに時間がかかる場合があります。
オウンドメディアとアーンドメディア
メディア | 特徴 | 例 |
---|---|---|
オウンドメディア | 自社で所有・運営するメディア 自社のメッセージを自由に発信できる |
企業ブログ、コーポレートサイト、SNSアカウント |
アーンドメディア | メディアやユーザーからの口コミや評判によって拡散するメディア 信頼性が高い |
メディア掲載記事、SNSでの拡散、口コミサイトでの評判 |
アーンドメディアは、メディアやユーザーからの信頼性が高いというメリットがありますが、自社でコントロールすることが難しいというデメリットがあります。オウンドメディアは、自社のメッセージを自由に発信できるというメリットがある一方、ユーザーの関心を引くコンテンツを作成する必要があります。
オウンドメディアを運営するメリット
オウンドメディアを運営するメリットは、以下の点が挙げられます。
- 顧客との長期的な関係構築が可能
- 自社ブランドの認知度向上
- リード獲得や売上増加
- 顧客の声を直接収集できる
- 競合との差別化
- SEO対策によるウェブサイトへの流入増加
オウンドメディアは、顧客との長期的な関係構築を図るための有効な手段です。自社で情報を発信することで、顧客との信頼関係を築き、顧客ロイヤルティを高めることができます。また、自社ブランドの認知度向上やリード獲得、売上増加にも貢献します。
オウンドメディアを運営するデメリット
オウンドメディアを運営するデメリットは、以下の点が挙げられます。
- コンテンツ作成に時間と労力がかかる
- ユーザーの関心を引くコンテンツを作成するのが難しい
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 運用コストが発生する
オウンドメディアは、効果が出るまでに時間がかかるため、短期的な成果を求めるには適していません。また、質の高いコンテンツを作成するためには、時間と労力を要します。運用コストも、人材やツール、サーバー代など、一定の費用が発生します。
オウンドメディアの種類
オウンドメディアの種類は、目的やターゲットによって様々です。ここでは、代表的なオウンドメディアの種類を4つ紹介します。
オウンドメディアの種類1:ブログ
ブログは、企業や個人が日々の活動や考え、商品・サービスに関する情報を発信するウェブサイトです。更新頻度が高く、最新情報や役立つ情報を発信することで、ユーザーとのエンゲージメントを高めることができます。
メリット
- 更新頻度が高く、最新情報を発信しやすい
- SEO対策を行いやすく、ウェブサイトへの流入を増やしやすい
- ユーザーとのコミュニケーションを図りやすい
デメリット
- コンテンツ作成に時間と労力を要する
- ユーザーの関心を引くコンテンツを作成するのが難しい
- 効果が出るまでに時間がかかる
運用方法
ブログの運用方法としては、以下の点が重要です。
- ターゲットを明確にする
- 検索エンジンのランキングで上位表示されるようにSEO対策を行う
- 読者の興味を引く魅力的なコンテンツを作成する
- 定期的に更新を行う
- ソーシャルメディアで拡散する
- ユーザーからのコメントや質問に返信する
ブログを効果的に運用するには、ユーザーのニーズを理解し、質の高いコンテンツを提供することが大切です。
オウンドメディアの種類2:コーポレートサイト
コーポレートサイトは、企業の理念やビジョン、事業内容、製品・サービスなどを紹介するウェブサイトです。企業の顔として、顧客や取引先に対して、信頼感と安心感を与える役割を果たします。
メリット
- 企業のブランドイメージを構築できる
- 顧客や取引先に対して、信頼感と安心感を与える
- 採用活動に役立つ
デメリット
- 更新頻度が低く、最新情報が発信されない場合がある
- ユーザーの関心を引くコンテンツが少ない場合がある
- SEO対策が難しい場合がある
運用方法
コーポレートサイトの運用方法としては、以下の点が重要です。
- 企業理念やビジョンを明確に伝える
- 製品・サービスの魅力をわかりやすく紹介する
- 企業の情報を最新の状態に保つ
- ユーザーの行動を分析し、ウェブサイトの改善を行う
- ブログやSNSなど、他のオウンドメディアと連携する
