いまや世界共通言語となった日本の漫画=MANGA。その起源には、様々な説があります。本展では印刷文化が発展した江戸時代の諷刺表現である戯画を、現代日本で認識されている漫画的な表現の出発点としています。幕府の改革、幕末の動乱、近代化、社会の矛盾や事件、庶民の日常など、浮世絵の「戯画」は様々な事柄を時にユニークに、時に辛らつに伝えました。そして明治になり、新聞や雑誌など近代的ジャーナリズム媒体の誕生と共に「戯画」は挿絵へ、そして漫画へと姿を変え、漫画雑誌が刊行されるに至り、大衆が楽しめる新しい絵画表現として確立しました。本展では、江戸時代の浮世絵版画から明治・大正時代の諷刺漫画雑誌、昭和戦中期の子ども漫画等、日本の漫画の変遷を展覧します。

「GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ」展覧会タイトルロゴ

 

すみだ北斎美術館「GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ」チラシ
すみだ北斎美術館「GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ」チラシ 裏面

 

【展示構成】

◆3つの章立てで紹介◆

現代の漫画的表現のルーツといえる作品を、江戸時代から近代への大きな時代の流れに沿ってご紹介します。

第1章 商品としての量産漫画の誕生 江戸中期からの戯画の大衆化 ~戯画本・戯画浮世絵~

第2章 職業漫画家の誕生 ~ポンチ・漫画の時代へ~

第3章 ストーリー漫画の台頭 ~昭和初期から終戦まで~

◆総展示作品数は約270点◆

時代の枠組みを越えて、総数約270点の「漫画のルーツ」が集合します。

より多くの作品をご覧いただくため、当館初となる前期・中期・後期の3つの会期で展示替えを行います。

<主な出品作品>

・世の中にあふれている「よし」(良いこと)を集めた作品|歌川国芳「浮世よしづ久志」

・漫画の原点ともいえるコマ表現やキャラクター性に注目|葛飾北斎『北斎漫画』

・人気絵師暁斎がことわざを戯画化したシリーズ|河鍋暁斎「狂斎百図」

・時局諷刺画「ポンチ」という言葉のきっかけ|チャールズ・ワーグマン『THE JAPAN PUNCH』

・全頁カラーでビジュアル重視、明治の漫画雑誌ブームの火付け役|『東京パック』

・日本初の日刊連載の新聞4コマ漫画|小星・東風人『お伽 正チャンの冒険』

 

【展示の見どころ】

江戸時代の北斎、国芳、暁斎などの浮世絵版画と、明治以降に台頭した漫画雑誌や漫画本などの近代漫画に着目し、時代に合わせ姿を変えながら発展してきた漫画的表現の変遷を紹介します。

 

(1)浮世絵版画 ~第1章の展示から~

江戸時代は印刷出版技術が発展し、浮世絵版画の分野で、北斎や国芳など全国的な人気を誇る絵師が次々と登場。なかには諷刺を込めた「戯画」が多数登場し、民衆の人気を集めました。

・多様な発想で人々を楽しませた「遊び絵」。本作は、「ゑ(え)んぎがよし」「きげんがよし」「ゆめでもよし」など「よし」(良いこと)が集合!

歌川国芳「浮世よしづ久志」(前期)

京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム蔵

・『北斎漫画』にはコマ表現やキャラクター性を感じる描写が多く確認できます。

くすっと笑ってしまうようなポーズは、一連の動きから切り取ったような表現。

葛飾北斎『北斎漫画』八編 無礼講(後期)

すみだ北斎美術館蔵

・心や言葉のメッセージを伝える「吹き出し」。本作では、美味しいものを求める「口のよく(欲)」、歌舞伎を観たい「目のよく(欲)」などの欲望が描き込まれています。

歌川芳藤「心夢吉凶鏡」(前期)

京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム蔵

・暁斎がことわざを題材にユーモアを交えて戯画(*1)化したシリーズ「狂斎百図」。

「藪から棒」では、七賢人が竹藪の向こうから伸びる孫悟空に棒でつつかれ、びっくり!

河鍋暁斎「狂斎百図」やぶからぼふ/七賢人(中期)

京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム蔵

*1 戯画|人物の顔や動物などを遊びの目的や滑稽さ、諷刺的な意味を持たせて描かれた絵のこと。

 

(2)近代漫画 ~第2章・第3章の展示から~

明治時代になると海外の影響を受け、時事的テーマ等を諷刺画と文章で紹介した漫画雑誌が登場。教科書でも目にするワーグマン『THE JAPAN PUNCH』をはじめとした明治時代の貴重書は必見です。

・時事的なテーマや横浜居留地内の出来事を、皮肉とユーモアを交えて諷刺。時局諷刺画を指す「ポンチ」という言葉のきっかけになった貴重書!

チャールズ・ワーグマン『THE JAPAN PUNCH』1883年5月号(通期)

京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム蔵

・日本初の日刊連載の新聞4コマ漫画。キャラクター性のある絵柄とストーリー展開で多くの読者に親しまれました。

小星・東風人『お伽 正チャンの冒険』二の巻(通期)

京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム蔵

 

【開催概要】

展覧会名  : GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ

会期    : 2020年11月25日(水)~2021年1月24日(日)

※一部展示替えを実施予定

前期|2020年11月25日(水)~12月13日(日)

中期|2020年12月15日(火)~2021年1月3日(日)

後期|2021年1月5日(火)~2021年1月24日(日)

休館日   : 毎週月曜日、年末年始(12月29日~1月1日)

※開館:1月11日(月・祝)、休館:1月12日(火)

開館時間  : 9:30~17:30(入館は17:00まで)

