「ダークパターン」の由来
2010年、イギリスのUX専門家ハリー・ブリヌル(Harry Brignull)氏が、Webに潜む「だましのUI」を収集・分類し、「ダークパターン」と命名しました。予約サイトで頼んでもいない有料オプションが自動追加される手口に憤ったのがきっかけです。「悪質な手口に名前をつけて可視化すれば、誰もが見抜けるようになる」——その思いから事例サイトを立ち上げました。
現在この言葉は世界中の研究者や法規制当局へ浸透しています。近年は「ダーク=悪」という連想を避けるため「ディセプティブパターン(欺瞞的パターン)」への言い換えが進み、ブリヌル氏のサイトも deceptive.design へ改称。実在サービスの悪質事例を集めた「殿堂入り(Hall of Shame)」も記録されています。
決して一部の特殊な事例ではありません。プリンストン大学の2019年の調査では、約11,000の通販サイトのうち1,200以上でダークパターンが確認されました。この博物館の展示は、日常のWebに溢れる「どこにでもある罠」の標本です。