ダブルトーンという技術をご存知でしょうか。二色のインクを掛け合わせて表現するテクニックです。フルカラーでの表現が難しかった時代に、色の掛け合わせで複雑な印刷表現を可能にするダブルトーンは目を引いたことでしょう。フルカラーのイメージが当たり前の現代においても、二色だけで構成されたダブルトーンはレトロでありつつ新鮮な印象をもたらしてくれます。インクで表現できる色調という制限があった往時に比べ、デジタルでの処理ではより広い色調から色の選択ができるようになりました。味わい深い風合いが表現できるダブルトーンのテクニックをみていきましょう。

 

シュールなポスターデザインに網点のダブルトーン写真がマッチ

シュールなポスターデザイン

積み木のようなブロックと文字を組み合わせたロゴモチーフが目をひくポスター。少年の写真がレトロさを感じさせる網点で描かれ、青と赤のインクのダブルトーンで表現されています。一色のみではできない深みのある複雑な陰影が美しいですね。網点での表現という画像処理はかつてはコンタクトスクリーンというフィルターをかけ、撮影して製版することで制作されていました。現代ではphotoshop上で手軽に加工することができます。

 

インダストリアル+レトロテイストが魅力的なイラスト

インダストリアル+レトロテイストが魅力的なイラスト

物語のワンシーンを思わせるイラスト。ロボットの質感が柔らかなグラデーションで描かれています。黄色とチャコールグレーの色合わせで描かれた陰影がドラマチックですね。鮮やかなイエローはコミカルな楽しさを感じさせます。また、真っ黒ではなくグレーを選ぶことで柔らかさとマットな質感を表現しているのもポイント。なめらかなグラデーションや繊細な色調は未来をイメージさせてくれます。

 

質感感じるグラデーションでダブルトーン風の画像加工

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網点で表現したイメージをグラデーションでオーバーレイすることで、ダブルトーンに似た風合いを演出することが可能です。二色を掛け合わせた時の混色効果が無い分、すっきりとしたフラットな表現になります。背景として使うと、メインのモチーフを引き立ててくれるでしょう。ピンクとライトパープルの色相差が柔らかさを感じさせてくれるグラデーションが素敵です。

ダブルトーンのイメージは2色という制限により、コンセプトをより絞って表現することが可能です。コントラストの強い2色でドラマチックな陰影を作り出したり、色の近い2色で柔らかなグラデーションを生み出したりと、色の選択次第で様々な表現ができるのがポイント。レトロにも未来的なイメージも応用できる汎用性があり、画像を印象深く加工したい際に覚えておきたいテクニックです。

 

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