コーポレートサイトは、企業の顔として、常に最新の情報や魅力的なコンテンツを提供することで、顧客や取引先からの信頼を獲得することが重要です。
オウンドメディアの種類3:顧客向け会員サイト
顧客向け会員サイトは、顧客専用の情報を提供するウェブサイトです。会員登録することで、限定コンテンツやサービスを利用できるようになります。顧客とのエンゲージメントを高め、ロイヤルティ向上に貢献します。
メリット
- 顧客とのエンゲージメントを高められる
- 顧客ロイヤルティ向上
- 顧客のニーズを理解できる
- 顧客の声を直接収集できる
デメリット
- 会員登録の手間がかかるため、ユーザー離脱率が高くなる可能性がある
- 会員向けのコンテンツを充実させる必要がある
- 運営コストがかかる
運用方法
顧客向け会員サイトの運用方法としては、以下の点が重要です。
- 会員登録のハードルを下げる
- 会員向けの価値あるコンテンツを提供する
- 会員の行動を分析し、ニーズに合わせたコンテンツを提供する
- 会員限定のイベントやキャンペーンを実施する
- コミュニティ機能を導入し、会員同士の交流を促進する
顧客向け会員サイトは、顧客との長期的な関係構築を図るための有効な手段です。会員に満足してもらえるような、魅力的なコンテンツやサービスを提供することが重要です。
オウンドメディアの種類4:採用サイト
採用サイトは、企業の採用情報を発信するウェブサイトです。求人情報だけでなく、企業理念やビジョン、社員インタビューなどを掲載することで、企業の魅力をアピールし、優秀な人材を獲得することができます。
メリット
- 企業の魅力をアピールし、人材獲得に貢献する
- 採用コスト削減
- 自社のブランドイメージ向上
デメリット
- コンテンツ作成に時間と労力を要する
- 効果が出るまでに時間がかかる
運用方法
採用サイトの運用方法としては、以下の点が重要です。
- ターゲットとなる人材を明確にする
- 企業理念やビジョンをわかりやすく伝える
- 求人情報だけでなく、社員インタビューや会社紹介動画などを掲載する
- 採用に関する最新情報を発信する
- 応募しやすい環境を作る
- 応募者とのコミュニケーションを密にする
- 採用サイトへの流入を増やすためにSEO対策を行う
採用サイトは、企業にとって重要なオウンドメディアです。質の高いコンテンツを提供することで、魅力的な企業として認知され、優秀な人材を獲得することができます。
目的別に見る!オウンドメディアの運用方法
オウンドメディアの種類が決まったら、次は目的別の運用方法について考えていきましょう。オウンドメディアの目的は、企業によって様々ですが、ここでは代表的な4つの目的について解説していきます。
目的1:認知度向上
オウンドメディアを認知度向上に活用したい場合は、多くのユーザーに情報を届けることが重要です。SEO対策やSNSでの拡散、メディア露出などを積極的に行う必要があります。
具体的な運用方法
認知度向上のための具体的な運用方法は、以下の通りです。
- ターゲットとなるユーザーが興味を持つような、質の高いコンテンツを作成する
- SEO対策を行い、検索エンジンのランキングで上位表示されるようにする
- SNSで積極的に情報を発信する
- メディア露出を積極的に行う
- インフルエンサーマーケティングを活用する
認知度向上には、継続的な情報発信が重要です。ターゲットユーザーのニーズを捉え、効果的な情報発信を心がけましょう。
目的2:リード獲得
オウンドメディアをリード獲得に活用したい場合は、ユーザーの興味関心を惹きつけ、問い合わせや資料請求につなげる必要があります。ユーザーのニーズを理解し、有益な情報を提供することが重要です。
具体的な運用方法
リード獲得のための具体的な運用方法は、以下の通りです。
- ユーザーのニーズを満たす、有益なコンテンツを作成する
- CTA(行動喚起)を明確にする
- フォームの入力項目を簡素化する
- 資料請求や問い合わせの導線をわかりやすくする
- リードナーチャリングを行う
リード獲得には、ユーザーの行動を分析し、より効果的な導線を設計することが重要です。
目的3:販売促進
オウンドメディアを販売促進に活用したい場合は、ユーザーに商品の魅力を伝え、購買意欲を高める必要があります。商品の価値やメリットをわかりやすく説明し、購入しやすい環境を提供することが重要です。
具体的な運用方法
販売促進のための具体的な運用方法は、以下の通りです。
