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ひと味もふた味も違う食品パッケージデザインの最新情報

パッケージデザインの専門サイト「Packaging of the World」が2020年5月の見逃せないパッケージをまとめています。その記事に掲載されたアイテムの中から、オリジナリティがひときわ印象的でモダンな食品パッケージデザインを紹介します。ミニマルでありながら豊かさも兼ね備えた新しい流れを感じさせるデザインです。

 

ミニマリズムとリアリズムが融合した秀逸なヴィジュアル表現

ミネラルウォーターのパッケージデザイン

タイの有名なDoi Chaang Coffee(ドイチャンコーヒー)ブランドが販売しているミネラルウォーター「4Life」のパッケージデザインです。

ブルーのストライプに鳥や動物のイラストが小さく描かれています。とてもシンプルでミニマルな構成ですが、トラやワニが水面にのこす波や鶴が落とす影が、とてもリアルで生き生きとしたビジュアルに変えています。モダンでありながら無機質ではないとても印象的なデザインです。

ミネラルウォーターのパッケージデザイン2

ドイチャンコーヒーのブランド名の由来はタイ北部の地名です。ここで世界基準の高品質なコーヒー豆が収穫されています。4Lifeミネラルウォーターもこの地方で採取されます。動物と水とがかかわるシーンをビジュアルにすることで、あらゆる生き物にとって大切な水へのリスペクトと4Lifeミネラルウォーターが大自然に由来していることを伝えています。

ミネラルウォーターのパッケージデザイン3

このパッケージデザインはタイのPrompt Design社が手がけました。同社創業者でCEOのSomchana Kangwarnjit(ソムチャナ・カンワーンジット)氏はアジアを代表するトップデザイナーです。同氏のパッケージデザインは世界各国で高く評価され、数多くの賞を手にしています。Prompt Design社の公式サイトでは4Lifeミネラルウォーターのデザインがどのようにして生み出されたかの創作プロセスがわかりやすくまとめられていて参考になります。

 

印刷加工技術を贅沢に活用したワインラベルのデザイン

大阪と仙台が日本で一番低い山を競っているそうですが、イタリアでは一番狭い路地が競われているそうです。そのひとつは、マルケ州アスコリ・ピチェーノ県のリパトランソーネ(Ripatransone)という小さな町にあります。その路地は幅がわずか43cm。一番狭い箇所は38cmしかありません。

ワインのラベルデザイン

この路地にちなんでリリースされたワインが「’il vicolo’ Marche IGT Rosato 2019」です。ラベルに使われているのはFasson® Paper Watermarkという上質紙で、箔を使わずにホットスタンプをおこなうと透かしの効果が得られます。このラベルでは、「il vicolo(路地)」という名前やブランド名「Cantina dei Colli Ripani」、ロゴマークなどがロゼの美しい色にほんのり染まっています。

ワインのラベルデザイン2

また、路地には銀が箔押しされており、マイクロエングレービングで石畳の丸石が描かれています。上品で印象的なアクセントとなりながらもロゼの色を損なっていません。そして、たたずんで見上げている人物のシルエットが型抜きされることで、ワインの色が路地の先に見える背景として美しいコントラストを生んでいます。

このワイナリーの公式サイトでほかのワインラベルを見ると、いずれもアーティスティックで魅力的です。ラベルに印刷されている「c’è terra e c’è vino(そこに土地があり、そこにワインがある)」というスローガンとユニークなロゴマークの由来についての説明も読めます。

「il vicolo」のラベルをデザインしたのは、イタリア在住のデザイナーAndrea Castelletti(アンドレア・カステレッティ)氏です。世界的なブランドをクライアントとして、クリエイティブ・ディレクションからブランドアイデンティティ、広告などマルチな活躍をしています。なかでもパッケージデザインについては「ワインや水のラベルスペシャリスト」であると標榜しています。

 

ブランドアイデンティティを印象的に伝えるアイスクリームのパッケージデザイン

アイスのパッケージデザイン

チョコレート、ストロベリー、レモンの3つの味のパッケージに、それぞれ異なる女性のイラストがあしらわれています。イランの三姉妹が手作りするアイスクリームブランド「Sister’s Ice Cream」のパッケージデザインです。

アイスのパッケージデザイン2

フェミニンなデザインテイストと女性のイラストが、女性によって営まれている会社であることを印象付けます。製品写真とシンプルな組み合わせもクリーンなイメージを与えるのに効果的です。また、一度食べて気に入ったお客さんがまた買いたいと思ったとき、同じパッケージを迷うことなく見つけ出せるでしょう。

ライムとレモン

ところでレモンがイエローではなくグリーンなので気になって調べてみると、中東諸国ではレモンと呼ばれているものが実はライムであることがあるようです。中南米でもライムの消費量が多い国ではレモンというとライムが出てくる事もあるとか。Sister’sのアイスがどちらかは食べてみないことにはわかりませんね。

 

【参考】
Packaging You Shouldn’t Miss In May 2020 on Packaging of the World – Creative Package Design Gallery – https://www.packagingoftheworld.com/2020/06/packaging-you-shouldnt-miss-in-may-2020.html

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