文字を加工して様々な概念を表す”verbicon”(バービコン)と呼ばれる表現スタイルがあります。今回はわずかな処理で重力を表現しているバービコン作品を3点選んで紹介します。(※紹介するロゴデザインは当サイトの制作事例ではありません)
流れ落ちる滝を小文字のLで表現したデザイン
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「滝」を意味する英語”waterfall”のバービコンです。ふたつの小文字のLが流れ落ちる滝を表現しています。水の流れに見えるように長さをうまく調整しています。Lの上部が左側に曲がっているのが、ちょうど川が滝となって落ちる箇所をイメージさせますね。おそらくこのフォントのもともとのLは、上端ではなく下端が右方向に曲がっていたと思われます。それを180度回転させた点がこの作品の注目ポイントです。たまたま単語の一番右に”ll”が並んでいるのも滝らしい雰囲気を出すのに一役買っています。
小文字アイのドットが重力に反して浮遊するデザイン
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「反重力」というのはSF小説やSF映画に登場する、重力とは反対に作用する力のことで、それを使って宇宙飛行をおこなったり、ヒーローが空を飛んだりします。「反重力」の英語が”antigravity”です。このアイデアを作品に定着させるステップはごくシンプルです。フォントにFUTURAを選んだら、その後にやることは、ドットをどこに置けば浮遊感が出るか試行錯誤するだけです。左のドットの微妙な位置に作者のセンスが見て取れます。
テトリスのブロックみたく大文字のIが落ちてくるデザイン
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ソ連(現ロシア)生まれの世界一有名なコンピューターゲーム「テトリス」を題材にしたバービコン。”TETRIS”の文字をブロックっぽく加工したり、よく似たフォントを使ったりすることなく、Iの1文字を移動させただけ、という気合い一発の作品です。様々な誘惑を振り払い、無駄なものを徹底的にそぎ落として、本当に必要なことだけに集中するのはなかなか難しいものです。
ロゴは厳密には、ブランド名など文字だけで構成されたロゴタイプ(logotype)と、図形によるシンボルマーク(英語ではこれをlogomarkと呼ぶ)に分けられます。そして、ロゴタイプとシンボルマークを組み合わせたものをロゴマーク(英語ではこちらをlogoまたはcombination logoと呼ぶ)といいます。今回ご紹介したのは、文字のみによるバービコンですが、ロゴタイプだけでなく、ロゴマーク作りのヒントも得られると思います。
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