和食の代表的な色を2つ使って、日本を感じるデザインに仕上げました。
焼きしゃぶや天ぷら、日本酒を売りにした和食店の看板を想定したサンプルです。赤色はかつお出汁や醤油といった和食に欠かせない要素の色に、背景の薄いクリーム色は昆布だし、お寿司などに用いられる経木(きょうぎ)をイメージしてセレクトしています。
風格を漂わせる配色
背景は、和紙のような模様に「丸」の意匠を組み合わせて、ここでも和の雰囲気をアピール。写真は、肉の霜降り具合が食欲をそそる焼きしゃぶ、からりと揚げられた天ぷら、日本酒などをバランスよくレイアウトして、暖色のランプに照らされる店内の写真を追加しました。
食欲をかき立てる写真のレイアウト
看板ということで、お店の料理内容(おおよその価格設定)、雰囲気を伝えられる造形になればと思っています。営業時間と電話番号は、見やすいように看板の中央部分にレイアウトしました。また、訪日観光客が利用することも想定して、店名のローマ字表記も中央に載せています。漢字の店名は筆文字風のフォントを用いて、縦書きであらわしました。
写真と筆文字が魅せる、和食店のデザイン
日本の味わいを直感的に感じさせる看板デザインです。中央にあしらわれた大きな円形と力強い筆文字がひときわ目を引き、和の空気感を演出しています。全体的に落ち着いた色合いながらも、ところどころに鮮やかな要素を取り入れることで、通りがかる人の視線をしっかり捉えるビジュアルになっています。
印象に残る赤色の円
この看板の中心を飾る赤い円は、ただ目立つだけでなく、和食の魅力を端的に表すシンボルとして機能します。深みのある赤が背景のクリーム色と呼応し、見た目のやわらかさと食欲をそそる雰囲気を同時に表現しているのが特徴です。
バラエティ豊かな料理写真
複数の料理写真がレイアウトされている点も印象的です。焼きしゃぶや天ぷらなど、香ばしさや食感を想起させるビジュアルが並ぶことで、店が提供するメニューの豊かさがひと目でわかります。写真の配置によって空間にリズムが生まれ、ひとつひとつの料理が持つ魅力をしっかりとアピールできるよう工夫されています。
心地よさを想像させる店内カット
店内写真には、暖色系の照明や木のテーブルが映り込み、居心地の良さを連想させる雰囲気が漂います。実際の店舗に足を運んだときのイメージがふくらむため、新規客にも親しみを抱いてもらいやすい構成です。
筆文字とローマ字表記のバランス
力強さを感じる筆文字と、読みやすいローマ字表記の組み合わせは、国内外の利用者に対して店名を印象づける大切な要素です。書の風合いがもたらす和の奥深さと、ローマ字の分かりやすさのコントラストが、デザイン全体を引き締めています。看板全体の統一感と要所に差し込まれた写真・文字が、和食店らしい魅力を視覚的に表現するポイントとなっています。適度な余白もあり、ごちゃついた印象がなく、食事への期待感をじんわりと高めてくれます。
屋外広告・看板デザインに対する感想
VOICE ※第三者による感想です
食欲をそそる温もりが感じられる看板デザインですね。
食欲をしずかに刺激してくれそうなほっこりした色使いが魅力
お醤油をそっと皿に入れたような、赤みのある茶色が印象的です。和食の色と表現できそうな絶妙な濃さの色は、胃袋をダイレクトに襲うのではなく、じわじわと空腹を促してくれそうな穏やかさがあります。筆文字風のフォントを用いることにより、和食店であることがより一層はっきりと分かるのも優れたポイントだと思いました。縦書きで醤油の中に浮き上がったような佇まいもユニークです。背景のベージュカラーの中にもうっすらと模様が隠されていて幽玄な印象。和食の繊細な奥深さが表現されている看板です。ベージュに茶という文字色も読みやすさがあって◎。営業時間と休みの日がシンプルな表記で示されているのも好印象です。
料金を想像しやすい写真のセレクト
写真は4枚レイアウトされていますが。どれも静謐な印象を与える写真で、この飲食店の価格帯の見当がつけやすいものがセレクトされているようです。こちらはサンプル例とのことですが、例えば大衆的なお店であれば、もっと別の写真がふさわしいでしょう。さらに、店内の写真が1枚載っているのも内部の雰囲気が分かりやすく、素晴らしいと思います。
※掲載看板デザインのモックアップはイメージです。実際の看板・広告とは仕上がりが異なります。