主催    : 墨田区・すみだ北斎美術館、毎日新聞社

監修    : 清水勲(漫画・諷刺画研究家、

元京都国際マンガミュージアム研究顧問、元帝京平成大学教授)

協力    : 京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム

お問い合わせ: 03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く)

公式サイト : https://hokusai-museum.jp/gigamanga/

ご来館の際には、すみだ北斎美術館公式ホームページ( https://hokusai-museum.jp/ )にて最新の開館状況をご確認ください。なお、今後予告なしに期間を変更させていただく場合がございます。何卒ご了承ください。

 

【観覧料(個人)】

一般     :1,200円

高校生/大学生:900円

65歳以上   :900円

中学生    :400円

障がい者   :400円

小学生以下  :無料

※団体でのご来館は、当面の間、受付を行いません。

※本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)もご覧になれます。

 

【展覧会公式図録を販売!】

ミュージアムショップにて展覧会「GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ」共通の図録を販売いたします。ご自宅で過ごす時間がふえる中、本書の作品図版や解説を通して、現代にも受け継がれている漫画のルーツへの理解を深めることができるよう、巻頭に本展覧会監修者・清水氏の論文も掲載しています。江戸戯画から近代漫画への漫画的表現の変遷を、体系的に、時代の流れに沿って解説。

『GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ』

仕様:全284ページ(並製/縦257x横195mm)

発行:毎日新聞社

定価:2,530円(税込)

ミュージアムショップにて11月25日(水)から販売いたします。

 

【ご来館のお客様へ 新型コロナウイルス感染症の拡大防止および予防にあたってご協力のお願い】

●入館前検温

接触型体温計を使用いたします。検温の結果37.5℃以上の発熱が確認された場合は、ご入館をご遠慮ください。咳・のどの痛み・発熱・倦怠感などの症状があるお客様はご入館をお控えください。

●手指消毒

<ご入館前>

入口にアルコール消毒液を設置しております。ご入館時には消毒液にて手指の消毒をお願いします。

消毒のご協力が難しい際は、ご入館をご遠慮いただく場合がございます。

<ご観覧前/後>

4FのAURORA(常設展示室)にはタッチパネルがあります。ご観覧前/後には消毒液にて手指の消毒をお願いします。

●マスク着用

館内ではマスクご着用を必ずお願いいたします。咳やくしゃみをされる際には「咳エチケット」(マスク、ハンカチ、ティッシュなどで口をしっかり覆う)にご協力ください。

●観覧券保管

入館日の確定のため、観覧券半券はお持ち帰りの上、保管をお願いいたします。

●入場制限

館内滞在人数によっては、入館制限、展示室の入場制限、ミュージアムショップの入場制限を実施することがあります。

●エレベーター定員

エレベーターの定員を2名に制限しております。ご家族や介助者の方は、同時にご利用いただけます。

●展示室内での会話はお控えください。

●展示室内の展示ケースにはお手を触れないでください。

 

【当館の対応】

●お客様がご利用になるスペースは、消毒作業を実施済です。

展示ケース等の一部には水分やアルコールが使えないため乾拭きのみ実施しております。

●お客様がご利用になる手摺り、エレベーター操作ボタン、洗面所の取手/カラン等は1日4回の消毒作業を実施しています。

●お客様と接する当館スタッフはマスクを着用しております。

受付・ショップにウィルス飛沫予防のパネルを設置しております。

●良好な館内環境を保つため、ご入館の制限やお声掛けを行う場合があります。

●図書室、MARUGEN100(講座室)は当面のあいだ閉室いたします。

●新規の団体ご予約、MARUGEN100(講座室)ご利用受付は当面のあいだ中止いたします。

ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

【次回企画展のお知らせ】

展覧会名  :筆魂 線の引力・色の魔力~又兵衛から北斎・国芳まで

(「筆魂」読み仮名:ふでだましい)

会期    :2021年2月9日(火)~4月4日(日)※一部展示替えを実施予定

休館日   :毎週月曜日

開館時間  :9:30~17:30(入館は17:00まで)

主催    :墨田区・すみだ北斎美術館

監修    :内藤正人(慶応義塾大学文学部教授)

企画協力  :江戸文物研究所

お問い合わせ:03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く)

浮世絵といえば版画が連想されますが、絵師が絵筆をふるった一点ものの肉筆画のほうが発生は古く、複雑で奥深い彩色技法や、描き手の筆づかいを直接感じることができます。本展では、浮世絵の先駆とされる岩佐又兵衛をはじめ、浮世絵の始祖である菱川師宣、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川国芳などの60人に及ぶ浮世絵師の肉筆画約125点を展観します。重要文化財、重要美術品、新発見、再発見、初公開作品約40点を含む見どころ満載の展覧会です。浮世絵の源流である肉筆画を通して、300年に及ぶ浮世絵の歴史を体感いただくとともに、それぞれの絵師の巧みな線の引力、色の魔力、そして絵に宿る筆魂をご堪能ください。

 

【美術館概要】

美術館名  : すみだ北斎美術館 (英|The Sumida Hokusai Museum)

開館時間  : 9:30~17:30 (入館は17:00まで)

休館日   : 毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)、

年末年始(12月29日~1月1日)

所在地   : 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2

お問い合わせ: 03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く)

公式サイト : https://hokusai-museum.jp/

Twitter   : https://twitter.com/HokusaiMuseum/

Facebook  : https://www.facebook.com/THE.SUMIDA.HOKUSAI.MUSEUM/

アクセス  : 都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分

JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分

JR総武線「錦糸町駅」北口より墨田区内循環バスで5分

※ご来館の際は、美術館公式ホームページで最新の開館予定をご確認ください。