- 商品の価値やメリットをわかりやすく伝える
- ユーザーが購入しやすい環境を提供する
- キャンペーンやクーポンなどを活用する
- 商品の口コミやレビューなどを掲載する
- 顧客の声を積極的に活用する
販売促進には、ユーザーの購買意欲を高めるための工夫が重要です。商品情報を充実させ、購買プロセスをスムーズにすることで、売上増加につなげましょう。
目的4:顧客ロイヤルティ向上
オウンドメディアを顧客ロイヤルティ向上に活用したい場合は、顧客との継続的な関係構築が重要です。顧客の声に耳を傾け、満足度を高めるための取り組みを行う必要があります。
具体的な運用方法
顧客ロイヤルティ向上のための具体的な運用方法は、以下の通りです。
- 顧客の声を収集し、商品やサービスの改善に活かす
- 顧客向けイベントやキャンペーンを実施する
- 顧客限定のコンテンツやサービスを提供する
- コミュニティ機能を活用し、顧客同士の交流を促進する
- 顧客からの質問や問い合わせに迅速に対応する
顧客ロイヤルティ向上には、顧客との繋がりを大切にし、顧客満足度を高めるための取り組みが重要です。
オウンドメディアを運営する上での注意点
オウンドメディアを成功させるためには、以下の点に注意する必要があります。
ターゲット設定
まず、ターゲットとなるユーザーを明確に設定しましょう。誰に何を伝えたいのか、ターゲットユーザーのニーズを理解することが重要です。ターゲットユーザーを明確にすることで、より効果的なコンテンツを作成することができます。
コンテンツの質
ユーザーの関心を引く、質の高いコンテンツを作成することが重要です。情報が古かったり、誤った情報が掲載されていたりすると、ユーザーの信頼を失う可能性があります。最新の情報や役立つ情報を提供し、ユーザーに価値を感じてもらえるようなコンテンツを作成しましょう。
更新頻度
オウンドメディアは、定期的に更新することで、ユーザーからのアクセスを集めやすくなります。更新頻度は、ターゲットユーザーやオウンドメディアの種類によって異なりますが、少なくとも月に数回は更新することを目安にしましょう。
SEO対策
SEO対策を行うことで、検索エンジンのランキングで上位表示されやすくなり、ウェブサイトへの流入を増やすことができます。キーワード調査やコンテンツの最適化など、SEO対策をしっかりと行いましょう。
費用対効果
オウンドメディアは、無料で運営できると思われがちですが、実際には人材やツール、サーバー代など、一定の費用が発生します。費用対効果を意識し、効率的に運営できる体制を構築することが重要です。
オウンドメディア運営に関するよくある質問
Q. オウンドメディアのコンテンツ作成は、どのようにすればいいですか?
A. コンテンツ作成には、ユーザーのニーズを理解することが重要です。ターゲットユーザーが何を求めているのか、どのような情報に関心を持っているのかを調査し、ニーズに応えるコンテンツを作成しましょう。SEOツールなどを活用することで、ユーザーの検索キーワードを把握することもできます。また、ブログ記事、動画コンテンツ、インフォグラフィックなど、様々な形式のコンテンツを作成することで、ユーザーの興味関心を惹きつけやすくなります。
Q. オウンドメディアを運営する上で、最も重要なことは何ですか?
A. オウンドメディアを運営する上で、最も重要なことは、ユーザーとの継続的な関係構築です。ユーザーに価値を提供し、信頼関係を築くことで、顧客ロイヤルティ向上につなげることができます。そのため、常にユーザーの声に耳を傾け、ニーズを理解することが大切です。また、定期的に更新を行うことで、ユーザーの関心を維持することも重要です。
まとめ – 自社の目的に合ったオウンドメディアでビジネスを成長させよう!
この記事では、オウンドメディアの種類や目的別の運用方法について解説しました。オウンドメディアは、顧客との長期的な関係構築やブランドイメージ向上、リード獲得など、様々な目的で活用できます。自社の目的に合ったオウンドメディアを選び、効果的な運用戦略を立てて、ビジネスを成長させましょう。
オウンドメディアの運営は、決して簡単ではありません。しかし、ユーザーとの繋がりを大切にし、質の高いコンテンツを提供することで、ビジネスの成功に大きく貢献する可能性を秘めています。この記事が、オウンドメディアの運営に参考になれば幸いです。