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白い光と黒い影がもたらすミニマルなグラフィック
デザインインスピレーション

白い光と黒い影がもたらすミニマルなグラフィック

芸術が一般の人にも開かれるようになった近代以降、それまでの「飾ることとはゴテゴテと要素を盛り合わせたり緻密に組み合わせたりすること」とする言わば足し算していくデザインに対し、「必要なもの以外を省くことによって洗練する」引き算のデザインの風潮が広まりました。ミニマリズムと呼ばれるこのスタイルには、コンセプトとそれ以外の余分な情報を整理しわかりやすく見せるグラフィックデザインのヒントが多く詰まっています。白と黒のみで表現されたシンプルなイメージを集めてみました。

 

広さを感じる空間構成

Adobeさん(@adobe)がシェアした投稿

白い背景の中を人が歩く、シンプルなグラフィック。背景と言っても、グラフィック要素としては白から薄いグレーのグラデーションのみです。背景の奥行きの広さが感じられることで、この人物の行く先にもまたどこまでも道が続いているかのような無限の世界を連想させます。背景と人物の画面上の大きさの比もポイントです。主役となる人物をあえて小さく、周囲とのバランスをとることで、この人物の置かれている状況を暗喩します。

 

影の立体感がもたらすイリュージョン

Adobeさん(@adobe)がシェアした投稿

こちらの画像はパッと見の構成は上のイメージと似ていますが、カメラの視点が異なります。やや上の方から俯瞰で撮った自転車に乗った人本体の方は上からということもあり、「自転車に乗っている人」としてはややわかりにくい形をしています。上から自転車の人物を見る機会はそう多くないせいもあるでしょう。そこからのびた影は私たちのよく知る自転車に乗る人を横から見た形と一致します。上からみたところと横から見たところ両方の視点を盛り込んだことで、自転車から連想される道のりや風を切るスピードなどを感じさせます。

 

映画の名シーンを切り出したポスターデザイン

映画の名シーンを切り出したポスターデザイン

映画の一場面を抜き出し、アイコンとして誂えたポスター。潜入したスパイの命がかかった緊張感のある場面がシルエットと文字のみで見事に伝わってきます。印象的な光景を抜き出し余分な要素を省き構成したことで、作品全体を簡潔に表現しています。全てをひけらかすのではなく映画の持つ緊張感・スリルをスタイリッシュに伝えたことで、見る人に「もっと知りたい」気持ちを思い起こさせることに成功した点も秀逸です。

 

ミニマルな表現は口数が少なくとも的確に魅力を伝えてくれる技術です。あえて簡略化すること、そこから連想される暗喩など、少ない要素が伝えるメッセージ性が強みでしょう。コンセプトを明確にすること、より少ない要素で伝えることはどちらもデザインの基本でありながらどんな案件にも通ずる難しさがあります。ミニマリズムデザインは汎用的に使えるデザインアイディアのヒントを与えてくれるでしょう。

 

「デザインインスピレーション」のコーナーでは、日々のインスピレーションに繋がる広告デザインやアートワークを紹介しています。

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